小説『ソードアートオンライン~1人の転生者』
作者:saito()

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ボス撃破&#8252;

ま、まずい、このままじゃ………

今この場で戦えるのは、キリト、アスナ、アスハクライン、そしてサイトだ。

クラインのメンバー軍のやつらの護衛にあたっているから力は借りられない。

ボスの残りのHPは4割5分ほどだ。

キリトは二刀流といえどボスの斬馬刀相手では分が悪い。

サイトとキリト以外のメンバースピードタイプなので斬馬刀の攻撃を捌ききれない。

このままでば、全滅だ……

くっ、サイトは一つの決断をした。

「頼む!10秒だけ時間を稼いでくれ!」

無理矢理ブレイクポイントを作って後退する。


すかさず飛び込んできたクラインが刀で応戦する。

急げ、急ぐんだ、サイトは心の中でつぶやいた。

そして、今使用している、スキルにさらにスキルを付け合わせるコンボを選択した。

「いいぞ!スイッチ!」

サイトが叫んだ!

「はぁあああーー!」

キリトたちが斬馬刀を薙ぎ払い、後退した。

サイトは装備とシステムアシストをフルに使用し、ボスの頭上に飛び上がった!

そして、腰の刀を抜きはなった。

しかし、その刀は錆刀にしか見えず、とても攻撃に使えそうにない感じに見えた。

「そんな武器でどうするんだ!」

クラインがサイトにむかってさけんだ。

「まあ、見てなって!」

サイトが刀を降りおろして、ボスに当たる瞬間刀が変幻した!

それまで錆刀だったのが、一変して大きな太刀になったのだ。

銘を鉄砕牙という。

そうかつて手に入れた大妖の牙から作った牙の刀だ。

ボスに攻撃が直撃する!

ボスのHPが残り2割ほどになる。

しかし、ボスの体が変化してそれまで青い毛だったのが、青銅のように固くなった。

「無駄なことを……」


サイトは背中に鉄砕牙を背負い構えた。


青眼の悪魔はサイトにむかってまっすぐに突っ込んでくる。


「「「「サイト((君))!!!」」」」

全員の声がサイトを呼ぶ。

サイトは背中で大丈夫だと、言い突っ込んできている、相手に集中した。

そして、

「風の傷!!!!!!」

サイトは鉄砕牙を振り下ろした。

刀が空を斬ったのに、そこから激しい風と衝撃波が出てボスの体を包んでいった。

サイト以外は目を覆った。


次に開けた瞬間は地面に倒れているサイトと部屋に飛散した、ポリゴンの欠片だけだった………


「いったい……今のは?」

クラインが独り言のようにつぶやいた。

「……サイト君……サイト君!」


俺はアスハの声でようやく意識を取り戻した。見てみるとHPバーはレッドゾーンギリギリで止まっていた。

風の傷は自分にもダメージでる、いわば諸刃の剣なのだ。

俺はアスハに無理矢理ハイ・ポーションを口に突っ込まれた。

すぐにHPが完全回復するだろう。

「……バカ。無茶して……。」

今にも泣きそうな声でアスハ言ってきた。

「……ごめん。でも…あのままじゃ……」

アスハは無言で俺の胸に顔をうずめている。


「心配かけて、ごめん……」

ただ、謝るしかなかった……

その後落ち着いアスハに散々お説教をされ、さらにはアスナにも「君にはアスハがいるんだから!!」といっしょになってお説教してきた。


キリトは二人の剣幕に押されて苦笑いしたながら、黙っていた。

そんなときクラインが助け舟をだしてくれた、

「そういやサイト、あのスキルはなんなんだ?」

「あ、ああ、あれね……あれは俺の刀にだけつけられるエキストラスキル、まあコンボ技みたいなものだ。」

「それにして、あのなんとかって、技?すごい威力だっよな。」

「風の傷のことか、あれは威力は高いがいわば、諸刃の剣なんだ。使えばこっちもただではすまない……。さっきのようにな……」

「…も、もう…二度と使わない、って約束して!。サイト君が傷つくのは、やだよ…」

突然のアスハの本音に驚きながらも分かったと、約束したのであった。

クラインはさて、という感じで両手を腰に当てた。


「オレたちはこのまま75層の転移門をアクティベートして行くけど、お前らはどうする?

今日の立役者だし、お前らがやるか?」


『…いや、任せる。』

「俺も。もうヘトヘトだからな。」

「そうか。……気をつけて帰れよ。」



そして、軍の連中のとこにいき、

「お前たち、本部まで戻れるか?」

クラインの言葉に1人が頷く。

コーバッツだ。

「助けていただき、感謝します。」


今度はほんとに心がこもっているようだ。



「よし、今日あったことを上にしっかり伝えるんだ。

二度とこういう無謀な真似をしないようにな。」

「はい。……あ、あの……有り難うございました。」

「例ならアイツらに言え。」

クラインが此方に向けて親指を振る。

すると、軍のメンバーたちはよろよろと立ち上がり、座ったままの私たちに深々と頭を下げた。

コーバッツは今回のボス戦で、すっかり人が変わってしまったが、でも周りを思いやる気持ちを持てたのはいいことだとおもってサイトは眺めていた。


「んじゃ、またな!」

クラインはそう言い残して階段を登っていった……

俺たちも血盟騎士団の本部に報告をしにいった。


そして、帰りの道中で少し前線から離れて休暇を取ろうということになり、その申請にも行った。


そして、休暇は認められ引越しをすることになった!

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