「何のマネだ?」
「この剣で俺を切ってみろ!人間に力があるというのであれば、
例え悪魔の妖刀でも触れるのだろう?」
雫に言われ俺は仕方なく剣を手に取った。
「ほう…。どうやら、剣を触ることくらいは出来るようだな。
だが、人間には剣を持つくらいがやっとだろう。
てめぇが本当に俺を倒せるのかどうか楽しみだぜ…」
「なめるな!!」
俺は雫が少し気を緩めている隙を狙って、
自慢の俊足を巧みに利用して相手の背後に回りこんだ。
「何!?」
「へっ、人間に悪魔を倒す力はない?そいつは間違いだ!!
その言葉を俺が覆してやる!!」
俺はそのまま、斬空刀を振るった。すると、
霄がいつも使っている技が出現し、
気を緩めていた雫の左肩を風の刃がズパッと切り裂いた。
「ぐぅわぁああああ!!…っぐ、馬鹿な…人間に妖刀が持てるのは、
稀に聞いたことがあるが技まで使える人間など聞いたことが無いぞ!!?」
「へっ、どうだ?悪魔が人間に負ける気分は…」
「くっ、…あまり調子に乗るなよ?言っておくが、
こうやってお前達人間が平和ボケしている間にも、
魔界では順調に大魔王が例の計画を進めているんだからな…?」
「何の話だ!?」
俺は彼の突然の言葉に慌てふためいた。