小説『とあるバカとテストと超電磁砲 文月学園物語』
作者:御坂 秀吉()

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バカと姫路と学園祭 〜教えてあげようか?もちろん実技でね☆〜


俺たちがAクラスに着くとAクラスでは少しずつ準備が進められていた。

「遅かったわね」
当然ながら、指揮をとるのは優子だ。


「悪い。遅くなった」

「まあいいわよ。じゃあ手伝ってもらっても良い?」

「了解。じゃあさっき言った通りによろしく」

俺がそう言うと皆仕事しに行った。

「……雄二遅い」

するといきなり雄二の背後から霧島さんが現れた

「待て翔子。なぜ俺の頭を掴むんだ」

「……遅かったからお仕置き」

霧島が雄二にアイアンクローしていた

「翔子ストップ!ひとまず雄二から手を放そう」

「・・・・・・このままじゃ駄目?」

「駄目。少し雄二が必要なので手を放してあげて」

そういうと霧島は少し嫌そうな顔をしたが雄二から手を放した

「あ、ありがとう元輝」

「僕たちは何をすればいいの?」
明久が優子に尋ねている


「それなんだけど。色々とやって欲しい事があるのでけど
まずは喫茶に出す料理を決めようと思うんだけど」

「喫茶とかだとケーキとかクッキーが定番かな?」

「そうね。ただケーキといっても色々あるからね」

「クッキーにも色々ありますしね」
突然姫路がやってきた。また厨房に立つっていい始めなければ良いけど・・・

「なら一度このクラスでアンケートを取ってみるか。
で、その中から案を絞ってみよう」

「それがいいかもね」
明久は、上条はこういうときに頼りになるんだなと感心していた。

「なら優子達は中の装飾や服のデザインを決めてもらってもいいか?
ウチからはムッツリーニと秀吉、それと女性陣をそちらの班に入れてもらえればあいつら頼りになるし。
こっちは俺と明久がやるから、雄二と当麻は力仕事の方を指示してくれ?」

『問題なし』

そう言って皆各自の仕事に散って行った

「じゃあ僕達も動こうか」

明久がそう言うと俺たちも動き出した。

俺たちは喫茶店に出す料理が何がいいか案を聞く係りだ。
俺と明久は分担して聞く事にした。

周りの人達に案を聞いて最後に優子や工藤たちがいる所に行った。

「なあ?喫茶店に出す料理は何が良い?」

「やっぱり無難にショートケーキかしらね」

「うーん……ボクはもちろんショートもいいけど、ショコラケーキとかも良いかな〜」

「・・・・・・クッキーも良いかもしれない」

「私はシフォンケーキが良いと思います」

皆が案を出してくれているので俺は言われたものをメモしていった。



「他にはあるか?」

「それなら。あんぱんなんてどう?」
いきなり、久保がやってきた。


「あんぱんですか?」

「手作りでつくるパンは絶妙だと僕は思うよ」
(吉井くんが作ってくれるパンを食べれたら僕はどれだけ幸せなことか・・・)

なんか裏がありそうな気がした元輝だった。

(まあ、案だからメモはとるけど)

「ほかにもボクはケーキ出すならシュークリームとかも良いな〜」

「シュークリームか。それは良いな」

「そうですね」

「なら元輝。その中の案からいくつか絞ったものを
皆に試食用に作ってきてくれるかしら」

「全員に!?」
まて、全員って何人いるんだ!?


「当たり前じゃない。じゃないと皆も納得しないでしょうし」

「いやいや全員って…今このクラスには100名ほど居るんですが、
そしたらプチサイズでもさすがに費用がかかるんですけど……」

それにそれだけの量だと時間と労力がかかるんですけど……

「それなら安心して費用なら多めに用意してあるから」

そこで優子から費用の金額が書かれた資料を見せてもらった。
それはまあ凄い。俺たちFクラスの当てられた金額の倍以上の金額だよ。

「そこから、費用が出るから材料費は大丈夫よ。
じゃあ今度にでも作ってきてもらっても良いかしら。」

「わかったよ。その中から案を絞って作ってくるよ」

俺はそこで優子達と別れ明久と合流し案をまとめた。






 ☆ 





帰り道、優子は先生に呼ばれていたので一人でスーパーに行こうとしていた。

(大分この世界に来てからバカテスの文庫本の内容とか記憶がなくなって来てるけど
これでいいんだよな?)

元輝は自分のせいで原本の内容が変わっていないか心配していた。
それはというと実は元輝は自分のせいで新たなトラブルが発生して
みんな・・・特に優子に迷惑をかけたくなかったのだ。

(まあ、一応文化祭は原本にあったはずだし大丈夫か)

「おーい!元輝くーん!」

遠くで呼ぶ声が聞こえた。振り返ってみると工藤愛子が走って来ていた

「偶然だね〜こんな所でどうしたの?」

「これから試食用の材料を買おうと思ってね」

「へぇ〜。よかったらボクも付き合おうか?いろいろ君と話したいし」
意外と愛子って優しいんだな〜

「ありがとう。じゃお願いするよ」

二人はスーパーへの道を歩き始めた。
いつものごとく必ずFFF団の密告者がいることを元輝は忘れて・・・



「・・・へぇ、愛子ってそんなこと体験してたんだ。」

「もちろん、始めはボクもさすがに泣きそうだったけどねー」

二人は盛り上がっていた。裏では密告者Xが須川に密告していたがな・・・

「ところで、元輝君ってもしかして優子のことが好きなのかな?」

「・・・!!なにをいきなり!!」

「だってさ、よく噂になってるよ。よく二人で話していたり、秀吉君を含めて木下姉妹を
彼女にしようとしているって」

なるほど。そんな噂があるからときどき冷たい視線を感じられるのか

「まっまあ仲良くしてるのは事実だけどね・・・好きなんて・・・」
軽く動揺していたことに愛子は気づいただろうか

「でも、ボクはお似合いだと思うよ」
(おんなじこと優子に言ったらおんなじ風に答えてたし、
二人は実はいきぴったしみたいだからね)

少し意味深な言葉に元輝は黙り込んでしまった

「・・・まあ、大丈夫。ボクが応援してあげるから」

「えっ!う、うん。あ、ありがとう」
答えてしまったことに失敗したと気づいたのは何分後のことか。


それから二人はスーパーの中に入っていった






 ☆





今日も俺たちはAクラスで清涼祭の準備をしていた。

そして俺と明久は昨日作ってきた喫茶店に出す用の食べ物を持ってきていた。

明久にはクッキーを頼み、俺はそれ以外のものを作ってきた。
正直俺もクッキーは作れるがケーキを作る時間が結構かかるので頼んだ。

「優子昨日言われた通り試食用に作ってきたぞ」

「もう作ってきたの?随分早いわね」

「おぉ!吉井君と大濱君、早速作ってきたんだね!」

「楽しみねぇ」

「なら一時休憩としようかしら」

優子はそう言うと皆は一時作業を止め集まってきた

「じゃあ俺はケーキを作ったから皆食べてみてよ」

「じゃあ僕も最初はクッキーを」

元輝はそういうとショートケーキとショコラケーキ、シフォンケーキのプチサイズを出し、
明久はココアやオレンジ風味のクッキーなど5種類ぐらいのクッキーを出した。

「じゃあいただくね」

久保がそう言うと明久が作ったクッキーを食べる。

「おぉ!おいしいこれ!!」

久保は感動したように声を出す。そういうと周りの人達も食べ始めた。

「おいしい」

「美味いなこれは」

「本当に美味しい」

と周りから美味しいと言う声が聞こえた。
作ってきて美味しいと言われるのは嬉しい。
周りがまだケーキやクッキーを食べているところで俺は久保に近づいた。

「これ、手作りあんぱんなんだけど試食してみて」

「ん?ああ、ありがとう」

久保はあんぱんを口に入れた

「・・・・・・・・・・これは赤ワインをなかに入れているね」

久保は答える。

「さすが久保。煮立てる時に入れる塩を減らして代わりに赤ワインを少しだけ混ぜたんだ。
アルコールは完全に飛んでるから学生が食べても問題ないしな。
あと、もう1種類の奴には、女性がデザートとして食べられるように
パン生地もホットケーキ粉を元に甘めに作っているんだ」

「…それは凄いな。高校生にはちょっとした刺激になるかもな」
雄二があんぱんに気づいたのかよってきた

「これはウケると思うわ!」
美波も興味津々で来た

「みんなの分もあるから。はい」
みんなはおいしそうに食べてくれた。なんだかんだで雄二も楽しんでるじゃん

「よしこれも候補の1つだな。
最後に愛子が言ってたシュークリームを作ってた。まあこれは普通のシュークリームだけど」

そう言うと俺はプチシューを皆に渡した

「おいしいわね」

「もう1個ほしいな」

「さすがじゃのう」

あちこちで評判があがる。

「愛子」

「ん?どうしたの」

「はい、これ。昨日買い物に付き合ってくれたお礼」

俺はそう言うと普通サイズのシュークリームを愛子に渡した。
実はあの後お礼をまだしてなかったからだ

「え?いいの?ありがとう」

そう愛子は言うと美味しそうに食べてくれた

「どれも美味しかったわね。でもそれだけに自信無くすわ……」

優子がそう言うと周りにいた女子もため息をついていた。
その後は俺と明久が作ってきたものを食べ終わると作業を開始した。

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