小説『魔界の少女【完結】』
作者:YossiDragon()

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「じゃあ、行くぜ!」

俺は剣を無茶苦茶に振り回し、何とかして相手に一撃を与えようとした。

しかし、相手は身のこなしがよく、

スッスッと軽くかわされてしまう。

「ちっ、ちょこまかと!」

俺は自慢の俊足を巧みに使い相手の背後に回ると、

素早く剣を振るった。だが、相手の反応も素早いせいか、

惜しいところで二刀流の片割れを使い、防いできた。

「くそ…」

「どうやら、あなたの実力もここまでのようですね…。

本来なら悪魔にしか使うことが出来ないはずのその剣を、

あなたが使うだけでも素晴らしいことですので、

その点に関しましては褒めて差し上げます。

しかし、所詮は人間…。使い手が悪すぎます。

せっかくの姉上の剣もそんなに乱暴に扱われては、

哀れで仕方がありません…」

「なんだと〜!?」

俺は少しカチンときた。


「気に食いませんか?でしたら、もう終わりにしましょう…」

その一言と共に彼女は俺の後ろに一瞬にして移動した。

「妖刀『舞花刀』…開放!!」

「!?」

俺は少し驚いた。剣から何故か、血が流れ出始めたのだ。

「何だこれ…?」

「この剣にはある言い伝えがあります。

この剣は地獄の血の湖で、『舞姫』という名前の姫様の魂が、

踊っていた時の踊りを見ていた鍛冶屋の『八兵衛』という人がつけた名前です。

この剣から流れ出る血はその舞姫のものだとも言われています…」

ゴクン…。

俺は喉を鳴らした。ス〜ッと俺の頬を冷や汗が流れる。

俺は剣を相手に向けて構え、何処から攻撃されても大丈夫なようにガードを固めた。

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