小説『二杯目のミントティーは誰のため?』
作者:狂ピエロ(カガク生活)

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場に一瞬の重い沈黙が流れた。そしてその沈黙を断ち切ったのは井原の震えた声だった。
「…嘘でしょ?そんなの…ありえないじゃない!じゃあ、なんで連絡いれなかったんだ!警察にでも通報すりゃあいいだろうが!」
「でもね、井原。俺が考えてるのはあくまで可能性の話だ。その人が本当にpoison factoryかどうかは断定出来たわけじゃない。ま、9割くらいそうだろうけどねw」
「…誰だよ…それ、誰なんだよ!」
叫ぶ井原を抑えるように来井は彼女の前に片手を出した。
「そんなの自分で調べればいいじゃない。ブログサイトDoctorにそのままで載ってる。IDがね。」
「で、あんたがそう考えた理由はなんだ?それがないことには信じがたいんだけど?まさか、名前だけなんてジョークはないだろうな?」
「…あんたは自分で調べようとしないねぇ…不関心なことだwま、いいよw教えてあげる。あいつのブログはかなり猟奇的なものだった。俺も殺人の類の人物であいつに認めてもらったんだけど…俺はとても見てられなかったな。酷い死にかたをした死体についてかなり細かく書かれてた。その死体については翌日、確実に報道されていた。メディアにも知られてなかった情報をなんで知ってたんだろうね?」
すると、井原の後ろの隠者が燃えた。また一つ、真実を明らかにしたのだ。

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