小説『死神転生』
作者:nobu()

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藍染との会話からしばらく経った。正直、何も起きずに平凡の日々が続いていた。
唯一あった出来事としてはルキアが来た。以上。

実際にルキアを見れてすっげー喜んだ。表には出さなかったが、内心めちゃめちゃ感動してた!

ルキアが来た時には、原作通りに最初に海燕副隊長が話しかけていた。
俺もすぐに話しかけ、今では結構仲良くなった…つもりだ。



あと最近、立ちくらみみたいなのが多い。貧血だろうか?今度四番隊に行って検査でもしてもらおうかな?


それと、もう普通に任務に出れるようになった。謹慎終了!やった!
でも、俺は自分の身体のことを浮竹隊長に話した時に、誰にも言わない代わりに、これからは俺の任務に必ず浮竹隊長がついてくる。また、浮竹隊長の任務には必ず俺がついて行く、という条件をつけられてしまった。


だが、実際問題、俺がやるようなちょっとした任務に、わざわざ隊長の足を運ばせるわけにもいかなく、自然に浮竹隊長の任務に俺がついて行く、というのが普通になってしまった。

つまり、仕事の難易度が上がった上に、任務の回数も激減してしまったのだ。



「はぁ…。」


俺は今、十三番隊の隊舎で雑用をこなしている。
最近はほぼ毎日がこれだ。


「どうしたのですか、神崎殿?」


溜息をついた俺に、隣から声をかけてくれる人がいた。


「おぉ、ルキアか、どうした?」

「それはこちらの台詞です。どうしたのですか?最近溜息ばかりついているようですが…」

「いや、ちょっとした理由で任務が減っちゃってさ…。最近は雑用ばっかりなんだよ…」



ルキアが俺のことを心配してくれてる!これはやはり仲が良いという認識でいいんだよね!

ちなみに、俺のことは神崎殿、と呼んでいる。
圭でいいよ、と言おうと思っていたのだが、この響きが気に入ってしまった。
ルキアに殿付けで呼んでもらえるなんて…!


「ちょっとした理由とは、神崎殿が謹慎を受けたという、あの…?」

「なんだ、ルキアも知ってたのか…。」

「というよりは、この隊で知らない人はいないかと。」


えー、そんなに俺って有名になってしまっていたのか…。
これじゃあ、俺の平凡に暮らすぞ計画が…

いや、もう藍染に目を付けられた時点でそれは無理なのかな。


「ですが、そんなに悩まないでください。神崎殿の任務が無いということは、浮竹隊長の任務も無いということ。つまり、平和なのですよ、きっと。」

「うーん、そうだといいなー…。」

「そうですよ。では、私はこれから稽古がありますので、これで。」

「おう、確か、副隊長とやってるんだったか。頑張れよ!」


俺にそう言ってルキアは去って行った。はぁ、また無言で雑用を続けなければいけないのか…。



平凡な人生が続く。

だが、そんな平凡な人生が終わりを告げようとしているなど、思いもしなかった。





















それはいつも通り、平凡だと思っていた日のこと。

その日俺は、ある噂を聞いた。


「おい、聞いたか?正体不明の虚がいるって噂。」

「あぁ、知ってるぜ、あの偵察部隊が全滅したってやつだろう?」


おい、待てよ、これって確か、副隊長の…

くそ、これがいつだったか詳しく覚えてなかったから、事前に防げなかった…!
海燕副隊長の死だけは阻止したい。

しかし…今の俺に出来るだけの実力があるだろうか?
そもそも、何て言うべきだ?

敵の虚は斬魄刀を消滅させる能力があるから触るなって?
そんなことを俺が知っていれば当然みんな不思議に思うだろう。


初の原作介入に戸惑う俺。
だが、そんなことはお構いなしに事は進んでいく。





「海燕、朽木、来てほしい。」


重々しい雰囲気をまとった浮竹隊長が二人を呼んでどこかに行った。
いや、きっと副隊長の奥さんを見せるためだろう。


「ん?何か隊長いつもと違う感じだったけど、何があったんだろうな?」


横を見るといつの間にか勝がいた。


「さあ、な。だが、どう見てもめでたい事ではないみたいだな…」

「うん、俺も何となくそう思う。」



この後の戦いに備えて、俺も準備だけはしておかないとな。

何としても、海燕副隊長の死は俺が阻止する…!



しばらくして戻ってきた浮竹隊長に、俺は隊長の部屋に来るように呼び出された。


「神崎です。失礼します。」

「入ってくれ。」


中に入るとそこには、海燕副隊長、ルキア、浮竹隊長、…そして、勝の姿があった。


「勝!?何でここに!?」

「その話をこれからする。いいから早くこちらに来てくれ。」


浮竹隊長に急かされ、俺はそちらへ向かう。



「――――という訳だ。よってこれから虚の討伐の任務を開始する。

…神崎、お前は私の任務には付いてくるという約束だから付いて来てもらう。そして、風見はこの隊で戦力が高い方だ。この任務に加わって力を貸してほしい。」


「「了解です。」」


しかし、勝もこれに加わってくるとは…。
まぁ、これだけの戦力があれば、鬼道責めで対応できるか…。


「質問はないな?ではこれから虚の討伐に向かう。一〇分後に各自準備を済ませ、隊舎の前に集合だ。…解散!」



そうして俺たちは準備に取り掛かった。
何故だろう。さっきから嫌な予感がしてならない。
でも…海燕副隊長は、絶対に死なせない。


早く準備を進めないとな…

さて、どうやって虚のことを説明するか…。

















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