小説『The Group of Madness!』
作者:Ciel(Eエブリスタ、ふらん(Ciel)のページ)

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「あーもう!わかったからその手を離せ!」

とうとう金髪の美少年がポニーテールの美少年に折れたようで、自分から上着を脱いで水着になってみせた。
にやにやとするポニーテールを尻目に、金髪の少年が露わになった白い肌を必死に隠そうとする。

彼の水着は一般の男子が着るような海パンとは明らかに違った。
まずボトムはホットパンツのような際どい水着をミニスカートのような布がぐるりと覆っていて可愛らしいものだ。
とても男が着れるものではない。
そして上は本来なら着る必要はないが、ビキニっぽい水着を着ていて、これらを例えるなら貧乳外国人少女が恥じらいながら服を脱いで水着を披露しているような感じでとても素晴らしい。

男性であろうが女性であろうが、これは可愛過ぎて惚れる、萌える、悶える。


「おお?賢太君は随分攻めますねぇ〜?もう女の子になっちゃえよ?」

ポニーテールの少年がにやつきながら賢太と呼ばれた美少年をなめるように見る。
賢太はうぐぐ、と怒りを恥ずかしさを抑えつつ、泳ぐと一言言っていまだにナマコの感触に苦しむ少年のもとへとズカズカ歩きだす。
ポニーテールの少年も「待てよーぅ」とおちょくった口調で彼の後を追った。


「とても素晴らしいものを拝見いたしましたねミスター昂矢」

「まったくですねミスター隆弘、個人的には竜樹さんの水着も高得点なのですが」

カメラで堂々と美少年達の戯れを撮影するミスター隆弘と呼ばれたひょろ長いメガネ。
そしてそれに答えるガチムチ少年の昂矢。

ふぅ、と賢者モードの二人は浜辺でため息をつく。
変態とはこういう奴らの事を言うのである。



「クソ、ナマコめッ!!!!!!俺に変なトラウマ抱かせやがってぇえええええ」

少年は腰まで海に浸かりつつ、何度も地団太を踏む。
と、そんな所に先程の美少女、否、美少年達がやって来る。

「おーい郁葉!」

手を振る賢太は女の子にしか見えない。
郁葉と呼ばれたナマコの人は、そんな光景を見ると目をかっ開いて興奮を隠さなかった。


「ほーっほっほっほぉ!!!???賢太君はとうとう俺の嫁になるために女の子になったんだねぇええええ!!!!!!」

「ぶっ殺すぞコラァ!!!!!!」

変態の気持ち悪さに暴言で対抗する。

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