小説『なんやかんやで赤龍帝』
作者:黒鋼()

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あー、ダラっといきましょう。







第二話「なんやかんやで幼少期」




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そこそこ普通に成長した俺こと、兵藤一誠。

身体的にも精神的にも結構良い感じだと思われる。

と言っても、並程度だが。



『相棒が並なら世界はゴミ同然じゃないか……』



お黙り。

俺が普通って言ったら普通なの。

『美味そうな匂いだな、人間! この俺様が喰ってやろう!』

とか何とか言ってた化物をくしゃみで吹き飛ばしちゃっても普通なの。

それが例えSS級はぐれ悪魔とやらだったとしても普通なの。



『生後一ヶ月で立って、音より速く走り回るのが普通か?』



まぁ、赤ちゃんとしては元気過ぎたかも。

ちなみに、立って歩くより空中を浮く方が早かった。

軽くホラーである。

その光景を見られた時、親に祈祷師か陰陽師を呼ばれそうになった。



『「俺は普通だよ、周りがオカシイんだよ」と親を説得する乳児がいて堪るか』



いや、あの時は新生児の時だったか?

うん、まぁよくあるよくある。

大きくなった時に『ちっちゃい頃のあるあるネタ』として使えそうである。



『生後二ヶ月で様々な言葉を十全に操り、

 シックスティーンディスプレイのPCを使って株で大稼ぎするのが普通か?』



言葉は前世からの記憶があるし、運がすごく良いよね、俺って。

お金はあるに越した事はないし。

それにPCは現代っ子なら使うでしょ?

当たり前当たり前。



『生後三ヶ月でいきなり『覇龍』を完璧に使いこなして

 制御下に置く時点で色々オカシイと俺は思う』



ドライグの力使ってみようかと思ったらいきなりアレだもんね。

ビックリした。

だが、人間やれば出来るものである。

だから俺はおかしくない。



『納得の所悪いが、人間としても赤龍帝としても十分逸脱しているだろう』



いやぁ、『覇龍』って効率悪過ぎだからねぇ。

神器の中に潜って、歴代赤龍帝の人達とお話したら解決したが。



『……「とりあえず、全員土下座」って、お前は何処ぞの番長か』



でもみんなしてたじゃん、土下座。

途中から皆で盛り上がったし?



『……最後の方は「「「「「兵藤一誠万歳\(^o^)/!!!」」」って叫んでいたな。

 俺も何が何やら……』



勢いって……、大事だよね☆



最近はドライグが『来るべき時に向けて鍛えておいた方がいい』とか抜かしやがったので、

ちょっと頑張って精神世界でドライグを半殺しにしている。

このトカゲ、見掛け倒しにも程がある。



『おかしいのは相棒だろう? 

 神すら超えた二天龍である俺を軽く半殺しにして遊ぶ幼児なんて信じられんぞ』



そこらへんはまぁ、なんやかんやである。

人生適当にやればなんとかなるもんだ。



まぁ、成長したといっても可愛い三歳児である俺には先の事など分からんが。







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