小説『伝説の武器(笑)、創りますか?』
作者:ディアズ・R()

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第四話





姉上が魔物と戦いに行く。
姉上の武器防具にいろいろ追加しておいた。
弄っている所を見つかって、何度も怒られた。
概念操作で武器を聖騎士、いや、勇者クラスのにしてみた。
勇者は、いわゆる英雄に与えられる称号みたいなものだ。
概念付加にもいろいろと調節が出来た。
スキル、下位、中位、上位、絶対概念の五つだ。
上から順に優先度が変わってくる。
下位の概念より中位の概念、中位の概念より上位の概念、あらゆる概念で絶対的に優先されるのが絶対概念。
スキルは、おまけみたいなものだった。
大体こんな感じで調節してみた。

スキル【空破斬】【瞑想】【加速】
下位の概念【攻撃速度上昇】【筋力上昇】【素早さ上昇】【魔力上昇】【回復速度上昇】【魔力回復速度上昇】【常時体力回復】【常時魔力回復】
中位の概念【切断】

これだけあれば何とかなるだろう。
上位の概念と絶対概念は、神用の武器になってしまうようなので、やめておいた。
というより、武器が耐えられない。
【空破斬】は魔力を初級魔法程度使って、斬撃をまっすぐ飛ばすことができる。
【瞑想】は何もしていない時に勝手に発動して、体力と魔力を高速回復する。
【加速】は通常の三倍ほどの速度で行動できる。
もちろん、発動中は体に赤いオーラを纏う。
三倍は赤だと言う俺は、間違ってるのだろうか?
これは発動型なので、キーワードを言わないと使えないかもしれない。
あとは、おまけで作った御守りを出発前に渡すぐらい。
とゆうわけで遊びます。


〜討伐軍出発、当日〜


メッチャ端折られた気がするぜ。
フル装備姉上出陣。

「では、行って来る」
「行ってらっしゃいませ、お嬢様」
「……こ、れ」
「ん?ネックレスか?」

ネックレス型の御守りを渡した。
ついでに、母は前日に興奮のし過ぎで寝込んでいる。
御守りの効果は、一回限りの絶対概念【完全再生】だ。
どんな致命傷だろうと一瞬で元の状態に戻る。

「これは、ガーネットかい?」
「……ん?」
「ガーネットの意味は、たしか……」
「生命力やエネルギーですよ、お嬢様」
「そうか……ありがとう、ミー」
「ん」

おふぅ、拾った綺麗な石で創ったなんて言えない。
ガーネットだったとは……

「母様に言っておいてくれ……必ず帰ってくる、とな」

そう言って、姉上は討伐軍の居る方へと向かって行った。

「……」
「さ、ミーシャ様。そろそろお屋敷にお入りください」
「……ん」

これで話し相手がいなくなってしまった。
寂しい。
自分から話し掛けろ?
出来たらいいなぁ〜。
我が家に入り、拾った石を魔改造することにした。
母は、いつ出るんだろう?

その夜、母の寝室から「私も……出たいよ」と啜り泣きが聞こえた。
明日は久しぶりに、一緒に寝てあげようかと考えたミーシャであった。

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