新しい生活!
俺たちの休暇が認められた翌日、新しい家を買おうということになり、その荷造りを始めていた。
まあ、荷造りといってもアイテムストレージにしまうだけなのだが………
家は二件買って、それを改造していつでも出入りできるようにした。
だが、休暇をもらってから新居に引っ越すまでに3日もかかってしまったのだ……
理由はただ一つ。
お金を工面することだった……
俺たちも最前線で戦ってきたから結構溜まっているはずなのだが、家を買うとなるとまた金額がとんでもないことになったのだ。
だから、4人でレアアイテムなど、ほとんどの物をエギルの協力で売却し用立てた次第だったのだ。
「ふぅ〜、ようやく落ち着いたな。」
「だな。」
俺とキリトが感傷に浸っていると、アスナとアスハが紅茶とケーキをもってきてくれた。
「二人ともなんだか年寄りくさいよ。」
アスナのツッコミがはいる……
「ははは。」
笑って流すしかなかったのだ。
「でもたまにはいいわね」
「だな。今まではずっと攻略だったもんな。」
「ああ。羽休めも必要だ。」
「しばらくは休暇を楽しみましょ!」
それぞれが思い思いの感想を述べながらもこの休暇を楽しんでいた。
〜翌朝〜
「ふぁ〜ぁ、おはよう〜」
「おはようアスハ。」
サイトは4人分の朝食をつくりながら答えた。そうサイトは朝起きるのがはやいのだ。
そして、前世からの大の料理好きとして、朝食を作っているのだ
「あ、サイト君!ごめんね、またやってもらって…」
「かまわないよ。それよりキリトのところ行かなくていいの〜?」
意味ありげな笑みを浮かべながら言うと顔を赤くしながら、寝室に戻って行った。
「サイト君って最近変わったね!」
「守るものがあるからな。」
ギザな口調でいいながらサイトはアスハのデコをコツンとつついた。
〜食後〜
「さて今日はどこに行く?」
「どっかいこ〜」
アスナとアスハお出掛けすっかりお出掛け気分だ。
「アスナ……」
「アスハも……」
若干飽きれながらも返事はした、
「キリト君は私と出掛けるの嫌なの、?」
「サイト君も、?」
嫌とは言わせないないような上目遣いと口調で攻めてくる。
「「わかった、わかった、」」
俺たち男2人は負けたと思って出掛けることにした。
「出かけるにしても、どっかいくあてはあるのか?」
「キリトそれなら心配ない。昨日面白そうな話しを聞いてきたんだ。」
俺はニヤリと笑みを浮かべながら言った。
「んで、ないようなんだが、出るんだ。」
「出るってなにが?」
アスハがお気楽な口調で尋ねてきたので、ちょっとからかってやろうと思い、
「それがな、小さな子供が2人で第22層の森の中にいるんだ。しかも白〜い影で透けていたり、クスクス笑っているような声までしてな!」
うわぁとびっくりしたアスナはキリトの腕にしがみついている。アスハも抱きついてきた。
「そ、それ、本当なの?アストラル系モンスターの間違いじゃないの?」
アスナは完全に怯えながら聞いてきた。
「それをこれから確かめに行こうってわけだ!」
「どうだキリトおもしろそうだろ?」
「ああ。たしかにな。」
「それじゃ俺はお昼を作るからみんなはいざという時のために一応武器とか装備をたのむ。」
こうして、俺たちはお化けかもしれないという森に向かった。