小説『異世界転生物語〜え?リリカル?なにそれ?〜』
作者:ガウェイン()

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なのはside

もうすぐ司君が消えて2年になります。今は5年生の冬…私ももうすぐ6年生になっちゃうの。

「ふぁぁ…眠い…」

まだ眠い…だけど今日は無人の管理世界で陸との合同演習があるし、みんなに心配かけないように笑顔でいなきゃ…

「おいおい、大丈夫かなのは?」
「ありがとうヴィータちゃん。ちょっと緊張しちゃってるだけだから。」
「大丈夫ならいいけどよ…」

いけない。もうすぐ演習が始まるんだからしっかりしないと…

「よう!久しぶりだな。なのは、ヴィータも。」
「…あ、光城君?久しぶりなの…」
「げ…」

闇の書事件の後、地上の前線部隊に配属された光城君が話しかけてきました。何でこんな時に来るの…?ヴィータちゃんだって露骨に嫌そうな顔してるのに何で気が付かないの…?馬鹿なの?死ぬの?

「こうやって話すのも久しぶりだな。何時もはなんかタイミングが合わなくてさ…」

「・・・・・」

だろうね、何時もなるべく関わらないようにしてるもん。ヴィータちゃんも睨み付けないで。

「お、そろそろ時間か。じゃ、また後でな!」

そう言うと光城君は笑顔で手を振りながら自分の所属する隊に向かっていきました。

「出来ればもう来ないでほしいの…。」
「アタシも同意見だ…。」

こうして私は心身共に不調で演習に参加しました。…あんな事になるとは知らずに…

演習は特に問題もなく進んでいました。(光城君が何かを待っているようにソワソワして上司の人に怒られてたけど。)そして、その時が来ました。

『謎の機械が多数出現!演習を中止し、速やかに対象を無力化、または破壊せよ。』

演習に参加していた全員に伝達された命令。私はヴィータちゃんと別れ、その機械を捜索しました。そして…

「見つけた!アクセルシューター!」

アクセルシューターを作り、発射しました。でも…

「当たらない!?」

相手の機械も移動して避けてきます。なら…

「これで…ディバイン…バスタァー!!」

ミシ…私の身体からそんな音が聞こえたような気がしました。でも、相手の機械はディバインバスターを避けることができない位置にいます。これなら…

シュン…

「え?」

機械はディバインバスターを避ける素振りも見せない所か、ディバインバスターに直撃突っ込み…その瞬間、ディバインバスターが消滅しました。私は驚きと、収束砲の反動で一瞬動くことが出来ず、機械の特攻を見る事しかできませんでした。機械が私に攻撃を仕掛けようとして当たる瞬間…上から魔弾が私と機械の中間に飛んできました。

「ブラスト」

ドゥゥン!!

声と共に魔弾が爆発して、私と機械はそれぞれ反対方向に吹き飛ばされました。

「きゃっ!?」

私はそのまま雪が積もった地面にぶつかり気絶しました。気絶する寸前見えたのは、4枚の白い翼を背中から生やし、銃型のデバイスを持った誰かでした。

なのはside out

ヴィータside
畜生!!コイツら、AMF(アンチ・マギリンク・フィールド)なんて厄介な物を使ってきやがる!アタシはベルカ式だから何とかなってるけど、なのははミッドチルダ式なんだから普通にやったんじゃ攻撃ができねぇ…なのは…どこにいるんだ!?

暫く探してようやく見つかったのは地面に転がって気絶してるなのはと、さっきから私達に攻撃してくる謎の機械。そして、全体的には白い、腕と肩と胸に青い装甲、胸の真ん中には緑色の宝石みたいなコアらしき物がついたバリアジャケットを纏い、若干機械っぽいけど天使みたいな翼に銃型のデバイスを持ってる見たことない奴だった。…まさかこいつがなのはを…?

「テメェなにもんだ!?あの機械の仲間か!?」
「…違う。むしろ敵だ。」

敵…?

「どういうことだ!?答えろ!」
「答えてもいいんだが…先ずはあいつらを倒してからだ。」

アイツら?疑問に思ってそいつの視線の先を追ってみて驚いた。さっきまで散々相手してきた機械達がうじゃうじゃ居た。10、20どころじゃない。しかも囲まれてる。

「冗談だろ…?」

いくらなんでも多すぎる。ただでさえベルカ式は多数相手は不利だってのに、気絶してるなのはを守りながらじゃ…

アタシの中に最悪の結末が一瞬過った。だがこの場にいたもう一人は全く動じていなかった。

「集まってきたか…好都合だ。」
「ちょっと待て!アイツらAMF張ってんだぞ!?広範囲の攻撃に優れてるミッド式は無効化されちまう!」
「問題ない。…対策済みだ。」

そう言うとそいつは羽ばたいて上空で止まり信じられないことを言った。

「ルナ…フルドライブ!」
『了解…フルドライブ、開始します。』

アタシが驚いてる間にも自体は動く。4枚の翼の、機械みたいに収納されていた部分が展開して、とんでもない量の魔力が粒子とになって広範囲にばらまかれる。当然、アタシも粒子に包まれるけど、何のダメージも違和感もない。

「おい!これに何の意味があるんだ!?」
「…これでAMFは使えなくなった。」
「はぁ?」

その言葉を聞いてアタシが機械達を見ると、確かにさっきまで機械の周り有ったはずの変なフィールドが消えていた。

「『ルナ』は光を司る星の記憶達≪ガイアメモリーズ≫。そして光とは電波の一種でもある…プログラムに介入するのは容易い。そして…」

「星の記憶達≪ガイアメモリーズ≫!?お前何でそんな…」

そいつはアタシの言葉を無視し、展開していた翼を収納すると何でも無いように種明かしをした。そして今度は手に持っている銃型デバイスに片手を添えて、言った。

「トリガー…フルドライブ!」
『はい…トリガー フルドライブ!』

普通より少し大きい程度だった銃が身長くらいの大きさの巨大なライフルになった。

「AMFが無いガラクタなんて、高火力が売りの星の記憶達≪ガイアメモリーズ≫、『トリガー』の敵ではない。」
「おいおい…嘘だろ…?」

また新しく出てきた星の記憶達≪ガイアメモリーズ≫にアタシはただ驚くことしかできなかった。

「『ツインブラスターライフル』」

そのライフルの中央から分裂し、2本にわかれる。別れたライフルを両手に一本づつもち両腕を水平に広げる。そして、胸のコアらしい部分に魔力が集まり、ライフル部分にチャージされる。

『チャージ完了。いつでも撃てます。』
「分かった…目標、所属不明の機械複数。…排除開始。」

引き金を引いた瞬間、凄まじい魔力が迸った。

「なんつー馬鹿魔力だ!?」

なのはのスターライトブレイカー級…いや、もしかしたらそれ以上かもしれない。そして、そいつは撃ちながら回転しだした。

「…すげぇ…」

その射線上にいたやつらは呆気なく破壊されていく。あれだけいた敵がほとんど一瞬で消えた。

pipipi pipipi

「…ん?通信か。ああ、大体破壊した。これで十分だろう。分かった、すぐ戻る。」

そいつは機械の大半を破壊したことを確認してサッサと帰ろうとしやがった!

「って待て!まだ話が終わってない…って言うかまだ始まってもねぇ!」
「あ〜…すまん。俺はもう戻らないと…ほら、これやるから見逃せ。」

そう言ってそいつがポケットから取り出したのは…ハ〇ゲンダッツ。滅茶苦茶高いけど美味いアイスの代名詞だ。
「・・・・・・・・・っは!?だ、騙されねえぞ!?こんな…って逃げやがった!?」

アタシが気が付いたとき、もうそいつはいなかった。クソ…ベルカの騎士を罠にかけるなんてやるじゃねえか…

「覚えてろよ!!!」

アタシとなのははこの後駆けつけた管理局に保護されて無事事なきを得た。…ポケットにきっちりアイスが入ってたのは内緒だ。

ヴィータside out



そんな訳で空白期第1話です。うん、自分誰かの視点で書くの苦手や。今回登場したのはルナ・トリガーです。イメージはウィングガンダムゼロ(EWvar)です(因みに作者が人生で最初に作ったプラモはHGのウィングガンダムゼロカスタム1/100でした。)。人間状態の名前も募集していますのでリクエストございましたらお願いします。もうだんだんオリジナルと言うか妄想と言うかが入ってきます。これからも宜しくお願いします。なのはは翼君(仮)が介入したので原作ほど酷い怪我はしていません。ルナのフルドライブはOOガンダムのトランザムをイメージしてください。









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