小説『ソードアートオンライン~1人の転生者』
作者:saito()

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絶対絶命&#8252;

「ゴァアアアアーー!」

黒鋼の龍が侵入者に対して、雄叫びをあげる。

「行くぞ!」

俺とキリトは走り出した。

龍は左の前足を振り下ろしてくる、それを俺は闘鬼神で受け止める。

「キリトいけぇええー!」

「はぁああ、サイクロンクロス!」

キリトの片手剣のソードスキルが決まる。

龍の胴体に四連撃の斬撃が入り、龍の注意がキリト逸れる。

「「スイッチ!」」

アスハとアスナが地面についている龍の左右の足にそれぞれ斬撃を加える。

「ギャアアアアーー、」

龍がダメージに耐えかねてのけぞる。

当然四人はその隙を逃さない!

「チャンスだ!一気に攻撃を叩き込むぞ!」

俺が全員に呼びかけて、それぞれが得意のソードスキルを発動させて叩き込む。


龍の残りのHPバーが半分を切ったところで龍に変化がおきた………

なんと、鱗が突出して突起のようになった。

「一旦下がれ!様子が変だ!」

怒号にもにた声で俺が叫ぶと、龍が俺を除く三人を尻尾でなぎ払う。

なんとか、武器で防いで直撃は回避するものの衝撃で壁に吹き飛ばされて三人HPバーが一気にイエローになる。
「しっかりしろ!大丈夫か?」

全員なんとか立ち上がりポーションを飲んでHPを回復させていた。

その後も幾度となく切りつけるが突出してきた突起のせいで思うようにダメージが通らない。

その間にもこちらのHPは徐々に削られていく、

「このままでは、全滅だ……」

このダンジョンではボスの部屋から出るにはボスを倒すか、転移結晶を使うかの二択だ。

しかし、転移結晶を使うとその時に隙が生じる。

転移結晶は高価なためサイトたちは全員で一個しか持っていない。

「この状況はまずい……」

サイトは自分が囮になり、三人を逃がす事を思いついた。

「俺が囮になる。三人は転移結晶で脱出するんだ!」


「な&#8264;、なに言ってるんだ!」

「そんなのだめよ!」

「逃げるなら全員一緒よ!」

キリト、アスナ、アスハの三者三様の否定の返事が飛んでくる。

「しかし、このままでは全滅だ!俺は……お前たちを元の世界に返す義務がある!そして、俺はすでに一度死んでいる……だからいけ……」

サイトは決意の顔をして言った。

「え……?ど、どういうこと……?」

サイトはそれ以上は答えない……

全員は逃げようとする気配をみせない……


もうみんな回復アイテムもつきかけている。

サイトは闘鬼神を握る手に力を込めて走り出した、そして回された尻尾をジャンプしてかわし、システムアシストとサイトの身体能力をフルに使い高く飛翔した。

サイトは闘鬼神を突き刺し龍の外溝に突き刺さる。

なおも闘鬼神を押し込もうと力を込める、

そして、呟くかのよう……

「蒼龍破&#8252;」

闘鬼神の鍔から蒼い気の龍が闘鬼神の先端に向かって這っていきヒビ割れた部分から龍の外溝の中に入っていく。

「はぁあああ!」

全ての力を解放して、龍に叩き込む。

龍のHPがなくなると同時にサイトの闘鬼神もパキンと音をたてて折れた。

【You Win! Congratulation!】

その文字が表示された。

「終わった……」

サイトはばたりとその場に倒れてしまった。

呆気にとられた三人だが、いち早くアスハがサイトを介抱するために、走り出す。

サイトは直ぐに目を覚ましたが、アスハの涙に言葉が出なかった……

サイトが目を覚ましたことに、気がつくと

「バカ…ずっと一緒にいてくれるって言ったのに…」

「ご、ごめん」

サイトはただ謝ることしかできなかった……

「と、とにかくみんな無事でよかったわね。」

「あ、ああ。そうだな。」

アスナとキリトが気まずくなってか、助け舟を出してくれた。

アスハは我にもどるとボフッと顔を真っ赤にしていた

サイトにおもいっきりだきついていたのだから……

「ところであのスキルはなんなんだ?」

キリトは興味をそそられてサイトに聞いた。

「あれは妖刀っていうスキルでそれと併発して発動させたのは剣気というスキルだ。」

イマイチ理解ができていないようだが、まあ詳しくはまた後で語ることにしよう。

「それと、一度死んだってどういうこと?」

アスナが驚いた顔をしながら聞いてきた…

俺は迷ったが、いい機会だからきちんと説明しようと思った……

「それについては…戻ってから話す……」

そう告げると他の2人も納得してくれた。

俺たちは部屋の中央に現れた、転移床乗りドルワームの転移門に転移した。

クエストの報酬をもらい、その足でアスナの家にむかった。

道中サイトはどう話せばいいかずっと考えていた……

そして、アスナの家に着き部屋に入るとサイトは自らの過去を話しはじめるのであった………





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