小説『IS インフィニット・ストラトス 〜超常の力を持つ者たち〜』
作者:黒翼()

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Episode5『ミサイル来襲』



Side〜終焉〜

「終焉」

現在小学二年の俺。
通う学校は今は小規模だけど、滅茶苦茶豪華で、そして父さんが理事長の、異常者のための学校。
その名も『長点上機(ながてんじょうき)学園』。
天然能力者『原石』や、努力と才能で異能を手に入れる『魔術師』、一芸に秀ですぎたが故に、迫害を受けた天才などなど、普通でない人間しかいない異常者の巣窟だ。
そして、父さんは原石と魔術を研究し、人工の能力者を生み出すという計画を立ち上げた。
それには俺も協力し、現在は最低でも微弱ながらも現象を起こせる程度の完成度を誇っている。
父さんは学園都市みたいな学校を作るようだ。
まあ、まだ人口能力者は作っていないけど。
そんなこともあり、『長点上機学園』の名はすでに有名である。

「何ですか、父さん」

そして、俺は父さんに呼び出されていた。

「これを見て」

父さんに促されて見た物。
それは、大量のミサイルが日本へ向けて飛ばされているということだ。
……もの凄く覚えのある現象なんだけど……。
これ、間違いなくISの『白騎士事件』だよな……。
というより、やっぱり起こったか……。
まあ、ISが発表されたのは知っていたからな……。

「で、これをどうするつもりですか?」

「まあ、まず確実にISを出してくる。 だけど、いくらISが現行する兵器を軽く凌駕する性能を持っていても、この数を日本領土に被害を出さずに破壊するのは不可能。 だから、悪いんだけど、終焉。 出てきてくれないかい?」

「いいですけど、俺の能力を全開にしたら、面倒なことになりますよ」

「それは天然の能力者の頂点ってことで、無理矢理黙らせるよ」

確かに俺はすでに学園でもかなりの信頼を持っていますけど。
まあ、父さんに一任しますか。

「ああ、そうそう。 吉宗君も行けるみたいだよ」

吉宗とは、俺と同じ転生者だ。
しかも、ボンゴレファミリー十代目ボス沢田綱吉と、笹川京子の息子だ。
さらに言うと、こいつは前世の親友だった男だ。
能力的には、俺よりも劣るらしい。
どうやら、あいつは神ではなく天使に転生させられたようだ。

「父さん。 どうせなら長点上機学園のトップクラス数人で出ましょう」

ここにいるのは、一番下が六歳で、一番上が十七歳だ。
在学生全員の強さがランキングされ、俺がその頂点に立っている。
明久は能力だけならトップクラスなのだが、身体が未だに未熟なため、ランキングは中位だ。
妹の麗奈は下位だが、いずれ上位に上がるだろう。
吉宗は転生者故に、上位に食い込んでいる。

「それもそうだね。 とりあえず、終焉と吉宗君は決定かな。 後、上空のミサイルを無傷で破壊出来そうなのは……シュレイド君にミスラちゃんかな」

「それが打倒ですね」

この中のランキングは、俺が第一位で、シュレイドさんが第二位。
吉宗が第五位で、ミスラさんが第四位だ。
現在のランキングトップファイブなんだが、第三位のグランさんは、超近接特化型の人だから、この場では危険だ。
だから、このメンバーになるのは打倒だ。

「では、このメンバーを呼び出します」

「ああ、お願い」

放送で呼び出すことも出来るが、俺の念話能力(テレパス)の方が速い。

『大至急、理事長室に来てください。 重要な話があります』

俺のテレパスの数分後、そのメンバーが揃った。

「終焉君。 理事長。 重要な話というのは何かな?」

「放送ではなく、テレパスでの呼び出しだから、相当緊急を要するのはわかるけど……」

シュレイドさんは、金髪碧眼で長身のイケメン。
眼鏡をかけていて、クールな雰囲気だ。
まあ、要は『アクエリオンEVOL』のシュレイドだ。
ちなみに、最年長の十七歳だ。
だが、『アクエリオンEVOL』のシュレイドとはまったくの別人だ。
そして、シュレイドさんの隣にいるのは、長いブロンズの髪に蒼い瞳の美少女がミスラさん。
十五歳で、シュレイドさんと付き合っている。
そして、沢田吉宗は父親の綱吉さんに良く似ている。
だが、綱吉さん以上に目付きは大分優しい。
まあ、戦闘ともなれば、雰囲気は一変するのだが。

「今、日本に大量のミサイルが飛ばされている」

「「なっ!?」」

「っ」

吉宗は、俺と同じで何が起こっているのかを理解し、息を飲んだ。

「それの撃墜を、君たちに任せたい」

「僕とミスラは構いません。 ですが、終焉君や吉宗君はまだ幼い。 危険だと思うのですが」

「大丈夫。 終焉は完全聖人でありながらも究極原石でもある。 そして、吉宗君はイタリアマフィア最強のボンゴレファミリーの次期ボス候補筆頭。 まだ幼いけど、問題は無いよ」

この学園にいる者たちには、魔術の存在や、マフィアの存在を知る者たちがいる。
この学園には、様々な異常者がいるので、そう言う存在がいることを知らされているのだ。

「理事長がそう仰るのなら、僕は構いません」

「私もです」

「ならば、今すぐ出てきてくれるかな。 全力で能力を使ってくれて構わない」

「「「了解」」」

返事を聞くと、父さんは満足そうに笑みを浮かべた。

「それと、もしかしたら機械を纏った人間が現れるかもしれないけど、それは味方だと判断していいよ。 もし攻撃してきたら、可能ならば撃破。 不可能ならば、終焉に連絡をするように」

「では、上空に飛ばします。 準備はいいですか?」

「大丈夫だよ」

「問題ないわ」

「大丈夫です」

俺は、それを聞くと能力を発動した。
そして、発動直後、理事長室から四人の姿が消えた。


Side〜終焉〜out



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