小説『異世界転生物語〜え?リリカル?なにそれ?〜』
作者:ガウェイン()

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夜の街、ビル街で戦いが繰り広げられている。普通なら大騒ぎになる事間違いないが今は普通ではない。今この戦いを見ることができるのは当事者だけだからだ。

side シグナム 
くそ!ヴィータ一人でよくこの三人を抑えられていたものだ。私が加わって幾分かマシにはなっているがやはり分が悪い…何としても魔力を蒐集しなければならいないのに、ヴィータが最初に戦っていた高町という少女はだいぶダメージを受けているようで大した脅威にはなっていない。しかしあとから参戦したテスタロッサという少女と光城と言う少年、特に後者がまずい。強大な魔力と多数の武器の力による圧倒的な戦力、今のところ直接的な攻撃はしてこないがテスタロッサも手加減してはいけない実力だ。光城に注意を向けていたらやられてしまう。せめて此方側で光城に対処できる者が居れば・・・

シグナムside out

side フェイト
このシグナムという人は強い。さっきから光城の攻撃に注意を払いながらでも私の攻撃を防いでそのうえ反撃までしてくる。恐らく今の私じゃ倒し切るのは無理だと思う。光城が援護してくれてるからまだ負けてないだけだ。光城は初めて会った時から馴れ馴れしくてすぐ頭を撫でたりしようとする気持ち悪い奴だけどこんな時だけはいてくれて助かる。だけど・・・今、光城の相手をできる敵が来たら・・・

フェイトside out

シグナムとヴィータは苦戦していた。二人ともはやてを助けたいという思いだけで戦い続けていた。しかし戦力の差は覆らない。そんな時にできた一瞬の隙。それは二人に非殺傷設定でも痛手を与えるだけの威力を持った武器が到達するには十分だった。光城がレアスキルによって作り出した槍の雨が二人に降り注ごうとした。
しかしその槍は自分たちより上空から放たれた魔力弾の一撃によって防がれた。そこには先ほどまでシグナムと戦っていたブラックこと司が佇んでいた

side司
「無事か?シグナムと・・・ちっさいの。」
「ブラック!?何故ここにきた!?」
「誰がちっさいのだ!てか、テメーだれだ!?」
どうやら無事の様だな。ヴィータもシグナムもそんなに叫ぶ元気があるなら大丈夫か。
「さすがに3対2じゃ苦しいだろう。それに折角やる気になった瞬間に勝負が中断されてしまったからな。少々消化不良気味だ。シグナムには決着をつけるためにもここで負けてほしくないからな、援護しに来た。」
俺が思ったとおりに言うとシグナムは納得してくれた様だ。
「そうか…感謝する!」
「アタシは無視か!?」
「俺はあの金髪をやる。二人は他を頼む。」
さて頑張りますか。
司side out
司と光城は向き合っていた。そして光城が口を開く。
「てめえナニモンだ!?原作じゃお前みたいなイレギュラーいなかったぞ!?」
光城が問いかけるが、
「原作?何のことだ?俺からすればお前のそのスキルは何だと聞きたいところだ。先ほどから見ていれば
魔力を打ち消すゲイ・ジャルグを射出したと思えば手に持っているのは夫婦剣 干将・莫耶、両方とも時代も来歴もまったく関係のない伝説の武器。お前こそ何者だ?」
もちろん司は光城が転生者でありこの力もあの神が言っていた特典の一つだろうとも解ってはいる。しかし態々相手に情報を与えるほど司は馬鹿でもお人よしでもない。
「ハ!俺は神に選ばれた最強オリ主だ!ま、てめえみたいなイレギュラーに言っても解んねえだろうがな。それに、おめえは今から俺にボコされるんだから今後出てくることも無い!今出てきたことを後悔するんだな!」
光城がそう言い放つと幾つものの剣が光城の背後から現れ、司に向かい飛んでいく。しかし司は慌てることなく魔力刃を展開し・・・
「ハア!!」
身体を回転させ遠心力を載せて一閃。すると向かってきていた刃の群れは打ち返され、槍と剣がぶつかり合い爆(は)ぜていった。
「な!?ち!やるじゃねえか、ならこれでどうだ?」
そういうと大量の剣や槍が出現し司から50mほどの距離にドーム状に配置される。光城の号令でごの刃の群れは司に向かうだろう。司はブレードを解除し両腕の射出部に魔力を集め圧縮し、そして

ドゥゥゥン!!!

刃の群れの一角の打ち込み一つの武器を破壊した。その際の爆発に自身の魔力弾を誘爆させることで相乗効果を生み出しより巨大な爆発を生み出し周りの武器をまとめて破壊した。
「なあ!?」
当然、光城にとっては想定外でしかない。そもそも光城は自分が最強でありこんなイレギュラー程度瞬殺だ、と考えていたのである。動揺しても仕方ない。そして動揺している間にも司は淡々と繰り返し結局残った武器は数本の剣のみ。
「い、行け!!あのイレギュラーを突き刺せ!」
しかし残っている武器は数本の剣だけなど司にとって避けるのはたやすい。
光城は結局能力に頼り鍛錬を疎かにしてきた、司は能力を与えられても驕らず鍛錬を欠かさなかった。結果、避けられて混乱している光城の背後に回り込むのは司にとって難しくない。
「気絶しろ(寝ろ)。」
「が!?」
司の一撃により光城は気絶。呆気なく司の勝利となった。

「カードリッジ、ロード!ハア!」
「きゃあ!」
自由に戦えるようになったシグナムはフェイトとの戦いに勝利し、

「スターライト・・・あっ・・・あ?、、、いやああああ!!!」
なのはの魔力は蒐集され
この日の戦いは終わった。




「ブラック、今日は本当に助かった。改めて礼を言わせてもらう。」
「ま、確かに今回は危なかったしよ、アタシからも礼をする。ありがとよ。」
シグナムとヴィータは司に礼を言い去って行った。そして当の司はと言うと…
「礼は良いんだが・・・結局ケーキ食べれないな・・・はあ。」
ケーキが食べれないことを悔やんでいた。

後書き
今回の司君VS光城は『デジモンアドベンチャー 僕らのウォーゲーム』のオメガモンvsディアボロモンをイメージしました。

-7-
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