小説『VOCALOID POKER《声劇専用・台本》』
作者:silence(Ameba)

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【ヴェノマニア公の狂気ver.2 】



(回想・暗闇の中、少年が独り泣いている)

(泣き)
少年ヴェノ公:・・・・うっ・・・ヒック・・・どうして?
どうして皆、僕を嫌うの?
・・・・僕はここにいちゃいけないの?

(廊下を歩く音・・・)

(心の声・真剣に語り、ある者と目があう)
ヴェノ公:私は・・・過去に縛られて生きてき・・・ん?

オネエ(男):あら〜ん♪ヴェノマニア公様♪

(驚いたのち、見向きもくれず走り去る)
ヴェノ公:!!!!!!?(゚Д゚;)

(冷や汗混じりに何もなかったかのように振り切るように)
ヴェノ公:わ・・・私は、過去に縛られて生きてきた・・・!!!!

オネエ(男):うふ・・・つれないお方・・・(;´ω`)

(走ったので息を切らせるが、再びシリアスに)

ヴェノ公:はぁはぁ・・・っく・・・あの頃の私は・・・


(回想・エコーで入り)

少年ヴェノ公:神父様、神様は本当にいるの?

(優しく)
神父:もちろんですよ。

(寂しそうに・悲しそうに)
少年ヴェノ公:・・・僕、皆に嫌われているんだ・・・・
父様や母様だって、本当は僕の事を疎ましく思ってる・・・
こんな僕でも神様は見てくれているの?

(なだめるように「ああ」は返事の「ああ」ではなく、なだめるように「おお・・神よ」の時の「ああ・・」です)
神父:ああ、神の子よ・・・
神様は、いつでも貴方の行いを見ていますよ
これを貴方に差し上げましょう

少年ヴェノ公:聖書・・・ありがとう!!!神父様!!!

(慈愛の微笑を浮かべ)
神父:どんな人間にも等しく神の許しが与えられん事を


(シーンは現実へ)

(心の声・淡々と)
ヴェノ公:・・・だが、神は何も救わなかった

(無感情に)
グミナ:ワインをお持ちいたしました

(心の声)
ヴェノ公:グミナ=グラスレッド・・・私が最初に手に入れた女・・・・

(回想)

少年ヴェノ公:これあげるよ。君にぴったりなお花だよ

(純粋に不思議そうに)
グミナ:ヴェル・・・私に花を・・・?

少年ヴェノ公:うん、今度の舞踏会で僕と一緒に踊ってくれないかな?

(少女の声で、優しく微笑み、その瞬間花を払い捨てる)
グミナ:くす・・・ッ!!!!・・私が貴方と踊る?ハン・・・冗談じゃないわ!!!
貴方と踊ったりなんかしたら私の名前に傷がつくわ!!!
貴方のような醜い人は、ネズミと踊っているのがお似合いよ!!!


ヴェノ公:彼女はそう・・・昔、()の事を馬鹿にした幼馴染だった。

(昔の記憶にわきあがるものを感じ、ワインを払い割る)
ヴェノ公:・・・・ッ!!!!

(ふと、何かを思いととどまり、妖艶に怪しく誘う)
ヴェノ公:今夜はお前だ・・・グミナ=グラスレッド


(自室・きしむ)

(心の声)
ヴェノ公:もう、こいつを何度抱いたか解らない・・・
・・・私を救ったのは神ではなかった
あの時・・・・

(回想・エコー)

(静かに)
悪魔:我を呼び起こしたのは貴様か・・・・?

(恐れに腰を抜かし)
ヴェノ公:・・・あ・・ああ・・あ・・

悪魔:何を驚く事がある?我を呼びだしたのは貴様ではないか・・

ヴェノ公:・・・ま、まさか・・本当に・・・

悪魔:フ・・・ヴェノマニア公・・・
貴様の望みは解っているぞ・・
貴様が望むなら・・その願い叶えてやろう・・・

ヴェノ公:・・・え・・?

(何かを企むように)
悪魔:貴様が我にその肖像画をくれると言うなら・・・

(半怯えながらも驚き)
ヴェノ公:そんなものでいいのか・・・?

(怪しくニヤリとほくそ笑む)
悪魔:ああ、もちろん
契約成立・・・さぁ、我の手を取るがいい・・ヴェノマニア公よ


(シーン切り替え)

(心の声)
ヴェノ公:その後、私は悪魔に言われるがまま、肖像画を燃やした
・・・・・そして


(回想)

(ヴェノ公の弱みに付け込んで卑しく、怪しくほくそ笑み誘惑)
悪魔:我は貴様に力を与えた・・・なのになぜ使わぬ?
疑うのなら試しに、そこにいる女にでも口付けをしてみたらどうだ?
グミナ=グラスレッド・・・
貴様の幼馴染み・・・手に入れたいと思っていたのだろう?

(敬虔なクリスチャンだったヴェノ公は、自分の欲望に必至に絶える)
ヴェノ公:・・・でも・・・彼女は・・っ・・・・

(ダメ押しで更に卑しく誘惑する)
悪魔:・・・・何をためらう・・・貴様は、もう我と契約したのだ・・・
さぁ・・・ヴェノマニア公よ・・・素直になれ・・・

(誘惑に勝てず欲望に負ける)
ヴェノ公:・・・・っ・・・ック・・

(必至に絶えていた、グミナに口付けをする・グミナ術にかかり心を失う)

(無感情)
グミナ:・・・ねぇ、ヴェル・・・まだ私と一緒に踊りたい?
私は、貴方と一緒に踊りたい・・・クスクス・・・・

(信じられないという感情と、欲望に支配され思わず多か笑い)
ヴェノ公:これが・・・・僕の力・・・
ふふ・・・ふふふ・・・ふはっははははははは!!!!!

(ヴェノ公に同調)
悪魔:ははははっ
神よ、貴様はまたその手で罪びとを作った!!!
ははははは・・あははははははは・・・・


(場面は教会へ・突然聖書が燃えだす)

神父:!!!!!
こ、これは!!!聖書が燃えるなんて・・・!!!
・・・・・っ・・・ヴェル・・・・

(悲しそうに)
神父:・・・神よ・・・



〜ED曲〜



【掲載場所】
こえ部
http://koebu.com/koe/0e1c9d8976d9809733c34dd76432e5a90e1b363e




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