小説『異世界転生物語〜え?リリカル?なにそれ?〜』
作者:ガウェイン()

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今、海鳴の街に結界が張られている。そこで対峙しているのはピンクのポニーテールが特徴的な剣士シグナム、金髪ツインテールで戦斧か鎌のような武器を持った少女フェイト。

「テスタロッサ、お前との戦いも楽しいが我らにはあまり時間がない。」
「私も、負けられないから・・・」

シグナムが言い、フェイトが答える。

「ならば、戦って勝つしかない。お互いの目的を果たすためにもな!」
「私だって強くなってます。バルディッシュも頑張ってくれてる。負けるわけにいかない!」

そういうとどちらも武器を構え戦闘を始めた。そしてそこから少し離れた場所では…

「漸く見つけたぜ!今日こそテメエを叩き潰してやるから覚悟しろよイレギュラー!」
「俺はもう関わりたくなかったがな。(はぁ、何でこんなことに…)」

息巻いている金髪赤目の少年、光城神威と内心溜息をつきながら一応答える司がいた。

司side
まったく以て、何で俺はこんな面倒事に巻き込まれてるのやら・・・

「今回はお前用に対策を立ててきた!喰らえ!」

光城が何本もの剣や槍を飛ばしてくる。が、前回の時より数が少ないし威力が強いわけでもない。何が対策になってるんだ?

「・・・・・・」

とりあえず当たると不味いのは確かなので避ける。

「な!?テメエ避けんじゃねえ!」
「無茶を言うな。というか、どこが対策なんだ?以前と変わらないようだが。」

まぁ、聞いたところで答えが来るはずがないが・・・

「ハッ!前の戦いでお前の弱点は分かった!お前は魔力をレアスキルで質量化して作った剣と魔力を圧縮した魔力弾しか攻撃方法がない、ってことは対魔力を持った武器や魔力を無効化できる武器で戦えばいいってワケだ!つまり…もうお前はオレの敵じゃねえ!!」

・・・一応間違ってはいないがまさか答えが返ってくるとは思っていなかった。

「つまり、避ければいいってことか。」

前だって武器をある程度破壊したら避けてたし、別にコレと言って変わっていない。

「なら・・・これでも同じことが言えるか?」
「それは…ゲイ・ボルグ?そんなものまで作れるのか…」

光城が作り出したのは一度投擲すれば必ず敵の心臓に命中するといわれる深紅の槍。こいつ、本気で俺を殺す気か?心臓に必中って普通ショック死するぞ?そんなこと考えていないであろう光城がゲイ・ボルグを構え・・・

「ゲイ…ボルグ!!!」

ホントに使ってきた!?

「…オーラ、ジャミング。」
『了解、ジャミング』

俺の周りにシールドとは違う魔力の薄い壁ができる。そして槍は壁に当たり…コントロールを失って何もない方向へ飛んでいく。よかった、成功みたいだな。

「!?何でゲイ・ボルグが外れるんだ!?必中じゃねえのかよ?!」
「簡単な話だ。本当に神話道理なら無理だろうが、今回はお前が魔力で作り出した物、つまり必中のカラクリも何らかの転送系魔法、プログラムの一種と言える。俺たちが使っている魔法はファンタジーよりも科学に近い。ならそのプログラムに魔力という電波で干渉し、転送先を狂わせた。それだけでお自慢の槍はただの槍と変わらなくなる。で?俺用の対策とやらは終わりか?」
「畜生!こうなったら、無限の剣製で…」

そうこうしているうちに巨大な魔力を感じた。何があった!?
司side out

時間は少しさかのぼる。シャマルは仮面を付けた青髪の男と対峙していた。
「つかえ・・・」
「でも…」
戸惑うシャマル、しかし男は言葉を続ける。
「ここで捕まりたくはないだろう?魔力はまた集めればいい・・・」
シャマルは悩む。しかしここで捕まるわけにはいかないと結論をだし闇の書を発動させ結界を破った。
光城side
「クソ!遅かったか?あのイレギュラーのせいでオレの計画が台無しだ!」
あのイレギュラーのせいでオレのヴォルケンリッターに貸しを作ってフラグを立てる計画が失敗した。本来ならシャマルにフラグを立てヴィータとシグナムの好感度を上げ後々のはやてへの足がかりになる筈だったのに・・・畜生!
「今度会ったときは絶対に叩き潰してやる!次のイベントは砂漠の戦いか・・・フェイトのフラグをさらに確たるものにするとこだな。覚悟しておけよ?イレギュラー。」

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