小説『異世界転生物語〜え?リリカル?なにそれ?〜』
作者:ガウェイン()

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今回から魔力弾を魔弾と表記します。


司は現在砂漠にいる。砂漠とはいっても地球ではなく次元世界の一つだが。そして、司以外にもその砂漠に数人の人影がある。フェイト、シグナム、司、そして・・・
「ようやく来たか、待ちくたびれたぜ!」
そう、光城 神威だ。
司君side

「(何でこうなったんだ?俺はいい加減シグナムと決着をつけようかと思って転移の反応を追いかけてきただけなのに…)…別に待ち合わせしていたわけでもない。それどころか俺は、できるだけ関わりたくないとまで思っているんだが?」

「ふん!オレはお前が気に入らないんだよ!オレはお前と違って神に選ばれた主人公なんだ!だから、原作には居なかったイレギュラーのお前を倒して邪魔者を消す!」

俺の言葉に光城が返し、戦闘が始まる。

司君side out

光城side
フン、ようやく来やがったか。黒いバリアジャケットのイレギュラーめ…
「ようやく来たか、待ちくたびれたぜ!」

オレの言葉にイレギュラーが返す。

「…別に待ち合わせしていたわけでもない。それどころか俺は、できるだけ関わりたくないとまで思っているんだが?」

確かにオレは最強だからな、戦いたくないだろう。でも…

「ふん!オレはお前が気に入らないんだよ!オレはお前と違って神に選ばれた主人公なんだ!だから、原作には居なかったイレギュラーのお前を倒して邪魔者を消す!」

そうさ!オレは神に選ばれた最強オリ主なんだ!オレのハーレムを邪魔する奴は叩き潰す!

光城side out

シグナムとフェイトの戦いとほぼ同時に始まった司と光城の戦いは以前ほど一方的ではなくなっている。以前光城が言った通り司は魔弾と魔力刃が主戦力だ。光城が対魔力系の武器を身近に配置することで司の攻撃を打消し、若しくは軽減している。そして光城の攻撃は一撃の威力も大きくスピードも速い。しかし光城が今回は防御にも気を配っているためどうしても数は少なくなり、結果的には司が簡単に避けることができる。

「ええい!ちょこまかと面倒クセえ!いい加減に落ちろ!」
「無茶を言うな。」

光城の言葉に冷静に返す司。しかし司も口では軽いことを言っているがこの状況を打破する方法を考えていた。

(やはり、あの対魔力とは面倒だな。俺の攻撃もことごとく防がれてるし…転移魔法か何かで光城(アイツ)を動かせればいける気がするが…転移のゲートを踏んでくれるとは思えないし…ん?ゲートを…踏む…?)

司は思い出す。自分は転移するときにどうしているか?

(術式を組み込んだゲートを作ってその上に自分が乗って…なるほど、これならいけるかもしれない!)

司の攻撃は基本シンプルで直線的だ。故に読みやすく一対一の真剣勝負では向いているとは言い難い。しかし司はいつも工夫でシンプルな攻撃でも敵を倒す術を考えてきた。そして…

(よし、ゲートはできた。あとはこれを空間に設置するだけ)

司は今考えた作戦を実行するために光城の周りを翼を羽ばたかせながら攻撃を回避しつつゲートを設置していく。そして…司は幾つか魔弾を放った。…上空に…

「おいおいどうしたんだ?オレの方向さえもう解らなくなったか??」

光城が馬鹿にしたような声で挑発してくるが司はもう勝利への道筋が見えていた。

「此方を見てても大丈夫か?後ろ、危ないぞ?」

「誰がそんな子供だましに引っかかるかtt…がぁ!?」

突如、光城の後ろから魔弾が現れ光城に直撃した。

「忠告は聞いておくものだぞ?」

「て、手前(テメー)何しやがった!いつの間に攻撃を・・・うお!?」

今度は横から魔弾が来る。光城はどこから来るかわからない魔弾に気を取られ司の接近を許した。そして…

「ブレード…ブースト・ドライブ!!」

圧縮され、質量化した上で更に魔力による加速を加えた一撃を受け光城は地面に落とされた。

種明かしをすると司が行ったのは光城を転移させるのではなく魔弾を転移して光城に当てたということだ。これならば確かに直線的で読みやすいという弱点を克服できる。

「さて、光城(バカ)も気絶したようだし、シグナムとフェイトの方は…ん?!危ない!!」

司が目にしたのはフェイトに向かって攻撃しようとしている青い髪の仮面の男の姿。司はそれに向かって魔弾を放った。すると仮面の男は魔弾を避けるためにフェイトへの攻撃を中断して回避行動をとる。その間に司はその男に追いつきフェイト、シグナムとその間に入る。そんなことをすればフェイトもシグナムも気が付く。

「ブ、ブラック!何故ここに!?」
「あなたは、この間の・・・」

上からシグナム、フェイトの順。そして司は・・・

「シグナムは久しぶり、そちらの…テスタロッサ…だったな、こうして会話するのは初めてだな、俺のことはブラックとでも呼んでくれ。何、この仮面男が真剣勝負の邪魔をしようとしていたからな。真剣勝負の邪魔をされるほど腹が立つことはない。だから介入した。」

司は仮面の男に聞く。
「何が目的だ?これ以上真剣勝負の邪魔をしたいなら俺が相手に…おっと。」
「………」

司の問に男は答えず無言で攻撃してきた。
「だんまりか・・・シグナム、テスタロッサ、存分に戦っていていいぞ。こいつは俺が相手をぉ!?」

突然遠方から膨大な魔力が籠った槍が飛んできた。その場に居た全員が避けて槍が飛んできた方向を向くとそこには、ダメージが濃いながらも目を覚ました光城がこちらに…正確には司に攻撃を加えようとしている、そして…
「がぁ!?」
仮面の男の腕が光城の胸部を突きリンカーコアを奪った。そして男がこちらに向かってきてシグナムに差し出した。
「…使え・・・」
「何!?」
「闇の書に・・・使え」

それだけ言うと仮面の男は消えてしまった。転移魔法で帰還したんだろう。

「シグナム、お前あの男のこと何か知っているのか?」
「いや、知らない。初めて見た。」

シグナムに司が質問しているところにフェイトが声をかけてくる。

「あの…シグナムにブラックさん。とりあえずご同行してほし…危ない!!」

その言葉に反応し振り返ると、光城が残った魔力を振り絞って作った巨大な槍がすぐそこまで迫っていた。

「(避けるには間に合わない!なら…)二人とも!俺の後ろに!」

二人とも余裕がないため司の声に従う。司はそれを確認し、腕を槍に向ける。

「ゲート!!」

先ほど司が考えた転移魔法の応用、避けるでもなく防ぐでもない。攻撃そのものを転移するため理論上どんな威力の攻撃でも正面からの突破は不可能。しかし不確定要素は存在する。

司のゲートに入った槍は術者の光城が気絶しているため非常に不安定な状態だった。その状態で司の魔力で出来たゲートに入ったため・・・

ドゥウウウン!!!

ゲート内で暴発した結果…

ゲートの座標がずれ暴走を起こし・・・

「な!?吸い込まれる!!…きゃあ!!!!」
フェイトが吸い込まれ
「テスタロッサ!?しまった!!うわぁ!!」
気を取られたシグナムが続き
「二人とも!!く!?なぁ!!!!」
最後に司も飲み込まれ、誰もいなくなった。




どうもお久しぶりです、ガウェインです。私本日の朝、仮面ライダーウィザードを見て今回のゲートを思いつきました。とりあえず思っていることを一つ、なのはっていつ活躍するんだろ?

では今後も宜しくお願いします。コメントもお待ちしております。

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