どうも、ガウェインです。皆様お忘れかもしれない『神代闘士』を何とかして出さねば、との思いで書きました。ただし…普通は入れないようなカードも演出上(辻褄合わせ)ということをご理解いただきたい。では、どうぞ。
遊希side
今、俺と向かい合っているのは『神代闘士』、場所は女子寮の湖の前。
「直ぐに身の程って物を教えてやるぜ!」
「遊希君がんばれ!」
「遊希、絶対勝てよ!」
翔と十代が応援しているが十代はま、良い。こうなってるのは翔、お前のせいなんだぞ?
この理由を語るには時間を遡らねばならない。そう…アイツは今日、様子がおかしかった。
〜今日の昼間〜
「エヘヘ〜…」
「おい翔、どうかしたのか?」
「アニキ〜、今日僕は、大人の階段を上るっすよ〜」
「翔、気持ち悪いぞ。せめて何も無い所でにやけるのは一人の時だけにしてくれ。」
「あ、遊希君…いや〜僕だけ悪いな〜」
その後何を言っても無駄だと判断した俺は極力(鬱陶しかったので)翔に近寄らず、(殆ど中身のない事を)話しかけてくるレンと(これはこれで結構鬱陶しかったが一応パートナーであり、切り札でもあるので。)話したりして、放課後を迎えた。
〜夜〜
突然、メールが来た。内容は
『丸藤 翔は預かった。返してほしくば女子寮まで来られたし』
…これって確か、原作で言うところの[覗き事件]か?しかし…何で俺に?確か十代が呼ばれたと思うが…
「どうしたんですか?ご主人様。」
メールを見て考え出した俺に疑問を持ったのか、レンが問いかけてきた。そして俺が返答しようとした時に…
バン!!
「遊希!翔が攫われたんだ、一緒に来てくれ!」
十代が勢いよくドアを開けて入ってきた。ノックはしろよ。
「十代、俺にもメールが来た。良く分からないがとりあえず女子寮に行くぞ。」
その後レンには精霊化してもらい、二人で女子寮に向かっている最中だ…アイツと遭遇したのは…
「む?お前らは遊城十代と天道遊希だな?」
そう…ラーイエローの制服を着こんでデュエルディスクを付けた神代闘士だ。聞けば散歩をしていたらしい…態々イエローの寮から離れたこの場所を…
その時点で果てしなく嫌な予感はしていたんだが、十代が明日香に勝って翔を返してもらえば終わりだと自分を納得させて指定された場所へ向かった俺たちを待っていたのは明日香とその取り巻き『浜口ジュンコ』と『枕田ももえ』、そして…
「あら?呼んでいない坊やも居るわね…どうしたのかしら?」
オベリスクブルーでも上から数えた方が早い美貌と実力を兼ね備えた美少女、『藤原雪乃』がいた。
「アニキ〜助けてっス!」
「翔を話せ!」
十代が声を上げるが明日香の取り巻き二人が声を出す。
「そうは行きませんわ!」
「コイツはお風呂を覗いたのよ!?」
「だからやってないっス!僕は無実っス!」
これでは収拾がつかないと思った俺が声を出そうとした時、一瞬ニヤリと顔を歪めた神代が言葉を発する。
「ならデュエルで決めないか?こっちが勝てば翔を返してもらう、負ければ俺たちが全員退学になる。それでどうだ?」
……
「はぁ!?おい!何で俺まで退学になるんだ!?」
いつの間にか
何もしていない正真正銘無実の俺まで退学の危機にさらされた。しかし…
「勝てばいいんだろ?それに、キングである俺がいるんだ。愚民のお前は待っていればいい。」
…何でコイツこんなにエラそうなんだ?あ、そういえばこいつって(多分)転生者だもんな。自分が最強とでも思ってんのか?万丈目が奈落なんてガチカード使ってくる世界だぞ?
そんな事を考えてるうちに女子たちも話が纏まったようだ。
「良いわ、そうしましょう。先に二勝した方が勝ちでいいわね?」
そうしてデュエルが始まったんだ。最初に明日香が名乗り出て十代がそれを受けた。十代は苦戦しながらも『E・HERO サンダージャイアント』で勝利を収めた。しかしその後が問題だった。
「次は私がいくわ。」
藤原が名乗り出る。そして…
「ならば此方からはキングである俺が…」
「待ちなさい。」
神代が名乗り出たところで藤原からストップがかかった。何でだ?
「ふふ…私は強い方とヤりたいの。だから、まずは坊やたちがデュエルなさい。私は勝った方とヤるわ。」
一々変な言葉になるのがこの藤原雪乃の特徴だな。
「(フフフ…ここで強い所を見せつければ俺のイケメンで落ちない訳ない。)その提案を行けよう!勝負だ、天道遊希!王者の前にひれ伏せ!」
何やら変なことを考えたんだろうな、デュエル前に相手にデッキを晒すとか…って、相手俺かよ!?
『ご主人様!あんなのケチョンケチョンに殺ってしまいましょう!』
「………ついてないな。」
『あれ?私、無視されました?』
そうして俺が仕方なく(レンを無視しつつ)ディスクを構えてようやく冒頭に戻る。
〜回想終了〜
「天道…一応言っておいてやろう!」
「なんだ?」
重要なことだと後々困るかもしれないので聞くだけ聞いておこう…
「俺の名は神代闘士!神に代わり、闘う戦士だ!」
非常にどうでもいい情報だった。前世?なら俺も『天の道を行き、希望を有する者』って張り合えたんだけど…
「デュエル!」
「…はぁ、デュエル…」
果てしなくやる気が起きないが退学にはなりたくないので一応頑張るか…
「先行はチャレンジャーである貴様からだ!ありがたく思え!」
なんか知らないが先行は譲ってくれるらしい。では…
「ドロー、手札からカードガンナーを守備表示で召喚。」
表側守備表示のありがたみを感じるな。
「効果を発動する。コストを三枚デッキトップから墓地に送る。」
落ちたのは…
・カオスソルジャー-開闢の使者-
・死者蘇生
・ライトロード・エンジェル ケルビム
…はい?
『ご主人様!?助けて下さ…きゃ!?』
墓地から聞こえてくる声はこの際無視して…
「俺はこのままターンエンド。」
特にすることも無いのでエンドする。
遊希 LP 4000
手札 5枚
場 カードガンナー
伏せ なし
「フン、俺のターン!俺は手札から『マッド・デーモン』を召喚する!」
†
効果モンスター
星4/闇属性/悪魔族/攻1800/守 0
このカードが守備表示モンスターを攻撃した時、
その守備力を攻撃力が超えていれば、
その数値だけ相手ライフに戦闘ダメージを与える。
フィールド上に表側攻撃表示で存在するこのカードが攻撃対象に選択された時、
このカードの表示形式を守備表示にする。
うわ…貫通かよ。
「カードガンナーを攻撃だ!」
「っ…」
LP 4000→2600
マッド・デーモンの腹部から砕けた骨が飛んできてカードガンナーを破壊する。
「だが、カードガンナーが破壊されたことにより俺は一枚ドローする。」
「何で守備表示なのにダメージが!?」
翔、お前もうちょっと勉強しろ。この時代にはないカードだから仕方ないけど貫通能力位は知っておけ。
「このモンスターの攻撃は貫通能力を持っている!俺はカードを伏せ、ターンエンドだ!」
神代 LP4000
手札 4枚
場 マッド・デーモン
伏せ 伏せカード×1
「俺のターン、ドロー。」
ドローで手札は7枚になる。引いたカードは…ウォルフ!?何で今日はこんなに事故る!?
「……お?ラッキー、手札から『ソーラー・エクスチェンジ』を発動!手札からウォルフを捨てて、カードを二枚ドローする。その後デッキの上からカードを二枚墓地に送る。」
良く見ていなかったが先ほどカードガンナーの効果で引いていたようだ。それに…運も戻ってきたようだ。
落ちたのは
・死者転生
・ライトロード・ビースト ウォルフ
「デッキからこのカードが墓地に送られた時、特殊召喚できる。出でよ、ウォルフ!」
俺の場に狼男が現れる。今回は攻撃出来るからか、やる気が感じられる。
「さらに俺は『クリッター』を召喚する!」
俺の場に今度は毛むくじゃらの丸っこい悪魔が出てきた。良く見れば愛嬌があっていいかもしれない。
「バトルだ!ウォルフで『マッド・デーモン』を攻撃!」
マッド・デーモンは自身の効果で守備表示になるからクリッターでもよかったんだがゴーズを警戒して置いたほうが良いだろう。
「クッ…『マッド・デーモン』は攻撃対象となったとき守備表示になる…」
atk 1800→dfe 0
「『クリッター』で直接攻撃だ、いけ!」
クリッターの体当たりが神代を直撃する。
「クソ…忌々しい雑魚め…」
神代 LP 4000→3000
「俺はカードを一枚伏せてターンエンドだ。」
遊希 LP2600
手札 5枚
場 ウォルフ クリッター
伏せ 1枚
「俺のターンドロー!」
神代がドローカードを見て笑う。
「フ…どうやら俺の切り札が登場する準備が整ったようだな。」
「あいつの切り札って…入試の時に使ってた『シンクロモンスター』ってやつか!?くぅ〜!遊希には悪いけどスゲエ見てみたいぜ!」
流石デュエル馬鹿の十代だ。しかしこいつが入試で使ってたのって…
「まずは『死者への手向け』を発動だ!手札1枚をコストに、貴様のウォルフを破壊する!」
神代の言葉と共にウォルフに包帯が巻きつき破壊される。って言うか結局破壊されるのか、ウォルフ…
「さらに、俺の場にモンスターがおらず、貴様の場にのみモンスターがいる場合、このモンスターは生け贄なしで召喚できる!『ビック・ピース・ゴーレム』!」
宣言と共にのっぺりとした表情?のモアイに手足を付けたようなモンスターが現れた。
†
効果モンスター
星5/地属性/岩石族/攻2100/守 0
相手フィールド上にモンスターが存在し、
自分フィールド上にモンスターが存在しない場合、
このカードはリリースなしで召喚する事ができる。
「さらに永続罠『強化蘇生』を発動する!墓地からチューナーモンスター、『ゾンビキャリア』を特殊召喚!」
(アニメオリジナル)
永続罠
自分の墓地に存在するレベル4以下のモンスター1体を特殊召喚し、このカードを装備する。
装備モンスターは攻撃力・守備力が100ポイントアップ、レベルを1つ上げる。
このカードがフィールド上を離れた時、装備モンスターを破壊する。
「この効果によって『ゾンビキャリア』のレベルは1上がる!」
☆2→3
このパターンは…
「行くぞ!レベル5の『ビック・ピース・ゴーレム』にレベル3の『ゾンビキャリア』をチューニング!王者の鼓動、今ここに列を成す!天地鳴動の力を見るがいい!シンクロ召喚、我が魂!『レッド・デーモンズ・ドラゴン』!」
現れたのは赤い羽根と漆黒の身体を持った悪魔の如き龍…元の世界じゃレモン(笑)とか250円なんて言われてたけどやはり攻撃力3000の龍は迫力があるな…
「更に『死者蘇生』を発動!蘇れ、『ビック・ピース・ゴーレム』!」
また来たな、この…モアイでいいか。
「これで終わりだ!行け、『ビック・ピース・ゴーレム』、『クリッター』に…」
「速攻魔法発動!『月の書』、『ビック・ピース・ゴーレム』を裏守備に変更する。」
「チぃ!?小賢しい!ならば行け!レッド・デーモンズ!≪アブソリュート・パワー・フォース≫!!
レッド・デーモンズの炎を纏った拳がクリッターに襲い掛かる。その攻撃力の差は2000。耐えれるはずがなく…
「っ…流石に効くな…」
遊希 LP2600→600
「あぁ!遊希君のライフが…」
確かに俺のライフはもう少ない。だが…
「この瞬間、クリッターの効果が発動する…だが…」
「何?フン!悪あがきはよせ。キングである俺の勝利はもう確定してる。」
「なに、俺は負ける気は毛頭無いんでな。俺が戦闘ダメージを受けたことにより、手札から『トラゴエディア』を特殊召喚する!』
「なんだと!?」
俺の場に巨大な悪魔…トラゴエディアが現れる。
atk 2400
「そして、『クリッター』の効果によってデッキから『ライトロード・サモナー ルミナス』を手札に加える!手札の数が増えたため、トラゴエディアの攻撃力も上がる。」
トラゴエディア
atk 2400→3000
「クソ!俺はこれでターンエン…「この瞬間『レッド・デーモンズ・ドラゴン』の効果でお前の『ビック・ピース・ゴーレム』は破壊される。」しまった!」
エンド宣言に被せるように言った俺の言葉と同時に裏守備表示のモアイが破壊される。
「そして俺のターンドロー!…ん?」
俺の手札が増えたことによってトラゴエディアの攻撃力が上がる。
atk 3600
「すっげ〜!あのモンスターの攻撃力が3000を超えた!」
十代が感激したような声を出す。俺はこれでレッド・デーモンズを倒して次に繋げようかと思っていたんだが…予定変更だな。面白そうだし。
「俺は手札2枚をコストに『魔法石の採掘』を発動する!墓地から魔法カード『死者転生』を回収。」
「「「「「「「??」」」」」」」
それを見た全員が疑問符をうかべる。手札が減ったことでトラゴエディアの攻撃力が下がるからだ。
atk 3600→2400
「さらに手札一枚をコストに『死者転生』を発動する。俺は墓地から『カオスソルジャー-開闢の使者-』を手札に加える!」
トラゴエディア
atk 2400→1800
「おお!遊希のエース!いっけぇ!」
『ありがとうございます、ご主人様。私の力であの龍を除外しましょう!早く召喚してください!』
手札に来れたのがよほど嬉しかったのか若干テンションが高いレン。しかし…
(すまんな、レン…)
『………ハイ?』
「俺は『トラゴエディア』の効果を発動!」
『…いや、そんなことしませんよね?ご主人様はそんな…』
「手札のモンスターを捨て、それと同じレベルのモンスターのコントロールを得る!俺はレベル8の『開闢の使者』を捨て、お前の場の『レッド・デーモンズ・ドラゴン』を奪う!」
『ご主人様ぁぁぁ!?オンドゥルラギッタンディスカー!!!???』
レンの叫び声をBGMに先ほどまで神代の場にいたレッド・デーモンズ・ドラゴンが俺の場に舞い降りる。
全員呆然としている。でも仕方ないだろ?このターンで勝つにはこれしかなかったんだから。
「じゃ、終わりだ。行け!レッドデーモンズ…≪アブソリュート・パワー・フォース≫!」
「ば、馬鹿な…キングたる俺が…ぅわあああ!!」
神代 LP3000→0
さて…俺の勝ちか。
「あぁ…疲れた。じゃ、そろそろ帰ろうかな…」
「って、待つっす、遊希君!?まだ終わってないどころか始まってすらないっすよ!?」
ちぃ!?気づかれたか…
「フフフ…つれないわね、私をその気にしておいてお預けなんて…ゾクゾクしちゃうわぁ…」
「仕方ない…じゃあ早く…」
終わらせよう…と続けようとした時
「待て!今の勝負は無効だ!キングたる俺が負ける等ありえない!!」
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
その言葉を聞いた時、遊希が動いた。
ゲシ!! ドボン!!
「そこで頭冷やしてろ。」
湖に蹴りいれた。
「遊希って…起こると怖えぇな…」
「「「「同感」」」」
十代の言葉に明日香、ジュンコ、ももえ、翔が同意してる時、
「フフ…ちょっと貴方に興味がわいてきたわ…あなた、名前は?」
「天道遊希だ。」
「私は藤原雪乃。さぁ遊希?お互いを感じ合って高め合いましょう?」
全く…
「「デュエル!!」」
漸く本戦開始だ。
久しぶりの更新です。遊戯王は話書くのにすごく時間がかかります。寒いし腰痛くなるしで大変です。内容も終盤になると集中力が切れて偶におかしい所があるかもしれません。ゆきのんってこんな感じで合ってるっけ?