人間を狩る鬼がいれば鬼を狩る人間もいる
たとえばこの2人の刑事がそうだ
―――――16時間34分22秒後――――――
「はぁ〜、またか・・・」
「これで8件目・・・でしたっけ?まだ”例のモノ”が見つかるまでは分かりませんけど。」
「あぁ、それで百田、今回の死因は?」
「今回は・・・
ガサッ
・・・・・・・解体による出血多量のショック死・・ですかね。」
「1件目は絞殺、2件目も絞殺、3件目も絞殺、だが4件目からは焼死、撲殺、凍死・・・なぜか死因はバラバラ・・・なんでだ?」
「だからまだ決め付けるには早いって・・・あ!岡崎さんそこ、踏んじゃ駄目ですよ?」
「あぁ?って危ね!・・・百田、お前そういう事はもっと早くに言えっていつも・・・・」
「あ、そっちも!」
「だからーーーーーー(怒)!!!」
―――――――――――警察署―――――――――――――
「ったく・・・・!お前のせいで鑑識に怒られただろーが!」
「岡崎さんが周りを見てないのが悪いんですよ。」
「一応俺はお前より上司なんだけどな・・・・上司に対しての敬いは無しか・・・」
「上司っつっても俺より5歳上で岡崎さんまだ28でしょ?」
「5歳上の上司!!それにもう28だよ。」
「はいはい」
「(怒)」
「あ、そういえば岡崎さん。例のメッセージ昨日の現場にもあったそうですよ?」
「ん?あぁ、やっぱりか・・・」
「これで本当に8件目になりましたね。」
「捜査本部まで立ててこれじゃあ、犯人捕まえるなんて事難しいかもな・・・」
「ですね。手がかりもありませんし。」
「・・・・・・・・・・・しょーがない、聞き込みにでも行くか。」
「ハァ・・・上司なら仕事を面倒くさそーに言わないで下さい」
「(怒)・・・ほらっ!さっさと行くぞ!!」
「はいはい」
人間を狩る鬼と
鬼を狩る人間
いったいどちらが狩られるのだろうか
もしかしたら鬼が人間に狩られるのかもしれない
あるいは人間が鬼に狩られるのかもしれない
だが、それは誰にも分からない
もちろん鬼にも
そして人間にも・・・・・