小説『異世界転生物語〜え?リリカル?なにそれ?〜』
作者:ガウェイン()

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俺が落ちてきたことによって天井が破壊された部屋から移動して現在は二人に説明をしている。

「ふむ、君は一度死んで神によって生き返ったと。そして、気が付いたら上空にいた。そういう事かい?」
「まあ、そうなんだが…」
「……で?実際はどうやって現れたんですか?周囲はレーダーその他の様々な警戒網が合ったにもかかわらずいきなり警戒圏内にあなたの魔力反応が現れたんですが。」

デスヨネー。ウーノさんの反応が正しい。俺だってこんな説明では相手の正気を疑うだろうし。しかし実際にそうなわけだし…むしろこのジェイルと言う男の反応の方が可笑しい。何かそれらしいことを証明できるような物はないか…?…あ、そういえば…

「一応こんな物なら有るんだが…」
「これは…メモリスティック?」

あの神からもらった物だし一応それっぽい物だと良いんだが…

「先ほど言った自称神とやらに渡されたものだ。俺のデバイスへの土産らしいんだが…今の所持品はこれ位しかなくてな。」
「…解った、ウーノ。」
「はい。」
「私はこれを解析してくるから彼の事を見張っておいてくれ。彼が本当の事を話しているならこれの中身次第で十分な証拠にもなる。」
「解りました。彼の事はお任せを。」
「大事な土産なんだから壊すなよ?」

ジェイルが解析の為に部屋を移動すると部屋には俺とウーノさんの二人が残された。

「さて、ウーノさんに聞きたいことがあるんだが…」
「今の所天宮さんは不法侵入の不審者なのでお答えできることは限られていますが何ですか?」

…まあ、そうだろうな。

「なに、そんな大したことじゃないさ。ここは真っ当な研究施設なのか?」
「…何でそう思うのです?」
「施設の規模の割に人員が少なすぎる。っというかさっきから他の人間を見かけない。これだけの研究施設を真っ当な手続きで使用してるなら部下だって馬鹿にならない人数が要る筈だろ?」
「…それは…」

ウーノさんが顔を逸らす。これはもしかして…

「それは私が所謂‘犯罪者’と言う奴だからだよ。天宮君。」
「ドクター!?」
「あ〜…そうなのか。で?どうだった?」

アッサリ自分が犯罪者だと初対面の俺に対して打ち明けてしまった事をウーノさんは驚いていたが俺はなんとなく予想はしていたのでそこまで驚かなかった。しかし…

「フフフ…いや素晴らしいよ!私でさえ解析が殆どできなかった!9割以上がブラックボックス、わかった事はデバイスのヴァージョンアップ用プログラムであるという事!しかもそれさえ君がデバイスへの土産と言わなければ断言できない程だ!この技術はアルハザードに匹敵…いや、君が生き返ったのが本当だとすればそれさえ超えている!まさに神が作ったと言っても信じられるレベルだった!」

別の事でオレは驚いていた。さっきはもっと冷静な人に見えたんだが…

「ウーノさん、この人はジェイル・スカリエッティで合っているか?随分テンションが高いようだが…」
「合っています。天宮さんが見せた物がよほど衝撃的だったのでしょう。」

科学者の性と言う奴か。難しいものほど解きたがる。今のジェイルの目は少年のように輝いている。

「なら信じてもらえるか?」
「ああ!十分な証拠だ!そこで天宮君、私と取引をしないかね?」
「取引?」

なんだ?人体実験とかは勘弁だぞ。

「そう難しい事ではない。私は君に衣・食・住を提供しよう。君は私の研究の手伝い…まあ、強いて言うなら戦闘機人たちの調整や管理外世界の遺跡などからのサンプル採取などだね。」
「サンプル採取とかはわかるが…戦闘機人?」
「私のメインの研究さ。人と機械の融合とでも言うべきかな?其処にいるウーノを始め、七人の戦闘機人…ナンバーズと私は呼んでいるんだが…が現在稼働している。まあ、今後会うこともあるだろう。」
「…こちらからも幾つか条件がある。」
「なんだね?」

少々メタな発言になるが俺が好きな物を覚えているだろうか?それは仮〇ライダーだ。その初期設定には改造人間と言う設定があった。彼らは改造されていても人間として生きていた。…今のジェイルの言い方だとまるで生き物ではなく機械の事のように聞こえる。…まあ、半分は合っているから仕方ないが…とりあえずそれが不快に感じたのだ。

「そのナンバーズとやらの事を人間として扱え。半分機械だろうが意志を持って生きてるんだから立派な生き物だ。物みたいに言うな…不愉快だ。」

唯でさえ俺の周りには文や舞夜、光達にヴォルケンリッターみたいに普通とは違った生まれ方をした奴らも多い。まるでそいつらまで人間ではないと言っているように聞こえてしまう。

「あ、天宮…さん?」

む?…イカンイカン。久しぶりに本気でイラついたせいか顔に出ていたようだ。ウーノさんが顔を若干強張らせている。

「いや、すまない。とりあえず俺から条件はもう一つ、今すぐでなくてもいいが俺が帰る手段を提供してほしい。なるべく早くな。帰った後も依頼って形でなら仕事を引き受けるから。」

「…まあ、妥当なところか。よし、その条件をのもう。これから宜しく、司君。」
「ああ、宜しく頼む。」

こうして俺とジェイルはなかなか良好な関係を築いたのだが…問題が発生した。

「これもダメか。」
「…何か…すまない…」

ジェイルが俺に仕事用のデバイスを幾つか用意してくれたのだが…扱えないのだ。俺の魔力は転生特典とやらのせいで膨大だ。計ってみたところランクだけなら最高ランクのSSSランクあるらしい。その為普通のデバイスでは耐えられないらしいのだ。耐えたところでオレは魔力の制御が下手だからそこについてもサポートが必要。…こう考えるとオーラがどれほど優秀だったか痛感するな…

「こうなると一から作るしかないか…?」
「まあ、それも考えなければいけないかもしれないね…」
「…そういえばドクター。」

俺とジェイルが思案しているとウーノさんが何かを思い出したようにジェイルに言った。」

「以前スポンサーから送られてきたデバイスらしき物(・・・・)はどうでしょうか?」
「…あれか。ふむ、…少々不安ではあるが試す価値はあるか。よし、ウーノ。持ってきてくれ。」
「はい。」

犯罪者のスポンサーか…どこかの権力者とかだろうな。って言うかデバイスらしき物?一体…?

「お待たせしました。」
「司君、これを起動させてみてくれ。」

ジェイルが差し出したのは普通より大きいが銃。見たところ普通のデバイスの様なんだが…

「これは?」
「以前時空管理局によって発見されロストロギアとされていたんだが…いくら研究しても何の反応も無かったことから私の所に回されてきたものだ。見た目は完璧に銃型のデバイスなんだが…」

…今ちゃっかり時空管理局って言ったよね?まさかスポンサーって管理局か?

「まあ、物は試しか。」

俺が銃のグリップ部分を握って魔力を込めようとした瞬間…

『魔力照合…適合率80…85…90…95%オーバー。新たなマスターに相応しいと判断…新たなマスターを承認…
『ガイアメモリーズ』『トリガー』を起動します。』

俺が握っていた銃が光り、視界が遮られる。その光が収まると俺の手に銃型のデバイスは無くなっていて、その代わりに目の前に金髪にエメラルドのように深い碧の目の女性が膝をついていた。

「お前は…?」
「はい、マスター。私の名はリゲル。『ガイアメモリーズ』の一つ、『トリガー』です。私はこれよりマスターの闘う力となり、マスターの前に立ちはだかるものを打ち抜きます。」

女性…リゲルの宣誓を聞き俺は思った。

何故こうなった…?




という訳で今回はリゲルとの出会いです。あいも変わらずグダグダ…ネタバレしちゃうと敵は博物館の方々です。だって…ねぇ?あ、予定ではファングは出ません。でもエクストリームは出ます。って言うか文を使い捨てのネタキャラからヒロインの一人にしようと思った時にサイクロンの次に設定固まったのがエクストリームだったので。何かと東方尽くしになってるので何とか東方以外から出したいと思った結果がリゲルです。それから、翼君(仮)=司君はなのは達にはまだばらしません。しばらく引っ張る予定です。誤字脱字、矛盾等ございましたらお願いします。感想お願いします。




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