小説『ONE PIECE【changed the course of history】』
作者:虹犬()

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【第5話 9億ベリーのお買い物】







「シャッキー、なんか悪い海賊いねえ?」

「いないわよ。あんたがほとんど潰したせいでこっちは商売あがったりよ。まったく……」

やれやれといった感じで手を振り、答えるシャッキー。
わかるとは思うがここはシャボンディ諸島 13番GRにあるシャッキー\\\'S ぼったくりBAR、話している相手はシャクヤク。
新しい技の練習に手ごろな海賊と戦いたかったんだけど、どうやらいないみたいだ。
まあ、ここに帰って来てからの半年でもう十数の海賊達を潰してきたからなあ…
ていうか、情報量として懸賞金の1割は渡してるから逆に儲けているはずなんだけどなぁ

「で、金狼さんはこれから何をするつもり?」

「いや、こいつとの連携を試してみたかったんだけどなあ…」

この島にやって来た懸賞金1億前後のルーキー達や近海で暴れているような海賊をひたすら潰してきた俺に付けられた名前『金狼のマサヤ』をからかい目的で呼びながら問いかけるシャッキーに首に巻きつく白い物体を撫でながら答える。

「まあ…あんたの言う良い海賊なら残ってるから、それとやればいいんじゃない?あと数日くらいこの島に滞在するみたいよ?ほら―」

といい、シャッキーはテーブルの上に置いてある手配書を渡してくる。

「えーっと、何々…不死鳥マルコね……っておい!ハードル高すぎだろこれ…てことで却下」

白ひげ海賊団1番隊隊長―不死鳥マルコ。
そんな奴相手にしたくない…というか例え勝ったとしても
白ひげに喧嘩売ったことになるので人生BADEND確定になってしまう…
というか、略奪とか虐殺とかしてなさそうだし戦いたくないんだよなあ……

「まったく面倒な子ね。海賊は悪だ!っていうお得意の正義で片っ端から潰しちゃえばいいじゃない。」

「いや、俺、海軍じゃないし。海賊でもないしな。ただの賞金稼ぎの一般人だよ。」

「はあ…、シャンセスマウスを手に入れた男がただの賞金首なんかをしてるなんて…お母さんは悲しいわ!」

「いやいや、わけわからんし。」

わけのわからない寸劇をしながらからかってくるシャッキー。
そして、さっと手を伸ばし俺の首に巻かれている白い物体を撫でる。

「きゅぅ…」

気持ち良さそうに鳴き声を上げる謎の物体―シャンセスマウス。
そのまま幸運のネズミと呼ばれ、幻の生物とされている動物である。
まあ、ネズミっていうよりなんかふわふわしたオコジョって感じなんだけどな…
手に入れたものに絶大な力が与えられるという伝説が残ってる動物。
なんか歴史に残ってる王様とかも飼ってたらしい、よくわからんけど。

ん?え? で、絶大な力を得られたのかだって? いや、まあ…得られたとは言えば得られたんだけど絶大というほどでは……



まあ、とりあえず、3か月前のこと

「いやあ、船の上での戦いも結構慣れてきたなあ…今回は7000万か。正直、金使うことがないからなあ…」

といいながら、町の中を歩く、普段からそんなに買いたいものもないしギャンブルもしないので正直金の使い道がない。
何かないかなとウインドウショッピングをしていたのだが……

「ん?あれってなんだ?」

町の外れの大きな木に扉があるしかもなんだか光ってる?
気になったので近寄り、ノックしてみる。反応がない、ただの(ry
とりあえず、入ってみるかということでドアを開け中に入ると

『いらっしゃいませ。』

そこにはオペレーターさんによく似た(というかただの色違い?)少女が立っていた。

「えっと、ここの説明してくれない?」

『はい。わかりました。ここは―』

とりあえず、少女に説明を促す。
どうやらここは、『EASY』モード専用のボーナスステージというかショップであり、
通常のワンピースの世界では手に入らないもの等を買うことができるらしい。
『EASY』モードでは回復薬や状態異常解除薬等もあり使用することで
瞬時に状態が回復したり傷が治ったりするらしい。
チュートリアルで説明してたのはモード共通のものであり、
回復速度はワンピース世界の普通の人と同程度というのを俺が勝手に=回復薬なし。
と誤解してたみたい。
みなさんごめんなさい。って俺、誰に謝ってんだ?

ってことで、回復薬とかを大量に購入して店の中を見回っていたのだが…

「なあ、これってなに?」

目隠しされたオコジョみたいな動物を指さし尋ねる。

『それは、シャンセスマウスといって、主人と認めた者の心を読み取り思ったままに行動してくれる動物です。」

「ふ〜ん。値段はいち、じゅう、ひゃく、せん、まん、……おく?3億ベリーもすんの?これ!」

と言いながらも考えてみる…思いのまま動いてくれるっていうのなら、もしこのネズミが悪魔の実の能力を持っていれば実質2つ分の能力を使えるということだよな……強えぇ……!
でも、これから先、悪魔の実が手に入るとも限らんし……ってん?もしかして……

「あのさ、もしかして。ここって悪魔の実、売ってる?」

『はい。どの実をご希望ですか?』

―すげえな!EASYモード!!

ってわけで海賊狩りで得た金のほとんどを使いシャンセスマウスと悪魔の実を購入した。
え?悪魔の実の種類は何かって?まだ、秘密だよww

「でさ、こいつ。どうやったら俺を主人って認めるの?」

もしかして…ゲームでありがちのあれかな……と思いながらも聞いてみる。

『はい。シャンセスマウスは初めてみた人間を主人として認めます。』

「…………」

……やっぱりな………
あ、そういえば、こいつの名前はレンって名付けました。
まあ、後でメスって知って後悔したんだけどね……





というわけでこいつを買ったんだが、シャッキーには商人に9億で買ったと言ってある。
まあ、意外とか、その商人アホねとか言われたが特に怪しまれることはなかった。
というか普段から俺の首に巻きついているので遠目てか近くから見てもただのアクセサリーにしか見えない。
実際、気づいているのはシャッキーぐらいで、それも自分から言ったからだからなあ。
え?自慢じゃないぞ。こいつの食べる物がわからなかったから聞くためにみせただけだよ(汗)
で、こいつ買ったせいで金欠になり…再び海賊を狩りまくって今に至る……っていうわけだ。

「あ、そういえば。海賊じゃないから懸賞金ないんだけど…悪人潰したいって言うんなら良い情報あるわよ?」

「ん?」

「あんた、人攫いっての潰してみない?」


-6-
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