小説『異世界転生物語〜え?リリカル?なにそれ?〜』
作者:ガウェイン()

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現在司とリゲルが居るのは管理外世界のとある遺跡。依頼主…ジェイルの依頼でこの遺跡の調査に来ていたのだが…

――ガシャン!

――ドゴン!!

「何でこんな大量の警備ロボがうろついてるんだよ!?」
「この遺跡にはこれだけの警備を残す必要があったという事でしょう。だからマスターに依頼されたのでは?危険だから。」

二人は警備ロボに熱烈に歓迎されていた。無論、悪い意味で。

「覚えていろよあのマッドサイエンティスト!!」
「ちょ!?マスター!?大声を出したら警備に…」

――ガシャン!

「「…あ」」

「………」

司たちの前に立ちはだかる警備ロボが無言で腕を振り上げ、

「リゲル、逃げるぞ!」
「攻撃できないのは不便です。」

リゲルと共に走る。何故こうなっているか、それを説明するには少々時間を遡らねばならない。

―約2時間前―

「古代遺跡?」
「そう。司君に調査してきてほしいんだよ。」

ジェイルのラボで司はジェイルから話を聞いていた。

「別にかまわないが…俺は遺跡に関しては素人だ。碌な調査が出来るとは思えないぞ?」
「大丈夫だよ。私とてそこは理解している。取り敢えず一回出来るだけ奥まで進んでめぼしい物を持ち帰ってくれればいいんだ。魔力を感じるもの、見た目がきれいな物、なんでもいい。」

ジェイルからすれば今回の遺跡に関してはそれほど期待していない。今回は司の実戦での機転を見ようとしてるだけだ。勿論、言ったら意味がないので言わないが。

「まあ、そういう事なら行ってみるか。じゃ、リゲルを呼んで準備して…」
「ああ、そういえば言い忘れてたがトリガーの使用は禁止だからね。遺跡を破壊されては意味がない。」

――ピタ

司が固まった。

「…つまり、何が潜んでるか解らない遺跡に丸腰で行けと?俺に死ねと?そういう事か?」
「大丈夫だよ。事前調査ではそんな命を奪われるような敵も罠も見当たらなかったらしいからね。どういう訳かどんなに進んでもいつの間にか入口に戻されてしまうらしいんだよ。」
「…解ったよ。ただ、どうしても危なくなったら使うからな。」

そして準備を終えた司とリゲルはラボの転移装置を使って遺跡付近に転移され、遺跡に乗り込んだ。

そして現在…

「何が「命を奪われるような敵も罠も見当たらない」だよ。さっきから当たったら即死の攻撃や罠だらけじゃねえか。」
「入口に戻されるような罠も有りませんでしたし…よほど適当な事前調査だったらしいですね。…あら?マスター、あそこを見て下さい。何かあります。」
「いや、どこだよ?」

司がリゲルの示した方向を見ても暗くて何も見えない。

「…マスター、目が悪いんですか?」
「いや、太陽を直視出来るお前に比べたら悪いけど普通の人間よりはいい方だ。そうじゃなくて暗くて見えないんだよ。」

トリガーのガイアメモリーズであるリゲルはとにかく目が良い。なので司はリゲルを信じて罠がないか警戒しつつリゲルが示す方向に進み、ソレを見つけた。

「石版?」
「そうですね。かなり昔の文字で何か文字が書いてありますね。えっと…『汝、我が力欲しくばこの場にて汝の力を示し我が封印を解き放て。汝が器、我が力に相応しくば我、汝に力をもたらさん』…だそうです。」

「「………」」

リゲルと司が顔を合わせる。そして…

「つまり、この場で全力の攻撃をして壁を破壊すればいいってことか?」
「恐らくは…」

二人は目の前の壁を見る。相当古い筈なのにジェイルラボの訓練室よりも更に頑丈そうな壁。

「これを破壊するには…」
「フルドライブしかないかと…」

二人が心配してるのは破壊できるかではない。リゲルの…トリガーのフルドライブならこの程度の壁は破壊できる。だが…

「「遺跡自体が崩れなければ良いんだが(良いんですが)」」

ジェイルも言っていたがこの遺跡は相当古い。フルドライブが壁を貫く衝撃に耐えれるかが心配だった。

「…悩んでも仕方ない。やるだけやってみよう。運が良ければ何とかなるだろう。」
「因みにマスター、運は良い方ですか?」
「・・・・・・トリガーセット」
「そこで流されると非常に不安です!」

リゲルが銃になり、司がバリアジャケットを纏う。そのままフルドライブ用の形態…ツインブラスターライフルになる。

「…なに、安心しろリゲル。」
『え?』

司が胸部のコアに魔力を集めながらリゲルに語りかける。

「俺の運は…絶望的に悪い!!」
『安心できる要素が一気になくなりましたけど!?』

リゲルが騒いでいる間に魔力のチャージが完了し司が構える。

「行くぞ。フルドライブ!」
『…どうなっても知らないわよ!フルドライブ!!』

そして、放たれる閃光。それが晴れた後、壁は跡形もなく消えており、壁の奥にあったであろう空間の床には地下に続くと思われる階段があった。

『やったわマスター!壁も破壊できて遺跡も崩れてないわ!』
「ああ、考えうる限り最高の結果だ。」

二人が喜んでいると…

――パラ…

「『ん?』」

――ピシィ!!

天上…いや壁にも罅が広がっていき…崩れ始めた。

「おおお!?」
『きゃぁ!?』

司は急いでツインブラスターライフルをブラスターマグナムに替え、床の穴…階段に飛び込んだ。

司たちが飛び込んだすぐ後、遺跡は完全に崩壊した。そして司たちはと言うと…

「痛って…」
「結構転がったわね…!?」

飛び込んだ際、人間型にもどったリゲルと司は階段を文字通り‘転げ落ちた’。そして…司の下にはリゲルがいた。傍から知らない人が見たら司がリゲルを押し倒しているように見える。さらに、まだ司は気が付いていないが厄介な状況であった。

「此処は…?」

――ふにょん

「あ…ん」

司が起き上がろうとして手に力を込めたのだが床にしては異常に柔らかい。そして力を込めると同時にリゲルから声が漏れる。司が疑問に思い自分の腕を辿る。するとそこには後に光から‘シグナムなみ’と評されるリゲルの胸があった。

「ま、マスター?早くどいてくれるとありがたいのだけど…マスター?」

――むにゅ

「くぅ…ふぁ…」

――ふにゅ

「ぁくぅ…あ…ふぇ…」

乳、バスト、様々な言い方はあるが胸である。それを司が理解すると…

「…そぉぉぉい!?」
「ひぃん!?」

ものっそい勢いで飛びのいた。その際の衝撃でリゲルがまた全年齢対象では詳しく描写できない衝撃を感じ声を漏らす。

「その…すまない。決して悪気はなかったんだ。」
「はぁ…はぁ…ますたー…」

司が謝るために下げていた頭を上げると、リゲルは胸を抑え、息を荒くし…若干目が潤んでいた。

「…え?ちょっと?リゲルさん?」
「ますたー…わたしはもう…」

目を潤ませ息を荒くした状態の上、子供の様に舌足らずで司に迫ってくるリゲルに司は壁まで追い詰められた。そして皆さんお忘れかもしれないが今司の身体はバリアジャケットを展開していないため肉体年齢10歳程だ。筋力ではいくら女性型とは言え大人であるリゲルには敵わない。司が肩を掴まれ、色々諦めかけた時、声が聞こえた。

「ずいぶん久しぶりに会う知り合いにこんなこと言いたくはないのだけど…貴方なにしてるの?リゲル。」

司が視線を向けると其処には、銀髪の女性が司と…司に襲い掛かろうとしてたリゲルを見ていた。



今回はここまで。リゲルさんショタコン疑惑…きゃあ!やめて!私のライフはもうゼロよ!
ツンデレ…まあ公式もそうだしいいか。ヤンデレ…確かなのはがそうだって友人が言ってた。ショタコン…?自分は一体どこに向かっているのだろう?司君は彼女がすでに8人いるはずなのにここまで反応したのはリゲルが初めて…(シグナムなんて一緒に風呂とか入ってるのに…)
リゲルのキャラがぶれてるのは使用です。って言うかだんだん素に戻っている感じです。(自分の中では)
誤字脱字、感想お待ちしています。あ、今後こんな展開ちょくちょく挟んでもいいですかね?







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