小説『異世界転生物語〜え?リリカル?なにそれ?〜』
作者:ガウェイン()

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どうも、本日友人の携帯電話の待ち受けを無断で遊戯王カードの『墓場からの呼び声』のドアップにしたところ本気で怒られたガウェインです。まったく…(無断で『カードエクスクルーダー』にした時はすごい喜んだのに…)
そんな訳で(どんな訳だ)更新です。



現在時刻 午前7時20分
司は今、ゴリゴリ、ゴリゴリと音を立てながら唐辛子をすりつぶしている。唐辛子がドロリとした流動体になったところですり鉢に水を加えて薄める。その後、その液体を漉して唐辛子の塊と液体を分離すると液体を霧吹きに入れて一度外に向けて使ってみる。その出来具合に満足そうにうなずきながら霧吹きを袋に入れると、鞄と一緒に持って家を出る。どうやら学校に行くようだ。

司君side

うん、なかなかいい出来だった。何やら(先生の趣味で)クラスで育てている植物に虫が付いたようで危ない薬品を使わずに何とかできないか、とクラスの女子に相談を受けたのでテレビで見た唐辛子を使った害虫除去を真似て作ってみたわけだが、これなら効果も期待出来るな。ん?お前、クラスで浮いてるんじゃないのかって?ああ、何故かフェイトが転入してきてからクラスメイト(主に女子)が話しかけてくるようになってな。しかもテストの結果のせいで頭いいと思われてるから(実際に悪いわけじゃないが)偶に相談も受けるようになった。俺も頼ってきた人を見捨てるほど薄情ではないつもりだから幾つか応じたらそれが広がってこんなことも頼まれるようになってしまった…

「司君!」

「司!」

「ん?」

振り向くと仲良し美少女四人組が歩いており、そのうちの二人で俺の友人でもあるフェイトとすずかが声をかけてきた。

「おお、すずかにフェイトか。おはよう。」

「おはよう、司。」

「うん、おはよう、司君。」

今日も仲がいいな四人とも…

「て、ちょっと待ちなさい!アンタ、同じクラスのフェイトはともかく、いつの間にすずかまで名前で呼ぶようになったの!?」

「そうなの!私も気になるの!」

「高町とバニングスか。一応おはようと言っておこう。」

「あぁ〜もう!いったいこの扱いの差はなんなのよ!?」

「すずかとフェイトは友人、バニングスと高町は知り合い程度で友人っていう程親しいわけじゃない。その差だろ。」

「ちょっと待って天宮君!いつの間にすずかちゃんと友達になったの!?」

今日は珍しくよく喋るな、高町。ん?俺が高町と話していないだけか?

「なに、すずかと俺に共通の友人がいてな、先日そいつの家で一緒に夕食を食べただけだ。その時にすずかから友達になりたいって言われた。」

「すずか!?本当なの!?」

「う、うん。本当だよ?司君も一緒にいると楽しかったし…いい人だよ?アリサちゃん。」

バニングスがすずかに詰め寄っている。おい、お前の中の俺はいったいどんな人物なんだ?

「ぅぅ…すずか…ずるい……」

「ごめんね、フェイトちゃん。美味しかったよ?司君の手料理。」

「て…手料理……す、すずかのバカ!!」

…て、おい!?フェイトが走って行ってしまった。俺も同じ教室なのに…

「俺もそろそろ行くぞ?」

「あ、待って司君。今日のお昼、屋上で一緒に食べよ?」

「む…ああ、わかった。じゃ、またな。」

昼はフェイトも誘ったほうが良いよな?とは聞けなかったがフェイトも昼までには頭も冷えるか。

司君side out

フェイトside
すずかがいつの間にか司と友達になってた。うん…良いことのはずなのに…何か悔しいな…。今まで学校で司が自分で友達だって言ってくれたのは私だけだったのが司を…好きな人を…独占出来てたと思ってたのに…手料理を食べさせてもらったって聞いた時につい悔しさからすずかに酷いこと言っちゃった…謝らないと…

教室についてからそんな事ばっかり考えてたら司もやってきた。

「あ〜、フェイト?さっきはどうしたんだ?」

うう…やっぱり変に思われたかな…?

「その…すずかが司の手料理食べたって本当?」

「ああ、一応本当だ。まあ、その時は俺が夕食作りの当番で、他に友人も一人いたからすずかのために作ったって訳じゃないがな。それがどうかしたか?」

そっか…何故か安心した。

「…ちょっと、羨ましく思ってね…」

「なんだ。俺が作った料理が食べたいってことか?それ位なら別にいいけど…」

「いいの!?」

驚いて少し大きな声を出しちゃった…変に思われてないかな?

「友達の頼みだしな。それ位なら明日にでも弁当作ってやろうか?」

え?これってつまり…?この間テレビで見た…私が作ったお弁当を食べて下さいってやつ!?

「うん!!ありがとう、司!!」

早く明日にならないかな?って、まだお昼にもなってないから気が早いけど…今から楽しみだ。

フェイトside out

今は昼、司はフェイトと共に弁当を持ってすずか達がいる屋上のドアの前で状況確認している。

屋上にいる人数は4人。すずか、なのは、アリサ、そして…

「にしてもフェイトは遅いな。オレと一緒に昼食べるからって、緊張してるのか?」

「それは無いと思うの。」

「うん、私もそう思う。」

「ていうか、何であんたが此処にいるのよ!?」

「なのはもすずかも、そんなに照れなくていいんだぜ?それにアリサもツンデレで可愛いがもっと素直になったらモット可愛いぞ?」

「さっさと何処かに消えなさいよ!!」

そう…光城である。お忘れかもしれないが光城もこの学校の、しかも三人と同じクラスなのでついてきたのだ。

司君side

最近すっかり見ないから忘れてた…そういえば居たな、あんなの。一体アイツの目はどうなってるんだ?あの状況であの三人が照れてるとかありえないだろ…もしかして目ではなく頭に問題が…

「ねえ、司…どうするの?」

フェイトに話しかけられ打開策を考える。今手持ちにあるのは…

カバンとその中にある弁当とその他・・・これで何ができるかと思えば…おや…?

「フェイト、愉快なことを考えた。あのバカ消すのに協力してくれないか?」

「本当!?分かったよ。」

「まずは、フェイトが先に行ってあのバカの気を引く。そのあと……」

一通り作戦を伝えた後実行に移す。予定通りフェイトはあのバカの気を引いて入口から目をそらさせている。この隙に俺が入って静かに近づく。すずか達が驚いているがフェイトが耳打ちで伝えて平静を装わせる。そして…

「あ、あの!光城君!!」

俺が声を少し変えて女の子らしい声を出す。すると…

「ん、なんだい?」

スマイルで此方を向く。そして視界に俺が入る前に…

シュッ

「ああああああ!???目がぁ!!オレの目がぁ!!??」

今朝作った害虫駆除用の‘特性唐辛子汁’を顔面に吹きかける。当然、耐えれるものではなく目を抑えて悶絶する光城の…

「…てい!」

右斜め45度から顎にアッパーの要領で一撃を加える。

「が!?」

そのまま光城は脳を揺さぶられて倒れ、上手い具合に気絶した。

「ここまで想定通りだと、少々あきれるな。」

「司君!」

「ああ、すずか。待たせたか?」

「そんな事ないよ。」

ふむ、どうやら間に合ったか。

「あ、天宮君!」

「どうした?高町。」

「その…ありがとう、助けてくれて。」

「そうね…今回は感謝するわ。」

高町に続いてバニングスまで感謝しだした。

「高町にはどういたしまし「なのはだよ」…なに?」

「だから、私の事は高町じゃなくてなのはってよんで?私も司君って呼ぶから。」

「そうか?ではなのはとバニング・・・「私も!」…お?」

「皆が名前なのに私だけ名字っておかしいでしょ?だから私もアリサでいいわ。」

「………名前でってことは『友達』とみていいのか?」

「うん!!」

「ま、助けてもらったしね。それにアンタが「司だ」…え?」

「俺の名前は司だ。俺はお前をアリサと呼ぶのにそっちだけアンタじゃ不公平だ。アリサも俺の事は司と呼べ。」

「……司が嫌な奴じゃないってことはすずかやフェイトの話でも分かったし…その…助けてもらったんだから特別よ!!」

「アリサちゃん素直じゃないね。」

「うるさいわよ!!」

アリサが顔を赤くしながら叫ぶように言う。っていうか俺今回は人の顔に唐辛子汁吹きかけて殴って気絶させただけなんだけど…ま、感謝してくれてるなら良いか。

「これで俺の友達は5人か…うん、何か軽くお祝いでも…どうした?」

俺が小さくつぶやいたときみんなの目が何処か変わった。

「友達全員で…5人?」

「司君…私達…一緒にいるからね?」

「寂しくなったら…言ってね?司。」

「ほら、一緒にお弁当食べよ?」

上からアリサ、すずか、フェイト、なのはの順。おい、なんだその可哀そうな人を見る目は…





どうも、ガウェインです。あれ・・・?今回すずかが吸血鬼だってばらすはずだったのに…
母親のパソコンしかないので母親が仕事でいないときしか書けませんがこれからもお願いします。







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