「な、ななな…!!?」
「ぶはぁ〜!!」
ブシ〜ッ!!
2人の鼻から出る大量の鼻血の噴出する音…。
「むっ!?…曲者!!」
シュンッ!!
反射神経や勘の鋭い霄が、雫達に向けて物凄いスピードでナイフを投げた。
その瞬間、雫が頭に被っていた帽子がナイフに刺さり飛んでいった。
「ぬおわっ!!?何て勘の鋭い奴だ…。
ったく、しょうがねぇおい……くそ、気絶してやがる」
雫は鼻血を噴出して倒れている秋次を抱えて、その場から瞬間移動した。
「ふぅ…あぶねぇあぶねぇ。
でもまさか、霄や零だけでなく姫までここにいたとは…。
にしても、久しぶりに見たが成長してやがったな…。(いろんな意味で…)
昔はあんなにちっちゃかったのに…。ていうか、こんなことしてる暇はねぇ…」
細い電柱の上に立っている雫は髪の毛を風になびかせながら言った。
「おい、起きろ秋次!!」
「う、ん……っうわぁ〜!!ななな、なんスか?ていうかここどこッスか?」
「ん?電柱の上だが?」
「マジっすか!?ていうか、どうやってこんな高いところに上ったんスか?」
「そんなの俺にかかれば簡単なことだぜ…」
「す、凄いッス!!」
「とりあえず、もう一度あの家に乗り込むぞ!!」
「ええ〜っ?」
「何か文句でもあんのか?」
「いえ、ないッス!!」
雫に無理矢理丸め込まれた秋次は雫に連れられ、何処かに姿を消した。