続き
寝室に入っていったサイトとアスハ。
幸いなことに、ベットはクイーンサイズのものなので、真ん中に男の子をいれてもさほど狭さは感じない
男の子は相変わらず目を覚まさない。
アスハは男の子の手を握りながら、頬を撫でた。
〜サイトSIDE〜
サイトは考えことで、眠れなかった………
これが、子を思う親の気持ちというものなのか、サイトはアスハの男の子の対応を見て思った。
前世では、両親と不仲で家を飛び出したりしたこともあった。
生まれ変わった今でもやはり両親とは不仲だった。
まあ今の両親は不仲というより、サイトが一方的に寄せ付けないだけであるのだが……
理由として、まずは本当の両親でないからだ。向こうにしてみれば、実の息子なのだが前世の記憶があるサイトにはなかなか受け入れられないことだ。
もう一つは、サイトは生まれた時からすでに数多もの知識を持ち精神面でもすでに大人になろうとしていたのだが、如何せん体が子どもなのでそうはいかない。
周りからみれば、普通に見える親の保護的なところもサイトには煩わしいだけのものであった……
そう、サイトは愛情を否定して生きてきたのだ。
それなのに、今自分が目の前にいる男の子にそんな感情を抱こうとしているのを思って思わず嘲笑した。
((皮肉なものだな愛情を否定していたのに、アスハと結婚して、今は子どもまでいるなんて……))
サイトもようやく、眠くなり意識を夢におとした。
サイトは気づいていなかった、自分の存在が危うくなっていることを……
その証拠に右手の指先微かにポリゴンのかけらになりそして、再び元に………