小説『異世界転生物語〜え?リリカル?なにそれ?〜』
作者:ガウェイン()

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結局あの後自己紹介をして別れた。なのはと金髪馬鹿こと光城 神威(コウジョウ カムイ)が俺を見て念話をしているようだった。俺が魔力を持っていることに気が付いたのだろう。とは言ってもオーラが俺の魔力を隠しているから極微量な魔力を感じただけのはず。この程度の魔力なら偶に持って生まれてしまう事もあるようだから気にしなくていい。光城も俺が転生者だと気付かずモブキャラだと思ったようだ。此方としては助かる。因みに、光城は見ただけでわかるくらい皆に嫌われていた。桃子さんがアイツだけ名前を呼ばなかったことからもその凄まじい嫌われっぷりが分かるだろう。知らぬは本人だけ。

次の日の朝
俺ははやての家に向かっていた。本来なら夕方にケーキを受け取った後に来る予定だったのだが朝電話ですぐに来いと言われたので仕方なく来た。到着してチャイムを鳴らす。
 ピーンポーン

「はい」
出たのはピンクの髪ポニーテールをした大人の女性だった。
「・・・」
「・・・」
「…どちらさま??はやての親戚ですか?」
「あ、司君?ようきたな〜。」
はやてが車椅子で来た。しかし、今度は金髪の女性が車椅子を押してる。
「ああ。しかしはやて、この方々はいったい?」
「まあ入ってえな、みんな紹介するで。」

少年少女移動中・・・

「状況は分かった。つまり、はやての誕生日の祝いに来た親戚で、一人暮らしは危ないからこれからは家族として一緒に暮らす、と。そういう事でいいんだな?」
「そういうことや。今日はみんなでパーティやな。楽しみやわあ。あ、そうや!みんな自己紹介して!」
「天宮 司だ。はやての友達。」
「私はシグナム。あr…はやての親戚で今日からここに住むことになる。
「私はシャマル。シグナムと同じく今日からここではやてちゃんと暮らすの、よろしくね?」
「アタシはヴィータ、右に同じだ。」
「・・・ザフィーラだ。」
なるほど。ピンク髪がシグナム、金髪がシャマル、小さいのがヴィータ、大きい犬がザフィーラ・・・って

「犬が喋った!?」
「狼だ。」
「狼が喋ってる!何で!?」
俺が驚愕しているとが話しかけてきた。
「司君?ザフィーラは世にも珍しい喋る狼なんや。すごいやろ?」
「(主はやて、さすがにそれは無理があるのでは…)」
「(そうよ、はやてちゃん。さすがにいまの言い訳は…)」
「(大丈夫やて、司君は変わりもんやから)」
そして当の司君はというと
「ほお、そんな種類の狼がいるのか。それは知らなかった。」
納得していた。
「(なんか…変わったやつだな。)」
シグナム、シャマル、ザフィーラ全員ヴィータの言葉に同意した。

時は過ぎはやてと一時別れ司は電話をしていた
「桃子さんですか?司です。ケーキの件なんですけど、もう作っちゃってますか?」
『まだ作ってないけどどうしたの?』
「友達の親戚が祝いに来まして、人数が増えてしまったのでサイズを5人前にしてもらってもいいでしょうか。」
『かまわないわよ?材料も多めに見ていたから余裕あるしね。』
「ありがとうございます。では、16時くらいに取りに行きます。」
『じゃあ待ってるわね。またね。』
「はい。」

司side
電話を切った後俺はオーラに聞きたかったことを聞いた。
「オーラ、聞きたいことがある。」
『なんですか?マスター』
「あの三人と一匹についてだ。」
そうだ、明らかにおかしい。普通の人間とは比較に成らないほどの魔力を感じた。それに一人暮らしが危ないから一緒に暮らす。確かにおかしいことはない。しかしそれならなぜ今まで連絡の一つも寄越さなかった?はやての性格ならそのことを俺に話してもおかしくない。つまりあの説明は本当のことを隠すための嘘。さらに言えば狼が喋る筈がないさすがにあれで信じるほど、俺は馬鹿じゃない。
「率直に聞く、あいつらは何だ
俺の問いにオーラは少々考え、答えた。
『……恐らく、魔導生命体です。』
「魔導生命体?」
『はい、読んで字のごとく。魔力によって作り出された生命体。違う言い方をすれば使い魔とも言います。』
「つまり、はやても魔導師ということか?」
『いえ、恐らく違います。はやてさんは強大な魔力を持ってますが未だ潜在能力の域を出ていません。あの方々は偶然はやてさんの家にあった魔導具か何かに封じられていた、若しくは何かの守護者(ガーディアン)として眠っていたのが何らかの反応を起こしたか時限式で目覚めるようになっていたのでしょう。』
時限式・・・
「誕生日か…」
『時期的にはそれが一番近いかと。』
問題はアイツらがはやてに危害を加えないかだが・・・
「オーラ、魔導生命体は人間とどう違う?」
『根本が魔力で形成されてる以外に基本は変わりません。感情もありますし、空腹も感じます。』
ならば大丈夫か。
「よし、少し様子見だな。まあ、多分大丈夫だろう。」
『その根拠をお聞きしたいところですが、マスターがそう思ったならそうなのでしょう。私はマスターを信じます。』

方針も決まったし、そろそろいい時間だ。ケーキをもらってはやてのところに行こう。

-5-
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