どうも、ガウェインです。色々とオリジナル要素を入れようとしているうちに時間軸が曖昧になってきました。原作とズレがあるようでしたら‘そういうものだ’と思ってください。
現在時刻は午後13時10分。月曜日、しかし司は学校ではなく病院に向かっていた。事は20分前に遡る。
20分前
司君SIDE
今俺は学校の屋上ですずか、アリサ、フェイト、なのはの合計5人で昼食を食べている。とはいっても片腕が怪我をしているため今日は軽くドレッシングで味付けしただけの野菜を挟んだサンドイッチだが。制服が長袖なので今の所なのは以外は俺が怪我をしていることを知らない。四人が何か牽制しあっているようで雰囲気がいつもより重く感じる。
「あ、あの司君!」
「「「!!」」」
「なんだ?」
なのはが何か意を決したかのように俺に声をかける。他の三人がやけに反応するのが気になるが。
「司君って今腕を怪我してるから料理とか大変だよね?今日も家に食べに来ない?」
気持ちはありがたいが今日ははやての家に行くから無理なことを伝えようとすると横から声が挟まれる。
「ちょ!?腕を怪我してるってどういうことよ!?」
「司君!今日もって事は昨日はなのはちゃんの家でご飯食べたの!?」
「司!どうして言ってくれなかったの!?今日司体育の授業で片付けとかやってたよね!?」
「落ち着け。怪我は俺のミス、昨日はなのはの両親の厚意でご馳走になって時間も遅かったから泊まっていった、それにお前たちは優しい奴らだから言ったら心配するだろ?それほど大げさな怪我じゃないから一々言わなくてもいいと思った。それだけだ。」
俺は少なくとも本当のことを言ったつもりだ。しかし…
「そ、それなら今度は私の家に来なさいよ。パパもあってみたいって言ってたし…」
「それなら私の家もどうかな!?司君、猫好きだよね?いっぱいいるよ?。」
「それなら私は司の家に行って家事とかいろいろ手伝うよ!」
上からアリサ、すずか、フェイトの順番。しかし…
「気持ちはありがたいんだが…今日は用事があるからどれも無理だ。」
俺がそういうと四人は残念そうに、しかし何処か安心したように一息つく。だがこの時、俺の携帯電話が鳴りだす。
「(八神家?…なんだろ…)もしもし?」
『司君!!はやてちゃんが!!』
「(シャマル?)落ち着け。何があった?」
『はやてちゃんが…倒れたの!』
その言葉を聞いて一瞬俺の思考が止まる。はやてが…?
「すぐに行く。何時もの病院か?」
『ええ!なるべく早く!』
そこで通話が切れる。俺は急いでサンドイッチを食べ終え片付ける。
「急用ができた。俺は早退するから、フェイト、先生に言っておいてくれ。」
「え、うん、わかった。」
そのまま俺は荷物を持ってはやてが何時も通っている病院へ走った。
そして現在
「んなおおげさやな〜。ちょっと胸が攣って転んだだけやて。」
「本当に大丈夫か?何かあったらすぐに言うんだぞ?」
今病室にいるのは俺とはやてのみ。守護騎士たちははやての言葉を信じて先に家に帰ったらしい。
「じゃあはやて、また見舞いに来る。」
「うん、まっとるで!」
俺は病室を出た。
司君SIDE OUT
はやてSIDE
司君が出て行ったのを確認してから私は我慢していたのをやめた。
「はあ、痛い…苦しい…」
もう体が持たへんかもしれん。皆に心配かけたくなくて我慢しとったけど…
「嫌や…何で私がこんな…」
その時を私に誰かが声をかけてきた。
「はやて…やっぱ無理してたのか…」
「え?司君?…っぅ…」
あかん、痛いの我慢できへん…
でもその時、司君が私を抱きしめてくれた。
「はやて…俺はそんな我慢して嘘をつかれてもうれしくないぞ。辛いなら辛いって言え。そう言う気持ちを貯め込むな。吐き出して、俺にぶつけろよ…受け止めてやるから…な?」
あかんて…こんな時にそんな優しくされたら…私…縋ってしまうやん…
「司君…私…死んだりせえへんよな?これからも一緒に居られるんよね?」
「当然だ。俺ははやての事を友達でもあり、家族みたいに思っているからな。」
ハハ…うれしいのに…視界が涙で歪んで司君の顔がはっきり見えへん…
「ほら、はやて…足が治ったら皆でピクニックでも行こう。シグナム達やすずか、他にも友達呼んでさ…な?」
「うん…うん…」
いつの間にか…あんなに痛かった胸は楽になってた。
…20分後…
「あかん…思い出すだけでも恥ずかしい…」
司君が帰った後冷静に考えてみた。思えば私にとって司君は初めての友達で、一緒にいるのが当たり前の大切な人やった。だから私も司君の事家族みたいだって思ってた。けど、今日はっきりわかった。今まで近すぎて解らへんけど私、司君のこと…異性として大好きやったんやな…
「ごめんな、すずかちゃん。」
私がけしかけたようなもんやけど…私やって司君の事大好きなんやから。
「私も本気で司君の事狙いに行くで?」
私はまだこの時は知らへんかった。まさかライバルがすずかちゃんだけじゃないどころか家族の中にまでいるなんて…
はやてSIDE OUT
司君SIDE
あの後一度八神家に行き守護騎士たちの食事を作って(とは言ってもまともに料理が出来る状況ではないので出来合いのものだが)家に向かっている途中であるものを拾った。いや、物ではないが。
「ただいま。」
『お帰りなさい、マスター』
玄関で挨拶をするとオーラが声だけとはいえ返してくれる。こんな時は相棒がいて本当によかったと思う。今の俺の心で一人は少々辛いものがある。
『マスター、その腕に抱いているのは一体?』
「さっき拾った…カラスだ。」
そう、俺が拾ったのカラスだ。しかも今の俺と同じように片翼(腕)を怪我している。片腕が使えない不便さは今日さんざん味わったのでこのカラスもほおっておけなかったのだ。
「怪我をしているからな、治るまでは世話をしてやろうと思ったんだ。」
『…マスターは優しいですね。』
「なに、俺がやりたいことをやる。偶然優しく見えるだけだ。」
何時までも沈んでいても仕方ない。良し!
「カラスって何食べるんだ?」
まずは本を買ってくるか!
どうも、ガウェインです。眠くて何書いているか偶に訳が分からなくなります。