小説『絆の決闘者と夜天の主』
作者:吉良飛鳥(自由気侭)

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 天を突くほどの巨体。

 その背から生える6枚の翼。

 彫像を思わせる完璧な均整の身体。


 ――神


 此れを見た多くはそう答えるだろう。

 だが、感覚を研ぎ澄ませれば分かるはずだ。
 目を凝らしてみれば分かるはずだ。

 それから発せられるのが『神の威光』等ではなく、死と破滅を内包した、禍々しい『邪神の瘴気』で有る事に…













  遊戯王×リリカルなのは  絆の決闘者と夜天の主 クロス27
 『絶望の先の希望』











 「如何かな?最強にして最凶の神と対峙した気分は。」
 地縛神 Algoshx:ATK6300

 7体の地縛神の魂を取り込むことで復活し、闇の書の闇『ナハトヴァール』を喰らって力を増し、
 …そして祝福の名を送られた融合騎『リインフォース』を取り込んで生まれた最悪の地縛神『Algoshx』。

 その力は圧倒的。
 咆哮只1発で、この場の全員を吹き飛ばし確実なダメージを与えるほどだ。

 そう、このメンバーの中で屈指の防御力を誇る、なのはバリアジャケット、ヴィータ、ザフィーラの騎士甲冑が大きく破損するほどの。

 せめてもの救いは誰1人としてデバイスが破損していなかった事だ。
 此れならばまだ戦闘は可能だろう。

 しかし咆哮のダメージに加え、連戦の疲労と言うものがどうしても付く。
 圧倒的に不利な状況であるのは間違いない。

 「ふざけんなよ…」

 そんな中で小さく、本当に小さく呟いたのはヴィータだ。

 「アイツを返しやがれ!!アイツはこれ以上利用されていい奴じゃねぇ!!」

 呟きに続いて、今度は激昂したように叫び、地縛神とディマクを睨みつける。

 「アタシは、アイツの事が嫌いだった。」

 「ヴィータ!?」

 突然の告白にはやてが驚く。
 ヴィータは素直ではないが、誰よりも仲間思いで優しい事をはやては知っている。
 そのヴィータがアイツ――リインフォースの事を嫌いだったと言うのには流石に驚きだ。

 「いや、アタシが一方的に嫌ってたんだ。
  無限に転生して、したくも無い戦いをさせられるのはアイツのせいだって決めつけて!
  本当は分かってたんだ、一番苦しいのはアイツだって!一番悲しんでたのはアイツだったって!!
  でも、アタシは其れを認めなかった…知ってたのに、其れを否定してアイツに八つ当たりしてた!
  何にも悪くねぇのに!!
  其れでもアイツは何も言わなかった!
  何時も、アタシの頭を撫でて『辛い思いをさせてすまない』って言うだけだった!
  本当は一番辛いのはアイツだった筈なのに!!
  でも、其れすら嫌で、アタシはアイツに理不尽な八つ当たりをして…!
  でも、今回はやてみたいな優しい主と出会えた!遊星みたいな良い奴と出会えた!
  やっとアタシ達の苦しみは終わるんだと思った!アイツの苦しみも悲しみも終わると思った!
  アイツはアタシ達の中で誰よりも幸せになる権利があった!
  いや、幸せにならなくちゃ駄目だったんだ!!
  アイツにはこれからはやてとの幸せな時間が待ってたんだ!
  其れなのに…最後の最後でまた利用されんのかよ…ふざけんな!!」

 アイゼンを握り締め叫ぶ。

 「全部これからだったのに…台無しにしやがって!ぜってぇ許さねぇ!!アイゼン、カートリッジフルロード!!」
 「Jawohl.Nachladen.」

 3発分のカートリッジが新たにロードされ、アイゼンが唸りを上げる。

 「テメェのせいで…アイツに謝る事も、『八つ当たりしてゴメン』て言う事も出来なくなっちまったじゃねぇか!!!」
 「Raketenform.」

 其の身の魔力を爆発させるように、地縛神に特攻。
 其処にあるのは紛れも無い『仲間を傷つけ利用された事』への怒り。

 「アカン!ヴィータ戻って!!」

 はやてが止めるも、烈火の如き怒りを宿した鉄槌の騎士は止まらない。

 「打ぅぅぅぅぅぅち抜けぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!!」
 「Raketenhammer.」

 3発のカートリッジ全てを消費しての乾坤一擲の一撃。
 宛らロケットの如き噴出を推進力とし、更に回転の遠心力を加えたその一撃が地縛神に炸裂する。

 一般人なら即死の一撃。
 並みの魔導師なら瀕死。
 高ランクの魔導師でも重傷は免れない、重い、重い一撃。

 だが其れを受けても地縛神の巨体は小揺るぎもしない。

 「何だと!?」

 「緩い…ヤレ。」
 「Gaaaaaaaaaaaaa!!」

 Algoshxが其の腕を振るい、まるで蝿を払うように自分に一撃を喰らわせたヴィータを薙ぎ払う。


 ――バキィ!!


 「ガハッ…!ち、畜生ーーーーーー!!」

 圧倒的な質量からの一撃に耐える事は出来ずヴィータは吹き飛ばされ、其の身が地面に叩きつけられる。

 「ヴィーターーーー!!」
 「ヴィータちゃーーーん!!」

 はやてとなのはが叫ぶが、地縛神の追撃は止まらない。

 「まとめて吹き飛ばせ…」
 「Blutiger Dolch.」

 吹き飛ばされたヴィータのみならず、はやて達にも攻撃。
 無数の紅い短剣の様な物が滝のように降り注ぎ、襲い来る。

 「く…エクスディフェンダー!」
 「ハイペリオンスマッシャー!!」

 すぐさまプレシアがバリアを展開し、なのはがありったけのカートリッジをロードした砲撃で迎撃を試みる。
 だが、それでも…

 「無駄だ。」
 「Blutiger Dolch.」

 再度、無数の短剣が発射され、バリアは砕け、砲撃は逆に迎撃されてしまう。
 当然、新たな攻撃ははやて達を襲う。


 ――ドガアァァァン!!!


 爆音が鳴り響き、煙が上がる。

 「う…くあぁぁぁ…」
 「ち、畜生…」

 其処には惨状が有った。
 誰1人として死んでは居ない。
 だが、全身に攻撃を受け、身体のあちこちから血が流れ出している。
 此れでは戦闘などは不可能だ。

 「この外道ハゲ……」

 悔しそうに…心底悔しそうにはやては睨みつける。
 とても戦う事など出来ない、其れが何よりも悔しかった。
 リインフォースの無念を晴らす事が出来ないのが悔しかった。
 夜天の主でありながら何も出来ない事が、他の何よりも悔しかった。

 「ふっふっふ…此処までのようだな?何、怖がる事はない。貴様等も融合騎と同じ運命だ。それなら寂しくなかろう。」
 「Diabolic Emission.」

 そんなはやて達を尻目に、究極の地縛神Algoshxは力を集中し、空に巨大な黒い球体が発生する。
 其処から溢れ出す負の魔力。
 喰らったら命は無いだろう…

 「ふはははは!終わりだ!!」
 「……WRyyyyyyy!」

 そして放たれた絶望の一撃。
 最早防御も回避も出来ない。

 その場の全員が『死』を覚悟した。
 だが…


 「諦めるな!『ギャラクシー・サンクチュアリ』!!」
 「キョァァァァァァァァァ!」

 突然聞こえた声と共に、巨大な龍がはやて達の前に躍り出て、白銀のバリアで攻撃を防いだ。
 死に至る攻撃を完全に防ぎきったのだ。

 「今の声!其れにこの龍…」
 ――スターダスト?ちゃう…せやけどシューティング・スターとも違う。でも今の声は…間違いない!


 「スマナイ、遅くなった。」

 「「「「「「「「遊星!」」」」」」」
 「「「遊星さん!」」」
 「遊星君…!」

 声の主は遊星。
 ステラが造ったホールを通り、ギリギリで…本当にギリギリで間に合ったのだ。

 だが、感動の再会をしている暇は無い。
 状況は最悪状態なのだ。

 「…酷いな。よし、スピードスペル『Sp−ソニックライフ』発動。
  俺のスピードカウンター×100ポイントのライフを回復する。
  俺のスピードカウンターは12!よって1200ポイント回復させる!」

 光の粒が降り注ぎ、完全ではないがとりあえず動けるレベルまで全員を回復させる。
 動ければ何とかなる。
 即座に状況を把握し、的確な一手を打った遊星は流石だ。

 「遊星…無事やったんやな!?
  いや、あのハゲが地縛神は倒された言うとったから無事やとは思ってたけど。其れとこのドラゴンは…」

 「俺の新たな仲間『コズミック・ブレイザー・ドラゴン』だ。
  其れよりもはやて、呪いを超えたんだな…よく頑張ったな。」

 近寄り、優しく頭を撫でる。
 其れに一瞬顔が綻ぶも、すぐさまうつむいてしまう。

 「如何した?」

 「うん…。確かに私は呪いを超えることが出来た。
  せやけど…リインフォースが!5人目の騎士がアイツに取り込まれてもうた…!」

 「何だと!?」

 驚き、地縛神を見やる。
 そして改めて其の発せられる力に圧倒される。

 「…これが予言にあった究極の邪神…!此れがお前の目的かディマク!」

 言いながら、麒麟に視線だけで指示を送る。
 其れを受け、麒麟は光速で駆け出し、一瞬でディマクに肉薄し…すれ違いざまに其の首を刎ねた。

 「「「「「「「「「「「!!!!」」」」」」」」」」」

 あまりの事に全員言葉を無くす。


 だが、首を刎ねられてもディマクは倒れない。
 それどころか血すら出ていない。

 「つまらない演技は止めろディマク!……いや、ダークシンクロモンスター『地底のアラクネー』!」

 遊星が言うと同時に、ディマクの身体が歪に変化を始めた。
 歪み、捩れ、不快な音を立てながら其の姿を変えて行く。

 「気付イテイタノカ不動遊星…!」

 現れたのは不気味巨大な蜘蛛の怪物。
 しかも只の蜘蛛ではない。
 頭の部分に人と思しき上半身が融合した嫌悪感を催す外見だ。

 だが、其れに驚くことなく遊星は淡々と告げる。

 「オカシイと思ったのは別の次元世界でお前と戦ったときだ。
  あの時お前が使ったデッキはシティで龍亞、龍可の2人とデュエルしたときとは明らかに違っていた。
  それだけなら、ディマクがデッキを変えただけとも思ったが、あの場所に残った蜘蛛の死骸が其れを否定した。
  母さんとプレシアに解析してもらったら、其の蜘蛛には人の遺伝子の一部が組み込まれていることが分かった。
  其れはルドガーがシティで使役していた蜘蛛と同じ物。
  だが、ルドガーがこの世界に居ない以上、残る候補はお前しか居ない!」

 「…見事ナ洞察力ダ。ソウダ、貴様ガルドガーヲ倒シタ後、私ハ冥界ヲサマヨウコトト成ッタ!
  ダガ、私ハ運ガヨカッタ!浄化サレズダークシグナーカラ解放サレナカッタディマクノ魂ヲ取リ込リコムコトガ出来タ!
  ソシテ気ガツケバコノ世界ニ降リタッテイタ!シティデハ貴様等シグナーニ邪魔サレタ闇ノ支配ヲ此処デ完遂スル!」

 ディマク、否アラクネーはそう言い嗤う。
 完全に力に酔っている。

 強大な究極地縛神に負けは無いと思っているのだろう。

 「新たな赤き竜の戦士目覚める時、白銀の龍騎士が邪神を滅せんとその姿を現すだろう…」

 だが、あくまで遊星は冷静に予言の最後の一文を口にする。
 まるで未だ終わりではないというように。

 「究極の地縛神の誕生が終わりじゃない。この世界のシグナーが覚醒する時、邪神は滅びる!」

 「何ヲ馬鹿ナ…!ソンナ事アリエヌ!!」

 「有り得ないかどうかは自分の目で確かめるんだな!」

 エンジンを噴かし、空へと飛び出す。
 コズミック・ブレイザーと麒麟も一緒に。

 「スピードスペル『Sp−ホールドアウト』。スピードカウンターが6つ以上有る時、
  俺の場のシンクロモンスター1体をエクストラデッキに戻し、墓地からシンクロモンスター1体とチューナー1体を特殊召喚する。
  俺は麒麟をエクストラデッキに戻し、墓地からスターダストとハイパーシンクロンを特殊召喚する!」
 ――すまない麒麟、此処は戻ってくれ。

 ――構わぬ、奇跡…起こして見せよ…


 麒麟が光になって消え、代わりにスターダストとハイパー・シンクロンが姿を現す。

 「但し、この効果で特殊召喚したモンスターの攻撃力は1000ポイントダウンする。」
 スターダスト・ドラゴン:ATK2500→1500
 ハイパー・シンクロン:ATK1600→600


 「チューナーモンスター『ジャンク・シンクロン』を召喚!そして其の効果で墓地のリサイクル・ウォリアーを特殊召喚!」
 ジャンク・シンクロン:ATK1300
 リサイクル・ウォリアー:DEF1000


 一気にモンスターを展開し、そしてはやてに呼びかける。

 「はやて、魔導書の管制人格は…リインフォースは俺が取り戻す!」

 「え…?そ、そんな事が可能なん!?リインは…戻ってくる!?」

 「絆は無くならない!お前がリインフォースを信じている限り奇跡は起こる!!」

 そう言われ、はやてはハッとなった。
 確かにリインフォースは目の前で地縛神に取り込まれてしまった。
 だが、イコール死んだのだろうか?
 自分だって一度は闇に取り込まれながらも帰還した…生きている可能性は充分にあったのだ。

 そして奇跡が起こる。

 「レベル2のリサイクル・ウォリアーに、レベル4のハイパー・シンクロンをチューニング!
  集いし祈りが、此処に新たな希望となる。光射す道となれ!シンクロ召喚!!」

 リサイクリル・ウォリアーを4つの輪が囲い、1本の光の筋が出来る。
 だが其の光の筋は、Algoshxの身体を貫く形で伸びていた。
 そして光の筋は弾け、眩い光が溢れ出す。

 「祝福の風、シンクロチューナー『リインフォース・アインス』!」

 光の中から現れたのはリインフォース。
 だが、其の姿は先程とは違う。

 銀の髪と、紅い瞳は蒼空を思わせる青色になり、黒かった騎士服は純白に変っている。

 「礼を言うぞ赤き竜の戦士よ。」
 リインフォース・アインス:ATK2500


 地縛神に取り込まれた彼女は、遊星の手で再び戻ってきたのだ。
 シンクロチューナーに姿を変えて!

 「リインフォース!!」
 「生きてたか、このバカヤロウ!!」

 はやては嬉しそうに、ヴィータは照れ隠しに悪態を吐きながら叫ぶ。
 他のメンバーも口にこそ出さないが一様に安堵した顔をしている。

 仲間が無事だった…それだけで十分なのだ。

 「ご心配お掛けしました、我が主。ヴィータ…お前にもな。」

 「ば、アタシは……アタシは…うん、心配した。色々言いたい事はあんだけどさ…」

 「先ずはあいつを倒すのが先決やな!」

 遊星の登場とリインフォースの帰還で、一気に士気は高まって行く。


 更に奇跡は続く。


 ――シュウゥゥン…!!


 「な、何や此れ!」

 リインフォースが帰還した直後、はやての腕が光り始めたのだ。
 しかも其れは見た事のある赤い光。

 「此れは…まさか!私がこの世界のシグナー!?」

 袖を捲くって確認すると、其処には確かに痣が浮かび上がっていた。
 竜の翼の痣『ドラゴン・ウィング』が!

 「はやてちゃん…」
 「はやて…凄い…!」

 なのはとフェイトも驚く。
 まさかはやてがシグナーとは思いもしなかっただろう。

 「これがシグナーの証…」

 「さぁ、行きましょう我が主。」

 「…うん!」

 リインフォースと共に、飛翔し遊星の傍に並ぶ。

 「はやてがシグナーだったのか…」

 「そうみたいや。遊星、終わりにしよ。私達の手で!」

 「あぁ、行くぞ!はやてに、ジャンク・シンクロンをチューニング!!」

 全てを終わらせるために、遊星はシグナーとして目覚めたはやてにジャンク・シンクロンをチューニングする。
 3つの輪がはやてを包みこむ…新たな力を与えるために。

 「疾風に願いが集うとき、其の願いは夜天の力を呼び覚ます!光射す道となれ!シンクロ召喚、翔けろ『夜天の王−はやて』!!」

 「夜天の主の名にかけて!シグナーとしての力をかけて!!」
 夜天の王−はやて:ATK2500


 騎士甲冑の黒い部分を薄い蒼に変えたはやて。
 其の身から発せられるのは正に『夜天の王』と言うに相応しいものだ。

 「バ、馬鹿ナ!コンナコトガ起コルハズガ…!!」

 反対にアラクネーは動揺を隠せない。
 遊星が現れた瞬間に一気に状況が変ってしまった。

 取り込んだリインフォースを取り戻され、はやてはシグナーに覚醒し、更に進化したのだ。

 「目の前の事実を良く見るんやな。シンクロした私の力見せたる!私がシンクロ召喚に成功したとき…」

 「デッキから『シンクロン』と名の付くチューナーを任意の数除外し、
  其のチューナーを素材としたシンクロモンスターを効果を無効にしてシンクロ召喚扱いでエクストラデッキから特殊召喚する!」

 「私が選ぶのは『ニトロ・シンクロン』『ドリル・シンクロン』『アビス・シンクロン』『ターボ・シンクロン』の4体や!」

 遊星のデッキからはやての選んだ4体が現れ、そして地上のヴォルケンリッターの元へ向かう。


 「こ、このモンスター達は…!」

 「うむ…前に我等とシンクロしたチューナー達だ。」

 そう、はやてが選んだ4体は何れもシグナム達とシンクロした事が有った。
 即座に遊星の意図を汲み取る。

 確かに此れならば、通常のデュエルでは不可能な反則技が可能だ。
 シンクロした騎士やはやてはモンスターカードゾーンを圧迫しないと言う反則技が。

 「シグナムにニトロ・シンクロンを、ヴィータにドリル・シンクロンを、
  シャマルにターボ・シンクロンを、ザフィーラにアビス・シンクロンをチューニング!」

 夫々が騎士達を進化させていく。
 勝利の為に!

 「光射す道となれ!」

 「シンクロ召喚!おいで、私の騎士達…!」

 4つの異なる光が舞い、遊星とはやての周りに集まる。

 「紅蓮の将・シグナム!」
 紅蓮の将・シグナム:ATK2700


 「鋼槌の騎士・ヴィータ!」
 鋼槌の騎士:ヴィータ:ATK2500


 「風の治癒騎士・シャマル。」
 風の治癒騎士・シャマル:ATK2300


 「鎧の守護獣・ザフィーラ!」
 鎧の守護獣・ザフィーラ:ATK2000


 シンクロし、姿を変えた騎士達が現われ、更に戦力が増す。
 そしてマダマダ此れだけでは止まらない。
 止まる理由が無い。

 「今度は私の力を使う。
  1ターンに1度、私以外のモンスターを任意の数選択し、選択したモンスターのレベルを合計6以内になるように変更できる。」

 「この効果でコズミック・ブレイザーを除く全員のレベルを1にする!」
 スターダスト・ドラゴン:LV8→1
 夜天の王−はやて:LV8→1
 紅蓮の将・シグナム:LV7→1
 鋼槌の騎士・ヴィータ:LV7→1
 風の治癒騎士・シャマル:LV6→1
 鎧の守護獣・ザフィーラ:LV5→1


 「はやてちゃん達のレベルが1に…」

 「遊星、一体何をする気なんだ…?」

 「分からない…でも遊星ならきっと!」

 地上メンバーも遊星が何かをすることだけは分かった。



 「何やレベルが下がるのも変な感じやなぁ。…それで、ドナイするん遊星?いや、聞くだけ野暮やな!」

 「あぁ、行くぞ皆!」

 遊星が呼びかけ、気持ちが1つになる。
 そして、究極の力が発現する。

 「断ち切れぬ絆…『オーバートップ・クリアマインド』!」

 黄金の光が溢れ出し、遊星とステラを金色に染め上げる。
 限界を超え、仲間との絆を最大に高めた者のみが到達できる境地!

 静かに、しかし力強く流れる風と光が世界を覆う。

 「はやて、スターダスト、シグナム、ヴィータ、シャマル、ザフィーラに、リインフォースをチューニング!」

 「祝福の風…今此処に!」

 リインフォースが金色の6つの輪になり、はやて達を包みこむように黄金のフィールドを形成する。

 「集いし絆が一つになる時、無限の力が未来を照らす!」

 「「「「「「光射す道となれ!」」」」」」

 「リミットオーバー・アクセルシンクロォォォォォォォ!!」


 金色の光の柱が天を突き、夜の闇も、地縛神の瘴気も吹き飛ばす。
 希望、奇跡、正にそう言うに相応しい神々しさを持った光の柱…

 「奇跡の光、『星屑龍の騎士(ナイト・オブ・スターダストドラゴン)−はやて』!」

 其の光から現れたのは、ユニゾンし白銀の騎士甲冑を纏ったはやて。
 そして同様に白銀の鎧を身に纏ったスターダスト・ドラゴン。

 「凄い力やね…」
 「グルルルル…」

 スターダストの顔を一撫でし、はやてはその背に降り立つ。


 究極の邪神をも凌駕する、白銀の龍騎士。



 戦いはいよいよ終幕へと向かう…













   To Be Continued… 






 *登場カード補足



 夜天の王−はやて
 レベル8   闇属性
 魔法使い族・シンクロ/効果
 「ジャンク・シンクロン」+「八神はやて」
 このカードのシンクロ召喚に成功したとき、デッキから「シンクロン」と名の付くチューナーを任意の数除外し、
 除外したチューナーを素材に指定したシンクロモンスターをエクストラデッキからシンクロ召喚扱いで特殊召喚する。
 この効果で特殊召喚したモンスターの効果は無効になる。
 ATK2500    DEF2000



 リインフォース・アインス
 レベル6    闇属性
 魔法使い族・シンクロ/チューナー
 チューナー+チューナー以外のモンスター1体以上
 「リインフォース」を素材にしてこのカードのシンクロ召喚に成功した時、デッキからカードを2枚ドロー出来る。
 1ターンに1度このカード以外の自分フィールド上のモンスターを任意の数選択して発動出来る。
 選択したモンスターのレベルを、合計レベルが6以内になるように変更出来る。
 相手のターンにこのカードを素材にモンスターをシンクロ召喚できる。
 ATK2500    DEF1500



 地縛神 Algoshx
 レベル12   闇属性
 悪魔族・効果
 このカードは通常召喚できない。自分の墓地に「地縛神 Uru」「地縛神 Ccapac Apu」
 「地縛神 Ccarayhua」「地縛神 Aslla piscu」「地縛神 Cusillu」「地縛神 Chacu Challhua」
 「地縛神 Wiraqocha Rasca」が、1体ずつ自分の墓地に存在する場合にのみ特殊召喚できる。
 このカードは相手に直接攻撃できる。またこのカードはカード効果では破壊、除外されない。
 このカードが攻撃した場合、ダメージステップ後に、相手フィールド上のカードを全て破壊し、
 破壊したカードの数×400ポイントのダメージを相手に与える。
 ATK6300    DEF5400



 Sp−ソニックライフ
 スピードスペル
 自分のスピードカウンターが5個以上あるときに発動できる。
 自分のスピードカウンターーの数×100ポイントのライフを回復する。



 Sp−ホールドアウト
 スピードスペル
 自分のスピードカウンターが6個以上あるときに発動できる。
 自分フィールド上のシンクロモンスター1体を選択してエクストラデッキに戻し、
 自分の墓地からシンクロモンスターとチューナーを1体ずつ選択して特殊召喚する。
 この効果で特殊召喚されたモンスターの攻撃力は1000ポイントダウンする。

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