小説『二杯目のミントティーは誰のため?』
作者:狂ピエロ(カガク生活)

しおりをはさむ/はずす ここまでで読み終える << 前のページへ 次のページへ >>

彼らは話を途切れず続けた後、しばらく沈黙を持った。そしてその沈黙を破ったのはニヤケ顔をした来井だった。
「…なるほどね。oがつく人のアリバイは全て調べた、と。フフッ、相変わらず浅いねぇ〜井原さん?」
「…どういうことですかぁ〜?」
「このo、本当に名前なのかな?そうだねぇ…俺なら本名伏せるねwだってそんな殺人予告状、見られたらまずいしね?」
「…じゃあなによ?あんたこれが偽名だとでも言うつもり?ふざけないでよ。じゃあなんて読むのよこれは!」
…とうとう井原が怒鳴り出した。やはり彼女は負けず嫌いのようだ。
「あんた、PCは使わないの?」
「はぁ?あんたみたいなオタクと、一緒にされちゃこまるわね。」
「…poison factory…ご存知ない?」
「…!」
さすがに刑事の中では有名なのか、この名前に井原は激しく動揺していた。
「…嘘でしょ?ここにpoison factoryが来てたっていうの?そんなの!警察がとっくに動いてるっつーの!」
「だから、あんたたちが知ってるのはpoison factoryって名前だけ。本名までつかめてるの?」
「…!」
「だよね〜w本名までつかめてたらもうとっくに逮捕してるもんね〜wでも事実なんだよ。今回の事件はpoison factoryによる犯行だったんだ!」
来井がそう叫ぶと、井原の後ろにあったタロットが燃えた。
「…でもさぁ?なんでそんなこと断定出来るの?あんた、poison factoryの何を知ってるの?」
するとまた井原の後ろにタロット…隠者が浮かび上がった。
「…これは伏せときたかったんだけどなぁ…俺、poison factoryと繋がってるんだ。しかも俺だけじゃない、こいつらは知ってるかどうか知らないけど、神威も大場もな。」

-11-
Copyright ©狂ピエロ All Rights Reserved 
<< 前のページへ 次のページへ >> ここまでで読み終える