小説『異世界転生物語〜え?リリカル?なにそれ?〜』
作者:ガウェイン()

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ウェーイ、更新です!もうすぐ就職か…ヤダなぁ…



「が…『ガイアメモリーズ』だって?…フハハ!素晴らしいよ司君!まさかあのデバイスがそんな伝説級の物だとは思いもしなかったよ!」

うん、俺も驚いてはいるんだ。そんな伝説級なんて物を起動させるのはこれで三種類目なんだけどな。

「えっと…天宮さん?大丈夫ですか?」

俺が少々呆然としていたからか、ウーノさんが声をかけてきた。俺は大丈夫だと言おうとしたところでトリガー…リゲルが射殺するような視線をウーノさんとジェイルに向けて俺と二人の間に入った。

「マスター、こちらの怪しい二人は敵ですか?」

…確かにジェイルは見た目怪しいがウーノさんはそこまで怪しくないと思うんだが…ま、取り敢えずは

ピシッ ゴツン☆

「キャン!?マスター!?何を!?」
「初対面の人に怪しいって言うのは失礼だろ。警戒するのは構わないが露骨に出すな。」

取り敢えずデコピンでお仕置きしておいた。俺はなるべく平穏に生きていたいんだ。後の為の躾みたいなものだ。…今更手遅れとか思ったヤツ、正義の鉄拳『司君パンチ』が飛んでくから気を付けるように。

「この二人は敵ではない。今の所は協力関係だ。」
「…了解です。お二方、先ほどは失礼しました。」

リゲルは反省したようで二人に向いて頭を下げる。

「いえ、確かに初対面の方からするとドクターは怪しいので仕方ありません。」
「ウーノ…そこは認めないでほしかったよ。」

ウーノさんに迄言われてジェイルが落ち込んだ。

その後、俺は研究所のトレーニング場にやってきた。トリガーを使った戦力を調査するためだ。

『では司君。今からランダムでターゲットを出すから打ち抜いてくれ。』

ジェイルの声がスピーカーから聞こえて数秒するとターゲットが出てきた。

「『トリガー』セット。」
『了解、ブラスターマグナムセット。』

俺がトリガーを起動すると、全体的に白いが、肩と腕、胸部が青く、胸部の中央に緑色のコアのような物が付いたバリアジャケットに身体が包まれる。そして、顔部分には緑色のツインアイが付いたフェイスマスクが装着される。その後、普通の拳銃より大型の銃型デバイスとなった。と同時に俺の視界がクリアになる。

(これは…?)
『(私のガイアメモリーズとしての能力です。今、マスターは銃撃に適するように視力と動体視力が強化されている状態になります。)』

後で聞いたところ、武器やユニゾンは普通のデバイスとしての能力であり、ガイアメモリーズ特有の能力として適合者を強化する機能があるらしい。(例えば剣になる『ジョーカー』なら剣を扱う為に身体能力全般が強化されるらしい。ダグバとの戦いでは止めに使っただけだから気が付かなかったが。)

…それはさておき、ターゲットに向かって狙いを付ける。すると胸部のコアに魔力が集まり、銃…ブラスターマグナムに送られる。

そのまま引き金を引くと収束された魔弾が発射されターゲットを打ち抜いた。


司がターゲットを打ち抜いている時、管制室では

「すごいな。これでも相当難しい筈なんだが…」
「はい、AAAランクの魔導師でも半分当てればいい方の訓練ですので。」

ジェイルとウーノが感心の声を出していた。ウーノが言った通り、この訓練は相当難易度が高い。しかし司は撃ち始めてから一度も外していない。まるで次にターゲットが出てくる場所が分かっているのではないかと錯覚するほど早く、出たばかりのターゲットも一瞬で打ち抜い抜いている。

「これはもしやすると、とんでもない才能を見つけてしまったかもしれないね。」
「…ナンバーズ数人がかりでも勝てるかどうか怪しいですね。」

そうこうしているうちに司はターゲットをほぼすべて打ち抜いた。



ダメだ。撃ててはいるが…威力が抑えられない。

俺がいくら威力を下げようとしても一定以下にならない。もともとトリガーの持ち味は大火力だ。細かい調整は難しいか。

『お疲れ様、司君。次は威力を見たい。ターゲットは大きくて固いだけだから思う存分全力を出してくれ。』


ジェイルの声がスピーカーから木尾得ると同時に今度は言葉道理巨大な的…むしろ機械が出てきた。

『このターゲットは管理局のAAAランクの魔導師の砲撃にぎりぎり耐えれない位の強度はあるからね。そう簡単には壊れないよ。』

成程…全力でやれってことか。なら…

「トリガー、フルドライブだ。」
『…?はい。フルドライブ…ツインブラスターライフルセット。』

トリガーの返事と共に今までは普通の銃より大きい程度だったのがバリアジャケットを装着した俺…成人男性と同等の大きさのライフルが二本になった。その二本を横に繋げて構える。コアに魔力が蓄積・圧縮・収束され、ライフルに装填される。

『チャージ完了。いつでも発射できます。』
「ああ、ターゲット捕捉。…破壊する。」

引き金を引くと同時に、銃口からとてつもない威力の砲撃が放たれる。不思議なことに反動はあまりないが魔力の光で薄暗かったトレーニング場が明るくなった。光が収まるとターゲットは破壊…いや、元の形が何か解らない程木端微塵になっていて、部屋全体が明るくなっていた。壁が破壊され、日光がさしていた。

「…これは大丈夫なのか?」
『やれと言ったのは向うです。問題ないでしょう。』



「トレーニング場はかなり頑丈に作られているはずなのに…ドクター?」
「ふふふ…ふはははは!!素晴らしい!まさかターゲットどころか壁ごとぶち抜くとは!これほどの興奮を覚えたのは初めてだ!良いよ司君!君は本当に私の興味を尽きさせない!」
「…ドクター…」

話を聞いてくれないジェイルにため息をつくウーノの姿があった。



今この場には私とマスター…天宮 司しかいない。

「どうした?」
「いえ、なんでもありませんマスター。」

私は一度マスターと決めたこの人に対する疑念を抱いていた。

‘トリガー、フルドライブだ’

フルドライブ…これはガイアメモリーズ特有の、他のデバイスでは使われない言葉だ。何故マスターは私が教えていない言葉を知っている?

「まさか…」

他のガイアメモリーズを知っている?いや、普通はフルドライブなんてただの戦闘で使ったりはしない。仮に他のガイアメモリーズを知っていてもフルドライブなんて知らない筈…いや、もしかして…

「使ったことがある…?」

いや、ありえない。私を起動できているんだから。複数のガイアメモリーズを1人の人間が使えるなんてありえない(・・・・・)のだから。

「さっきからどうしたんだ、リゲル?」
「あ…いえ、なんでもありません。」

どうにせよ、これからこの方にお仕えするのだからこんな疑念は早く捨ててしまおう。ああ、それが良い。



更新ペースが落ちるかもです。いや、元から不定期なんですけどね。次回は予定ではルナが登場です。あくまで予定です。

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