小説『二杯目のミントティーは誰のため?』
作者:狂ピエロ(カガク生活)

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―新郎・新婦控え室 花茂芽―
私達は勢い良くドアを開けた。大きなドアの開く音が控え室の中に響きわたる。
しかしそこには誰も居なかった。
私達は部屋の中を色々物色し始めた。そして、神威がある箱に手をかけた。
「あれ?この箱…やたら大きいな…何かええもんでも…」
ギィ…という音で開いた大きな箱。そしてその後に…
「うわあぁぁぁぁあ!」神威の叫び声!
「どうしたの、神威さん!」
「は…箱の中に…」
神威が指さす方向には洋服のような物が入った箱があるだけだった。
私は近寄り中を見ると…

…これは…椿と細男…!

「何よこれ…もしかして…死体!?」
私のその声に反応したのか、来井がこっちに駆け寄ってきた。
「…!!椿さんと細男さんが…ん?」
来井は何かに気づいたように死体をあさり始めた。
「何してるのよ?」
「これってさ…テグス…じゃないかな?」
来井の手には透明な糸が見えた。その先に続くのは…
椿の体。そして来井はその糸を引っ張った。
すると中に入っていた椿が動いた。左手が高くあがり、力なく垂れた。
「おい…これ…」
すると来井は糸が繋がった部分の椿の服を破いた。そしてあらわになったのは…
人の肌ではなく、木目のついた胴体だった。
「…あ〜らら。騙されちゃったね俺らwこれ…」
「あ…操り人形!!!」

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