「最近の悩みは…苦労になやまされることです」
「へぇ…若いのに大変ですね〜…あっ、もしかしてそれが原因で白髪になっちゃったんですか〜?」
―下倉…てめぇ、ぶっ殺すぞ!?
「いやだな…これは地毛ですよ…それに、これは白髪じゃなくて、
銀髪…ていうか、もういい加減終わっていいですか?」
「え〜まだ、何か言えよ〜!!」
ヤジの飛び交う声…。
―ああ…なんかもうやる気がうせてくる…。今すぐ帰りたい…家に今すぐに帰って寝たい…。
そんなことを思っていたその時…。
「皆、もうやめてよ!これ以上、響史をいじめないで!」
「る…瑠璃ちゃん…ごめん、俺も少しやりすぎたよ…」
「私も少し、やりすぎたかもしれませんね…」
―あれ?何で、いじめを止めてあげる、優しいお姉ちゃんみたいな雰囲気になってるの?
何で、俺いじめられて泣いてお姉ちゃんに助け求めてる、弟的な立場になってんの?
つうか、立場逆転してね?
「うん、分かってくれればいいんだよ…」
―それ、弟のセリフ!!
「じゃあ、二度としないって響史と約束して?」
「はい…!」
―何で一件落着みたいな感じになってんの?つうか、完全にそれお姉ちゃんの役目だよね?
お前、妹っていう設定じゃなかったの?
「神童…さっきは、ごめんな?ちょっと、俺もお前が羨ましすぎて嫉妬してたのかもな!
それに、女子なら他にもたくさんいるしな…」
―変態の意見はどうでもいい…。
「神童君…私も、さっきは少しいたずらが過ぎましたね…これからは、
ちゃんと皆平等に扱っていきますので、先生を許してください…」
―下倉…先生…立場本当に大丈夫?何で、年下に操られてんの?
まぁ、何はともあれ、自己紹介も終わり…、俺達は友情を深めるということで、
二時間目の残りの時間は外で、ドッジボールということになった。
そして、下校時刻になり俺達は一緒に家に帰った。途中で、零と合流し、合計六人で我が家に帰った。
明日は土曜日で休み…何もないといいなと、心の中で思いながら俺は今日も狭い一人用のベッドの上で、
六人揃って五人の少女に囲まれて眠りにつくのだった……。