小説『No existence【停止中】』
作者:迷音ユウ(華雪‡マナのつぶやきごと)

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自動ドアが開いた。ってか自動ドアには反応するのか。憐爾は思った。機械はなんだかんだですごいと。

図書館の中へ入る。なるほどとても広い図書館だ。入って突き当たりの場所に本の貸し借りのカウンターがある。といっても入り口からだとだいぶ遠い。入り口のすぐそばにはなにやらセンサーのようなものがある。どうやら勝手に持ち出したときにブザーが鳴るようだ。

「じゃあ、これより細かい場所はわからないから手分けして探そう。そうだ、みんな携帯は持ってるか?」

「持ってるけど」

「私も持ってるよ」

憐爾と初音は自分の携帯を出してみせる。

「見つけたり何かあったらメールを送れ。ん・・・、本当に何かあったときはメールおくれないのか。うん、そうだな・・・・・・何かあったとき以外は少なくとも20分ごとにメールをくれ内容は適当のメールでいい。ローブックを見つけたりしたときはそれとわかるないようにしていてくれ」

2人はうなずく。メルアドを交換したあと3手にわかれて捜索を始めた。憐爾は古い資料などがある場所だった。

いろいろある。ここ、神鳴市の歴史的資料などもあった。統計書などさまざまな分野の資料がある。

「ふえぁ・・・この量を探すのは尋常じゃねぇぞ・・・・・・。てか、本棚にあるのかそれとも落ちてるのか・・・それすらもわからないんだよなぁ」

憐爾は頭をかく。

「せめて落ちてくれてたらいいのに・・・」


   ◆

20分がたった。

「ん・・・そろそろメール送らないとな」

メールの内容は適当に打つことにした。だがメールは届くのだろうか。さっき雄也に送ったときは送信エラーが出た。

「内容は「異常なし」でいいかな」

あて先を二人の名前にして送信ボタンを押した。・・・・・・普通より少し眺めの時間を置いて画面上に出た文字は『送信完了』。ちゃんと遅れた。

その後すぐ携帯がなった。

カイトからだ。内容は・・・ない。空メールだ・

また携帯がなった。今度は初音から。


『なに?異常なしって(笑)うける(^ω^)b』

何だその顔文字は。そう思いながらも二人が安全なことを確認する。

大体この周辺は探し終えた。

憐爾は少しおくにはいった。

「ん・・・ここは」

そこには扉があった。少し大きめな。扉の上にはこんなことが書いてある。


『重要文献保存庫』

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