「明日はバレンタインデーですね…」
学校が終わり、帰宅途中の私はスーパーのチラシを見て呟きました。
もう司が消えて2年…信じられますか?司が消えてから、葵は部屋の掃除も、料理も頑張って何とか普通に出来るようになったんですよ?文さんは学校を休学して『司さんを取り戻す方法を探してきます!』って今はミッドを含め、様々な世界に行っているそうです。時々中間報告と言って帰ってくることも…あ
「そういえば今日は文さんが返ってくると言っていましたね。早く戻って夕食の準備をしないと…」
今日は葵も咲夜も日直とクラブ活動で少し遅いので私が準備するしかないのです。
…そうして私は自宅…正確には司の家に帰ってきました。しかし…
「鍵が開いてる…?確かに鍵をかけたのに…」
もしかしたら文さんが先に帰ったのかと思い玄関を見たら見たことがない靴が3人分ありました。まさか…泥棒!?いけません。中に入って確かめなければ…
足音を殺し、部屋の中を覗きます。
「え…?」
そこで私は自分で見たものが信じられず、一瞬声を出して、中の人たちに気が付かれました。
「誰!?」
「何者!?」
1人は背中に届くほど長い金髪に透き通った青緑の瞳の…恐らくシグナムさん並…の女性。鋭い目で私を警戒しています。もう一人は月光のように綺麗な銀髪に澄んだ黒の瞳の…やはり大きい…女性。しかし私が信じられなかったのはそこではありません。
「お帰り、光。随分遅かったな。」
「つ…司…?」
2年前に私たちの前から…いえ、この世界から消えてしまったはずの司が居たから…
「…え?」
む?この声は…光か?
「誰!?」
「何者!?」
それは本来光が言うべきなんだろうが…まあ、二人とも光の事知らないし、仕方ないか。
「お帰り、光。随分遅かったな。」
「つ…司?」
俺以外に何に見えるんだ?って俺は問いかけようとしたところ…
トテトテ…ガシ!
「司…本当に司なんですね?」
光が涙を流しながら抱きついてきた。
「本当だって…ちょっと遅くなってしまったが、ただいま。」
「バカ…バカァ…ちょっとどころじゃないです…2年ですよ…?…お帰りなさい、司。」
「あ〜…とりあえず放してくれるかな?ほら、二人とも説明しろって顔してるし…」
「説明してほしいのは私も一緒です!」
「…どこから話すか…」
俺が思案していたらまたしても聞き覚えのある声が聞こえてきた。
「たっだいまー!ヒカリン、今日のご飯は何ー?」
「ええい葵!静かにしろ!光、今帰ったぞ。」
「光さん、私も途中で合流したので一緒に戻ってきましたよ〜。」
「私は疲れたわ…文ったら変なところに連れまわすんだから…」
3人とも元気だな〜1人は疲れてるけど。なんて考えながら入口を見ていたら4人ともそろって来た。そして全員俺を見て固まった。
「お帰り。遅かったな。」
「「「「…司(さん)!!!???」」」」
落ち着くまで30分ほど掛かったと言っておく。
全員落ち着いて、俺が事情を説明しようとした時、4人ほど様子がおかしい事に気が付いた。文、舞夜、そして俺と一緒にいた二人だ。
「何故あなた達がいるんですか…?」
「私も同感ね。」
「奇遇ね。私も同じ疑問を持っていたわ。」
「流石の私も予想外なのよね。」
あ〜そういえば互いの事知ってるのか。
「司、一体どういう事ですか?」
「ボクも教えてほしいな。」
「司、簡潔に説明しろ。」
「そうだな…以前文と舞夜については説明したな?」
「え〜っと…何だっけ?」
「確か、『ガイアメモリーズ』と呼ばれる伝説のデバイス…ですよね?」
「そうだ。」
葵はやっぱり忘れてたか。
「で?私達が聞きたいのはあの二人についてだ。」
「ああ、あの二人は…」
俺が二人のことを説明するより早く文が口を開く。
「前代未聞ですよ。『ガイアメモリーズ』4つが同じ人間をマスターに選ぶなんて。」
「つまり、あの二人も『ガイアメモリーズ』なんだよ。」
「「「…え?」」」
今回はここまで。司君復活。次かその次位で今まで司君が何してたか、どうして司君が復活したかを書きます。金髪女性がトリガーで銀髪女性がルナです。トリガーの見た目がZ/Xのソードスナイパーリゲル、ルナの見た目は八意永琳です。月なので。