小説『二杯目のミントティーは誰のため?』
作者:狂ピエロ(カガク生活)

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―茶時結婚式場大ホール 花茂芽―
「ここが結婚式場…はじめて来たわ。」
「そう?俺は前にも来たことあるなwティーパーティーで。」
「ここってそんなにティーパーティー開くの?」
「そうだよ?まぁ楽しんでおいでw俺そこのテラスでお茶飲んでるから。」
そういうと来井は私に軽く手を振り、テラスの方に向かって歩き出し…こけた。
まったく恥ずかしいやつだ…何もないところでこけやがって…
ここ茶時結婚式場(さときけっこんしきじょう)は事務所のある茶時町最大を誇る結婚式場だ。最大とは言っても茶時町にはここしか結婚式場はないのだが…
私も今日くらいはお茶を楽しむか…そう思い私はカップにお茶を注いだ。ダージリンの良い香りが私の鼻をくすぐる…
そのお茶と茶菓子を持って私もテラスへ出た。中で飲むよりも外の方がおいしいだろう…だが私は忘れていた。今は…冬だと。
「うわっ寒い!何よこれ…」
しかし中へ行っても紳士淑女しかおらず、話相手もいない…まだ若年層がいるテラスの方が…
私は来ているコートの前のボタンをすべて閉じ、紅茶を飲んだ。体が温まる…これはいい。
しばらくそんな感じでお茶を楽しんでいると、向こうの方が騒がしくなってきた。なんだろう…
近づいてみると…その中心には来井がいた。

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