小説『二杯目のミントティーは誰のため?』
作者:狂ピエロ(カガク生活)

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―白樺 空輪の証言―

私が目を覚ましたら病院の天井がすぐに見えた。私昔にも入院したことがあって、点滴が見えた瞬間病院かって気づいたの。でも私怖かった。またあいつらが来て私を襲うんじゃないかって。で、私すぐに逃げ出したの。私はとりあえず点滴を抜いて走り出した。でも病室のドアを開けてすぐだった。
「あら空輪ちゃん?どうしたの?元気そうだけどまだここにいなきゃダメよ」
満面の笑みを浮かべたナースに見つかったわ。それでまたベッドに逆戻り。でも私は逃げ出すために努力した。ナースの来る時間と、診察の時間をメモして最適な時間を見つけて、脱出したわ。で、しばらく家について調べてるうちにあいつらが死んだ事を初めて知った。
捜査方法?捜査なんてしていないわ。家に帰っただけよ。そしたら見るからに猛毒そうなビンを見つけた。そして誰も居なかった。だから確信したわ。あいつらは死んだって。
…フフッ今考えるととても浅はかな推理だったようね。もしかしたら、私を殺そうとした薬かもっていう可能性だってあったのに。
それでまた怖くなった。家に帰ったという事が世間にバレれば、私が疑われちゃう。そのとき私の目に入ったのは闇夜の月明かりを跳ね返す青い芝とその光を受けて黒く光るカリン…そう。偽名の「青芝華鈴」を名乗ることを。そのあとは…児童養護施設の人に見つかって施設育ち。
…以上よ。あなた流に言うなら「何か反論はあるか?」ねw

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