小説『ソードアートオンライン~1人の転生者』
作者:saito()

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それぞれの思い

「「ただいま〜」」

「「あっ、おかえり〜」」

買い物をして帰ってきた俺たちを2人は出迎えてくれた

買ってきた品物を渡すとキリトは疲れたのかソファーに座り込んでしまった……

アスナはそんなキリトを見て微笑を浮かべている、それに気がついたアスハが

「サイト君、料理手伝って!」

「えぇー?俺がぁ〜?」

「いいから手伝う!」

アスハの剣幕に押され俺は渋々キッチンに向かった。

「サイト君料理スキルあげてるの?」

疑問に思ったアスナが聞いてきた。

俺が答えるより早くアスハが

「サイト君の料理スキルは私より高いんだから…」

さすがにアスナも驚きを隠せないようだが、それならとお願いされた。

2人で買ってきた食材を料理していく。

〜30分後〜

かなりの品ができた。ご飯できたよ〜って呼ぶと眠っていたキリトが跳ね起きていち早くテーブルに座った
買い物に行ったあげく、なにも食べてないのだからお腹がへっているのだろう。

「「「「いただきまーす!」」」」

キリトは完全にフードファイターみたいな勢いで料理を食べている!



〜1時間後〜

食事も終わり、食後の余韻に浸っていると

「サイト君外に行こう!」

っとアスハに誘われた。

正直サイトはめんどいと思ったが、アスハが目を否とは言わせなない物言いと態度でせまってくるので、サイトは首縦に振った。

外に行こうとした時になにやらアスハがアスナ耳打ちをすると、顔を赤らめながらコクンと頷いているのが見えた。

サイト&アスハ SIDE

「んで、どこに行くんだ?」

「え〜、う〜んとね、まだ決めてないや」てへっ。

と軽い口調で言っている。

そんな軽いそぶりを見せているがアスハの本心はドキドキと恥ずかしさでいっぱいなのだ。

((いきおい2人っきりなったけど、どうしよう〜///))

「アスハ?大丈夫か?もし行くとこが決まってないなら、高台に行かないか?あそこは星が見えるんだ。もっとも仮想だがな……」

「へぇっ?うん!い、いいよ!」

2人第12層にある、小さな丘の上にやってきた。

安全地帯だが街からすこし距離があるため他のプレイヤーはいなく、周りも薄暗い。

2人で草の上にすわった。


サイトは唐突につぶやいた……

「俺はこの世界にいつまでいられるんだろうか……?
ここでの俺の……目的は…いったい……」

不意にサイトは自らの存在意義について疑問に思った

「目的なんていらないよ!サイト君はサイト君。他の誰でもないよ!転成したとかこの世界の人間じゃないとか、そんなのどうでもいいよ。」

「アスハ……」

本来ならアスナに妹などいない。これも俺が介入したことにより生じた歪みなのか?

ならせめて、そのたった1人を守って行こう……

「アスハ……結婚してくれ……俺は君をこの命に変えても守って見せる。」

「〜〜〜///はい///。でも2人いつもいっしょだよ?どこにもいっちゃやだよ?ずっとずっといっしょだよ?」

「ああ。約束する。」

どちらともなく、2人の唇は重なった。

サイト&アスハ SIDE OUT


キリト&アスナ SIDE

((〜〜〜〜〜〜/////))


い、勢いで2人になったけど、どうしよう〜……

アスナが頬を赤らめながら1人かんがえているとキリトがつぶやいた……

「なあ、俺たちって本当に第100層までいけるのかな?」

「へぇっ?」

思いも寄らないキリトの弱音にアスナは驚いた。

「どーしたのキリト君らしくないわよ?」

「俺はもう君と会わない方がいいのかもしれない…」

「きゅ、急にどーしたの?」

アスナは動揺を隠しきれない、関係の発展があるかもと思っていたら別れを告げられたのだから……


「いったいどーしたの?」

「俺と、俺と一緒にいると必ず死ぬぞ。俺がソロでやっているのには理由があって、俺とパーティを組んだ人間は必ず死ぬ……。」

「そ、そんなこと……」

「こないだのクエストの時だってそうだ、危うく全滅しかけたじゃないか……あの時はサイトのおかげで命拾いしたが、サイトは転成者だ。本来ならこの世界には存在しない人間だ。だから、もしあの場にいなかったら俺たちは確実に死んでいた……」

「そんなの、憶測でしか、ないよ」

かすれるような声でキリトの意見を否定する、しかしその声にいつもの力強さは感じられない……



「それに俺は一度だけギルドに入ったことがあった。そのギルドは俺をいれても7人と少なかった……。しかし俺はそのギルドのアットホームなところに惹かれギルドに入ることにした。そんなある日ギルドのメンバー全員で迷宮区でレベあげをしていた時だった、
1人が小さな小部屋を見つけた。そこに入るか入らないかでもめて、結局多数決で入ることになったんだ。
入って宝箱を開けた瞬間だったよ…今でもあの時のことは忘れないよ。」

キリトは遠い目をしながら続きを語った……


「罠だったんだ……宝なんてなかった。空っぽだった。開けた瞬間に警報が作動してものすごい数のモンスターが現れた。応戦したけど、1人また1人と死んでいった。俺はレベルが他のメンバーより高いので生き延びることができた。しかし、俺は本当のレベルをみんなに隠していた。もしほんとうのことを……自分の素姓を話せば納得させることができたかもしれないのに俺は…それをしなかった……。」


「だ、だからどうだっていうのよ!私は君を守る方よ。絶対に死なないわ!」


そういって、アスナは今にも崩れそうなキリトを抱きしめた。

「君は何があっても向こうに返して見せる。」

抱きしめられて落ち着いたのか決意のこもった声でいった。

「ううん。帰る時は2人いっしょだよ?」

「そうだな……」

キリトもアスナを抱き返しながら言った。

そして………

「結婚……しよう……」

「はい…!」

アスナは涙目になりながらも頷いた。

SIDE OUT

四人の互いを思いやる心、それが今重なりあった。















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