小説『二杯目のミントティーは誰のため?』
作者:狂ピエロ(カガク生活)

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―パーティー会場・外廊下 来井―
「…私が犯人…と。で?その根拠は?」
案外あっさりしていた。犯人と疑われれば、一度は必ず引くものだ…とばかり思っていたが、コイツばかりは違うようだ。肝が座っているのか…まだ余裕だとタカをくくっているのか。
どちらにしても許せはしない。俺はコイツにトドメを指すと決めたのだ。
「貴様、嘘はいかんぞ?俺は許さん。貴様の罪、俺が裁く!」
俺はタロットを取り出し、落とした。「これ」だけは昔使わないと決めたが…俺には無理だったようだ。
周りの空間はバラバラと崩れ落ちた。無限の奥行が広がる真っ暗な闇が表れ、そこにあったのは俺と青葉の姿…そして二人の上に新しく出来た二本の剣だけだった。
「…!何よこれ…どうなってるのよ!」
そして最大の特徴は能力をもたない人物でもこのカードの対象になれば空間が見えることだ。
「何も怖じる必要はないさ。ただの空間変化…ようこそ、俺の空間『裁きの剣』へ。」
そう、ここは俺の空間。タロットカード「審判」の空間。『裁きの剣』…だ。

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