「うわっ!だから、そのままでウロチョロするな!!」
「だって…」
「まぁいいや…。とりあえず、これ着ろ…。
それと、そのパーカーも脱げ!」
「えっ、ダメ…これは!」
「いいから…」
俺はさっき姉ちゃんの部屋から取ってきた服を彼女に押し付け、
それと交換でパーカーを脱がせた。
「じゃあ、これ洗濯に持って行くからそれに着替えとけよ?」
「う、うん…」
彼女は少し頭を気にしながら不機嫌そうに俺を見つめた。
俺は、急いで、霊の着ていたパーカーを脱衣所に持っていった。
―そういえば、ルリも零も霄も何処に行ったんだ?
俺はふとそんなことを思った。
脱衣所にパーカーを持って行った後、俺はリビングに行ってみた。
だが、やはり誰もいない…。
その時、俺はテーブルに白いメモ紙が置いてあることに気がついた。
「何だ?え〜っと『皆で少し出かけてきます…。
すぐに帰ってくるので心配しないでね☆』ルリより…」
―なるほど…要するにあいつら三人は外に行ったってことは、
今俺の家には俺と霊しかいないってことか…。
さてと、そろそろあいつも着替え終わったころだろ?
そう思った俺は二階に上がっていった。