小説『二杯目のミントティーは誰のため?』
作者:狂ピエロ(カガク生活)

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〜10分後〜

しばらく神威や大場と話をしていると、来井が生き生きした顔で戻ってきた。
「ふ〜…みんなごめんね。心配させて」
「あ、大丈夫。誰も心配してへんから。」
「誰がお前の心配するんだよwwwww」
来井の一言を二人一言ずつで返した。その発言に来井は少しうなだれた。
「あ、来井。そういえば青田は?」
神威が来井に尋ねた。
「あ〜あいつ?あいつトイレ行くとか言ってどっかに…」
そこまで言ったところで会話が途切れた。なぜなら…

「うわああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!!!」
…悲鳴?それも男の声…しかもこの声…

青田か?
「…神威、大場。これって…」
「ああ、間違いない。青田だな。何やってんだか…」
「アホやなぁあいつ。やかましい…師匠と来井で行ってきて。俺ら一応女やからトイレ行けへんで。」
「あ、うん…」
そういうと来井と大場は会場をあとにした。

その数分後、私の携帯に一本の電話が入った。連絡元は公衆電話。
「…もしもし?」
「ああ、花茂芽?来井だけど…ていうかそれより大変だ。」
「何よ?迷ったの?」
「…それもあるけどもっと深刻かな?…人が死んでる。しかもトイレで。」
…!人が…死んでる?
「警察とか救急は?もう呼んだの?」
「もう手遅れだ。脈が止まってる。とにかく来てくれるか?えっとここは…」
「…小ホールの公衆電話ね。ここ公衆電話そこしかないもの。今すぐ行くわ、待ってて。」
それだけ伝えて私は電話を切った。小ホールか…
「神威さん、ちょっと厄介なことが起きたっぽい。」
「人が死んどったんやろ?俺も行く。なんか胸騒ぎがする…気のせいやとええんやけど…」
「わかったわ。じゃ、行きましょう。」
私は神威と共に小ホールへと向かった。

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