第3話
『オカルト研究部』
†御空side†
「……何だありゃ」
ディーナから淫夢を見せられてかなり嫌な目覚めを体験した俺が通学路見たのはグレモリー先輩とイッセーの二人が並んで歩いている光景だった。
それを周りで見ている者は絶望、嫉妬と顔に表情が表れていた。
まぁ、面白そうなので見ておこう。
教室に着いて、イッセーとグレモリー先輩が別れる。と、グレモリー先輩が俺の前に来た。
「あなたも、放課後イッセーと一緒に来てくれるかしら?」
「わかりました。互いに気になる点があるでしょうからね」
そう言って教室に入るとイッセーの一言に戦慄している松田と元浜がいた。朝っぱらからテンション高いな、おい。
んでもって、放課後。
何やら金髪イケメンがやって来た。
たしか、木場裕斗とかいう学園一のイケメンだったか?
『(ちなみに、この木場裕斗とミソラの二人を合わせ、学園の二大イケメンと呼ばれていることをミソラは知らない……)』
「(何か言った?)」
『(何も……)』
「兵藤一誠くんに暁御空くんだね?
僕は木場裕斗。リアス・グレモリー先輩の使いだよ」
「っ!?じゃぁ、お前が!?」「?」
何?コイツもグレモリー先輩関係?
とりあえず着いていこう。
「そ、そんな木場くんと兵藤が一緒に歩くなんて!」
「汚れてしまうわ木場くん!」
「いえ、違うわ!!きっと暁くんと歩いてるだけよ!」
「兵藤ジャマ!」
「木場くん×暁くんなんて最高よ!」
「いえ、暁くん×木場くんかも!」
…………。とりあえず落ち着こう腐女子諸君。君らの望んでる展開はないからな。
そう思いながら教室を後にする。
†††††
「オカルト研究部?」
木場のあとをついていき、旧校舎の中である一室の前で立ち止まった。
その部屋のプレートには『オカルト研究部』。
「部長、連れてきました」
木場が中に入ったので俺とイッセーも入る。
「…………」
「あれ?塔城ちゃん」
中にはソファーに座りながら羊羮を食べている塔城ちゃんがいた。
「知り合いだったのかい?」
「あぁ」
「なにっ!?」
……そこで何故そこまで反応するイッセーよ?
シャー。
ん? 水の音?
俺とイッセーがそちらに顔を向けると、室内の奥にシャワーカーテン。女性の肢体が影となって映っている。
「…………何でシャワーあるんだ?」
イッセーを見ると案の定エロイ顔をしていた。
「……いやらしい顔」
同意するぜ塔城ちゃん。
†††††
さて、シャワーから先輩も上がり、面子が揃った。
学園のマスコット的存在、塔城小猫。
金髪イケメン、木場裕斗。
笑顔を浮かべている大和撫子、姫島朱乃。
真紅の髪の美女、リアス・グレモリー。
……何か水商売でも始めたら大繁盛しそうだな。
「イッセー。私たち、オカルト研究部はあなたを歓迎するわ、悪魔としてね」
その言葉にイッセーは固まり、グレモリー先輩は俺を見た。
「そして、あなたは何なのかしら? 暁 御空?」
返答はしない。
ただ、笑顔を作った。