フェイト達の反応がロストしてから数時間後のアースラ。現在ブリッジには今回の件の関係者であるリンディ、アルフ、クロノ、なのは、エイミィ、そして光城が集まっていた
「あの…リンディさん、フェイトちゃんはどうしたんですか?」
「私も精神リンクが切れちゃって状況が分かんないんだ。どういう状況なんだい?」
なのはとアルフがリンディに聞く
「オレも気絶した後の事は知らないんだ、そこらへんどうなってるんだ?」
光城もなのは達に便乗して聞く
「その…非常に申し訳ないのだけど…」
リンディが言い辛そうに返事をする。怪訝な顔をするなのはとアルフ
「はっきり言って不明なの。突然、転移魔法が暴走したと私は判断しているわ。恐らくだけど、転移魔法を発動したあの黒いバリアジャケットの魔導師も今自分がどこにいるか分かってないと思うから自力で帰ってくるのは無いと考えています。フェイトさんも守護騎士の一人も、一緒にいる可能性が高いわね。」
「そんな!?じゃあフェイトちゃんはどうなるの!?」
「そうだよ!フェイトはどうなるのさ!?」
なのはとアルフが詰め寄っている時に管制官のエイミィが元気づけるように言葉を発した
「大丈夫!管理局の技術を舐めてもらっちゃ困りますよ!!」
「「え?」」
エイミィの言葉に顔を向ける二人
「ちょっと待ってて、24時間以内に見つけるから!」
「確かに、暴走ということは大きな歪みがある可能性もあるから優秀なアースラのスタッフなら見つけられるわ。だから待ってて、なのはさんに、アルフさんも。」
エイミィが発言し、リンディが肯定する。それによって二人の顔も明るくなる
「「お願いします。」」
そこに空気を読まない光城が言葉を発する
「すまねえ、なのは。オレが気絶さえしなければ…今度こそあの黒い奴をオレが倒してお前たちを守ってやる」
光城の発言に色々な反応が返ってくる。顔を背ける者、顔を歪めるもの、睨み付けるもの、様々だが自分に酔ってる光城はそれを照れているのだと勘違いする。
「そんなに照れなくても…「それから、光城君?あなたには言っておかないといけないことがあるの。」へ?」
自分の言葉を遮るように言葉を発したリンディの顔を向ける光城
「(なんだ?まさかフェイトのことを宜しくってか?それならお安い御用だぜ!)なんですか?」
「あなたはこれから暫くの間は自宅待機よ。」
「……ハァ!?なんで!?」
思いっきり不満そうにリンディがに問いかける光城、しかしその答えは淡々としていた。
「まず第一に、あなたは今回魔力を蒐集されてしばらくは戦えないからよ。」
「畜生!あの時のせいか!(原作じゃフェイトが蒐集されるだけだったのに…これもアイツのせいだ!)」
仕方ない、としか言いようがないため不満ながらも納得を見せる光城。しかし…
「第二に、今回の転移魔法の暴走の責任は半分はあなたにあると私は見てます。」
リンディの言葉に全員が驚く。
「ちょっ!?どういうことだよ!?」
当然いきなりそういわれた光城も意味が分かっていない
「最後にあなたが作った槍が爆発したわ。その影響で転移魔法の座標がずれた、とすれば?私もブリッジから映像で見ていただけだから詳しくはわからないけど、少なくともあの転移魔法事体に問題は感じられなかったわ。だけどあなたの槍が爆発したと同時に空間が歪んだようにみえたの。」
「それがオレのミスってわけじゃ…「第三に!!あなた、最後の槍…非殺傷設定を解除していたわね?」…あ…。」
その言葉に全員が信じられない物を見るような目で光城を見る
「どういうことだ光城!?非殺傷設定を解除なんて!!」
「そうなの!!あの時すぐそこにフェイトちゃんもいたんだよ!?」
「あ…その…」
クロノとなのはに問い詰められた光城は答えることができない
「以上の理由を以て光城君には自宅待機を命じます。では、今回はこれでお開き。みんな持ち場に戻って。」
その後、光城は自宅付近に強制的に転移された
所変わってここは密林、この場所が司たちが飛ばされた次元世界である。そして我らが司君はと言うと…
「はぁ、はぁ、…いくら女とはいえ二人運ぶのは重い…」
シグナムを背負い、フェイトを抱えて密林を移動していた。因みに二人とも気絶している。
司君side
まったく・・・あの金髪馬鹿のせいで…方向音痴の俺にこのジャングルはキツイぞ?確かに、前世?で海を目指していたのにいつの間にか森で道に迷っていたことはあるが、あの時の森の比じゃないぞ、このジャングルは…とりあえず…森で道に迷ったら川を探すんだったか?
司君side out
司が歩き始めて20分ほどたってシグナムが目を覚ました
「う……こ、ここはいったい?」
「ん?気が付いたかシグナム、残念ながらその質問には答えられないぞ?俺自身もここがどこかなんてわかっていないからな。」
無意識に声に出した疑問に司が答える。その時シグナムは司に気が付いた。
「ブ、ブラック!?何故お前が!?」
「なんだ、覚えてないのか?ゲート…あぁ、俺の転移魔法の事だが…それが暴走を起こしてな、このジャングルに飛ばされたんだ。今はとりあえず川を探して移動中、ここまでで何か質問は?」
「ああ、特に…いや、テスタロッサは?テスタロッサも飛ばされたと記憶しているが…」
飛ばされる直前まで戦っていたフェイトのことを気に掛けるシグナムに司こと、ブラックが答える。
「テスタロッサは現在俺が抱えてる。目立った怪我はないし、気絶しているだけだろう。」
「そうか…ならば安心だ。」
「…ずいぶん気にかけているようだが、そんなに気に入ったか?」
「何、テスタロッサとの戦いは楽しい。互いの全力をぶつけ合ってそれでも倒れない、決着をつけたい、この感覚はお前にも理解できるのではないか?ブラック。」
「俺はバトルマニアという訳ではないが、まあ確かに決着をつけたいというのはわからないでもないな。」
「つまりそういうことだ」
それから暫く雑談と呼んで差し障りないものをしながら移動していると、司が思い出したように口を開いた
「ところでシグナム、一つ聞きたいんだがいいか?」
「む?まあ、私に答えられることならば構わないが…」
「……お前はいつまで、俺に背負われているつもりだ?」
その言葉を聞いた瞬間固まるシグナム
そう、シグナムは今までずっと司こと、ブラックに背負われていた。今までの会話もすべて身体が密着した状態で振り向けばすぐにキスできてしまうような距離でしていた。(司のバリアジャケットは目元を隠すためのバイザーは付いているが口元は露出している)
「………」
「………」
「下せ!!!今すぐに!!////」
「っっ!?耳元で叫ぶな!」
その時のシグナムは羞恥で顔を赤く染めていた・・・
(普段は格好良くて綺麗な奴だが…意外とかわいい所もあるんだな。)
司の中でシグナムの評価が少し変わった。
どうも、ガウェインです。今回はオリジナルに入ってみました。現在、ヒロインの予定はなのは、フェイト、はやて、アインス、シグナムが確定しています。感想、コメントお願いします。因みに司君の方向音痴ですが、一応複線的なものが第一話にちょこっと出ております。