小説『二杯目のミントティーは誰のため?』
作者:狂ピエロ(カガク生活)

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「…そうだね…正治くん。コイツのメカニズムとかわかるかい?」
正治は来井に呼ばれて操り人形を触り出した。そしてしばらく動かしたあと、答えた。
「これはテグスが長いから多分遠距離でも動かせると思うよ。しかもこの洋服の下からテグスを出せば俺らに見えないようにすることも可能だろうね。」
「遠距離ってどれくらい?」
私は黙っておれず、正治に聞いた。
「そうだね…ここからこの部屋の隅までは届くかな?ざっと15mくらいだろうかな?」
15m…大体その長さだとクローゼットまで届くだろうか…犯人はそこに隠れて…
私達を欺いた。
その犯人がこの式場内にいる…?私の思考がそこまで行った時だった。
「あ、正治さ〜ん!ここにいたんですねぇ〜」
「「「…はぁ…」」」
私達は落胆した。…?三人だけ?
「おお、井原。お疲れさん。どうだった?」
「は〜い!これですね!」
井原は正治に書類の束を渡した。正治はその書類を真剣な目つきでサッと読んだ。
「…そうか…やっぱりこの事件は!」
「…?どういうことかな正治?」
来井は正治から書類受け取った。
「…ごめん、正治。お前の話聞かせてくれる?」
「ああ。この事件、ただの快楽殺人じゃなかったんだ。」
ただの快楽殺人じゃない?どういうことだろうか。
私も正治の話を聞くことにした。

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