標的5 「武器選択来る！」
アルコバレーノになって二日目。
あれから天空は、自宅の武器庫にこもって対策を練り続けていた。（推理モードで）
（ちなみに、自分にかけられた呪いの事はいくら考えても解らないのでとっくに諦めている）
アルコバレーノになったからには、危険なことに巻き込まれる
事もあるはず。（特にマフィアとか）
それに、原作に関わる可能性もさらに高くなったから、
ただ体力をつけるだけでは死ぬかもしれない。
―――あの後深夜に確認したら身体能力がめちゃくちゃ上がっていたのだが…。
その力を使いこなすためにも、修行は早く始めたほうがいい。
…というわけで、まずは武器を決めることにしたのはいいけれど。
天「どれも決め手に欠けるんだよな〜」
という感じで、決めかねていた。
ときどき手に取って重さや感触を確かめたりしつつ、さっきから唸っている。
天空が一番困っているのが、大きさだった。
並中は頻繁に荷物検査が行われる。※原作知識
じゃあ、その時だけ持っていかなければいいじゃないか、と言われると…そうもいかない。
今はまだ、私がアルコバレーノになったことを知る人物はいない。
だがもし、どこかで私の情報が漏れてしまったとしたら。
もし…もしも、その日に敵に襲われたりしたら…
……その時私は、敵に太刀打ちできるのだろうか。
いくら身体能力が上がっているといっても、筋力や体力は変化していないことは
既に解っているので、油断できない。武器が必要なんだ。
だからなるべく軽くて、コンパクトなものを探しているのだが、なかなか見つからない。
天「はあ…隠しアイテムとかないのかな…」
…そんなに人生甘くないか。
天「あれっ？こんな所に…ボールペン？」
なんで武器庫にあるんだ？自分で持ち込んだ訳じゃ無いのに。
天「ってかこれ、写るのか？」
カチッ
シャキンッ！！
天「うわっ！！」
ボールペンだったはずの物は、天空がノックした途端、
―――銀色の警棒に変形した。
天「…隠しアイテム…あった……」
驚いたっていうよりも・・・・呆れた。
もうこの家に何があっても不思議じゃないような気がする…（汗）
でもこれなら、武器だとばれないし、ナイフや銃より殺傷能力も低い…。
戦いが嫌いな私には、案外合うかも。
天「よし、これにしよう！」
〜深夜・並盛山〜
月明かりを頼りに、山の中ほどまで登った。
武器を試すにはここしかない。
天「とりあえず振ってみよう。」
ぶんっ
警棒が空を切る音が響く。
右から左へ。左上から右下へ。
しばらく動いて、感覚を確かめる。
…うん、いい感じ。軽くて扱いやすいし、結構向いてるかも。
そういえば、これ、他になんか無いのかな？このグリップのところとか回せそうだし。
…よし、回してみよう！
カチッ
天「…あれ？」
期待を込めて回したのだが、たいして変化は見当たらなかった。
正確には、新たにスイッチが出現しただけで、特に何も起こらなかった。
…マトリョーシカかよ。これ押したらまたスイッチが出たりして。
カチッ
バチバチバチッッ！！！
しかし、スイッチを押して出てきたのは―――
火花だった。
天「うわ…スタンガンみたい…」
ちゃんと使いこなさないと…嫌な想像しか浮かばない。
――――改めて修行の必要性を感じた天空だった。
お ま け
…あれ？なんか明るいような…うわ！しまった！
天空は考えている間も、ずっとスイッチを押したままにしていた。
――――その結果。
ゴオオオオオオオ・・・・！！！
天「うわ〜〜〜〜！山火事〜〜〜！？」
※山でたき火や花火、そして火花が出るものを使う際は十分に気を付けましょう。
というかやらないでください！
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あとがき＆解説。
武器について。
普段はボールペン型で、ノックすると警棒に変形する。
（多機能ボールペンってありますよね？それの1〜2回りくらい太いサイズだと思ってください。）
変形した際の長さは約60?。
グリップを右に回すとスイッチが現れます。
そのスイッチを押すと、強力な電気が流れる。ちなみに電圧は調節可能です。
結局主人公しか出せなかった・・・（汗）
でも次回からは絶対原作キャラとの絡みがあるので！
…今回は勘弁してください。