小説『二杯目のミントティーは誰のため?』
作者:狂ピエロ(カガク生活)

しおりをはさむ/はずす ここまでで読み終える << 前のページへ 次のページへ >>

「…はい?ここのオーナーなんですか?」
「はぁ?」
「だから、ここのオーナーなんですか!?」
「おーなー…はて、そんな菓子用意しとったかな…」
「そうじゃなくて、ここの責任者さんなんですか?」
「はぁ?」
「責任者…なんですか?」
「ああ、そうですわい。」
「よくまかなえてますねぇ…」
私はつい思ったことを口にしてしまった。
「はぁ?」
「いえ、ひとりごとですので…で、事件とはどういう関わりが?」
「はぁ?」
…ああ、イライラしてきた。かなり最高潮に近い。
キレかかった時、私の前に目の上にアザを作った来井が現れた。
来井は私にウィンクし、椿と細男と同じくらいの背の高さになるようにかがんだ。彼のウィンクには、何かおぞましい物を感じた。
「いやあね?ここで人が死んだっていうじゃない?あれ、どうなったのよ?」
「ああ、あれかい。ここだけの話なんだけどね。私あの死んだ人見たことあってさ。」
「あら本当かい。それ、どこでさ。」
「いやね?あいつもそこそこ悪そうな格好してたのよ。黒ずくめの服着てね?あの迫力ったらないわ…」
「あらそう…それは大変ねぇ…いや、私も聞いたんだけどね?あの男、その見た目通り結構やばいらしいのよ。それでね?」
…うまい!なんだこれ。上手く話がまとまっている。しかも椿も一発で聞けている。口調は近所のおばさんのそれ相当で…
これはコイツに任せて、私は話を聞いていよう。そう決めたのだ。コイツのおばさんっぷりを見て。

-18-
Copyright ©狂ピエロ All Rights Reserved 
<< 前のページへ 次のページへ >> ここまでで読み終える