茱萸が...?
『私はそんな事せがんでませんッ!』
「嘘を言わないでッ!」
振り上げられた手が私の頬を赤く染めた。
何で?
私のせいなの?
私はただ...純粋に海斗を愛していただけなのに..
なんでこんなにまで言われなきゃならないの?
あぁ........
苦しい。もう、涙なんて出てこないよ。
「何してんだよッッ!?」
男の子の声が聴こえて....
私の意識は遠ざかった。
「未来、未来っっ....」
凛の声だ。
私を呼んでる。
目を覚まさなきゃ...
『凛....?』
「良かったぁ....心配したんだよ!」
私は、ありがとう。ごめんね。
この一言が言えなかった。
本当に心配してるの?嘘なんじゃないの?
信用できるの?
綺麗な言葉も汚して見てしまうんだ。