戦闘描写・・・難っ！
『二刀流邪道？宮本武蔵に謝れえぇ！！』
さっきの声の主はいつの間にか地上に居て、何人かの兵はけものだまになっていた
「まさか・・・皆の者、退くでござる！！」
ダルキアンが撤退の声を掛けるが、ほとんどの兵はけものだま化していた
「そろそろ頃間か・・・
両軍につたえる！ レオンミシェリ・ガレット・デ・ロワの名の下に、自由騎士キリュウ、参上仕った！」
『最新情報です！ガレットの懐刀の異名を持つ、自由騎士のキリュウ・キサラギが総大将のレオンミシェリ閣下の名の下に出場した模様です！』
キリュウの登場と同時に放送で紹介がされた
「やはり、キリュウ殿だったでござるか・・・」
ダルキアンが少し、分が悪いような顔をする
「んな顔すんなって・・・さて、始めるか・・・何だ、嫌なのか？」
「いや、逆に嬉しいのじゃか、どうにも勝てそうな気が起こらなくてな・・・」
「だぁー！、わーった。戦終わったら、何でも言うこと聞いてやる！これで手を打つ、どうだ！」
なかなか切り出さないので、キリュウが自棄になって言い出す
「・・・何でもで、ござるか？」
確認するように聞き返してくる
「ああ、聞いてやるからやるぞ」
「望むところでござる！」
急にイキイキとした瞳になる・・・あれ？地雷踏んだ？
ダルキアンが地を蹴る。同時にキリュウも地を蹴り、剣が対峙する
キリュウは切り上げ、横に振るが、ダルキアンはそれをうまく回避し、再び切りかかってくる
「腕をあげたでござるな、キリュウ殿」
「そりゃこっちのセリフだ、知らねぇうちに腕上げやがって。俺を追い越す日は近いんじゃないか？」
つば競り合いを切り上げ、話しながら『紫電』に手を掛け、抜く
「二刀流でござるか・・・厄介でござるな」
「さあ、いくぞ！」
地を駆け大剣に連撃をくらわせる
ダルキアンはそれをうまく防ぎ、剣を持ち換え、下から切り上げてくる
キリュウは身をギリギリの所でかわす
「そこっ！」
まだ体制が完全にとれていない隙に、再び連撃をくらわせる
「くっ」
何とか防ぐが、体制は戻っていないようだ。先程のコドウィンとの戦いで息こそあがっているが
一方のキリュウは、兵の掃討、ダルキアンとの戦いで息が切れていた
「・・・ハァ、ハァッ・・キリュウ殿、拙者の負けでござる・・・」
「ちょ、え？ おっと・・・ん〜まぁ、よく頑張りました」
ダルキアンはそう言葉を残すと、体をキリュウに預けるように倒れた。
「えーと、ダルキアン郷討ち取った？」
何と言えばいいのかいまいち分からず、それっぽいことを言う
『なんとなんと！自由騎士ダルキアン卿がまさかの敗北！ よって勝者はガレットの懐刀兼 自由騎士、キリュウ・キサラギ！」
２人の戦いの様子は実況放送され、キリュウの勝利が宣言された瞬間、砦内のガレット兵士達が沸き立った
「まぁ無茶をするなとは言わんが、ちったあ自分の体を心配しろっての・・・」
そのまま地面に胡座をかき、太股を枕にするように寝かせ、頭を撫でていた
「ん・・・」
くすぐったそうに首を動かすダルキアン。そこにーー
「お館様〜！だいじょうぶで・・・ってキリュウ殿！？」
「お〜、ユキカゼ〜元気にしてたか〜？」
そこに現れたのは、ビスコッティ騎士団に身を置く自由騎士兼 オンミツ部隊筆頭のユキカゼ・パネトーネだった
「何時のまに来ていたでござるか！？ それとお館様は何故に寝ておられるか・・・？」
イヤ、何時ってさっき放送でながれてたし、ダルキアンは倒れたまんま寝てるし、どうしろと？
「そういえば戦は終わったでござるよ。残念ながらガレット側の勝利でござった」
「もしかして、ダルキアン郷の得点が大きかった？」
ユキカゼは 無論と言わんばかりに頷いた。そうっすか・・・
「っておい、なんで俺の太股に頭を置く」
「お館様だけよくて、拙者はダメなのでござるか？」
妙に上目使いで見てくる
やめろ、そんな目で見るな！ なんかアブない道に走りそうだから！
「はぁ・・・分かったよ、お気の済むまでどうぞ」
ユキカゼとダルキアンの頭を撫でながら、暫く過ごした
◆
「・・・んっ」
「お？お目覚めですなダルキアン郷？」
「っ〜！？///」
倒れてから数十分後にダルキアンは目を覚まし、目の前にあるキリュウの顔に驚き赤面した
「ん？顔赤くして、熱でもあるのか・・・どれ」
おでこをつけようとしたら、手で遮られた・・・何故に？
「そ、それより、レオ殿の所へ行かなくてもよろしいのでこざるか？」
ん？あれ？・・・レオ・・・戦終了、勝利・・・HAHAHA！ 殺されるうぅぅーー！！