小説『二杯目のミントティーは誰のため?』
作者:狂ピエロ(カガク生活)

しおりをはさむ/はずす ここまでで読み終える << 前のページへ 次のページへ >>

〜解決編〜

―パーティー会場 来井―
俺は一歩一歩踏みしめながら会場へ向かった。木箱を持って。
ギィ…先ほどまで鳴っていたかどうかも気にならなかった会場のドアの音が、会場内に大きく響きわたった。
その音に反応したように、中の人物は全員こちらを向いた。
「…遅れたねぇ…じゃ、推理対決と行こうか…犯人は…」
俺がそこまで言った時だった。
「…その必要はねぇよ。」
ある人物が俺の発言を遮った。その声の主は…
「どういうことだ?大場。」
大場だった。
「犯人…俺なんだよ。そうやっていえば言いんだろ?」
「おいちょっと大場…」
「さっさと俺を連れてけよ。それで終わるなら…さ。事件の事はなんでもわかってる、俺が犯人やから…当然やろ?」
そう言うと大場は会場を後にした。
「おい、大場!」
俺は大場を追いかけるように会場を出た。
そしてしばらくした頃だろうか?ある人物がふっと外に出ようとした。俺はそれを見逃さなかった。
そう、俺と大場は走り去ったのではない。コイツを待っていたんだ。ドアの外で…
「あれ〜?どこに行くのさ…青葉さん?」
「?どこって…」
「犯人。お前なんだろ?大場と神威、青田をハメてまんまと逃げようとした…poison factory。それはお前だ、青葉 華鈴!」
俺は指を突き立てた。憎き犯人に向かって。

-45-
Copyright ©狂ピエロ All Rights Reserved 
<< 前のページへ 次のページへ >> ここまでで読み終える