小説『IS インフィニット・ストラトス 〜超常の力を持つ者たち〜』
作者:黒翼()

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Episode6『戦闘準備』



Side〜吉宗〜

どうやら、この世界にはISもあるようだ。
まったく、滅茶苦茶混ざりすぎだと思う。

「高いな」

俺がいるのは上空五十メートルの位置。
終焉の能力が掛かっているのか、空中に立っていれる。
やっぱ俺なんかよりもずっと凄いな。
前世でも、あいつに勝てたことなんてほとんど無かったからな。

「っと、準備しないとな」

俺もISを読んでいて、ずっと疑問に思っていたことだ。
2341発ものミサイルを、いくら篠ノ之束が長い時間を掛け、心血を注いで造った『白騎士』を織斑千冬が操縦していたとはいえ、死者ゼロなんて、普通に考えてありえない。
終焉と臨也さんはそれを考慮して、俺たちを飛ばしたんだろうな。

「にしても、これが終わったら、色々と大変なことになるだろうな……」

俺は、リングを嵌め、いつでも(ボックス)が使えるように準備しながら、ミサイルの到着を待った。
まあ、使うかどうかわかんないんだけどな。


Side〜吉宗〜out


Side〜シュレイド〜

まさか空中に立つことになるなんてね。
流石は終焉君だ。

「ミスラは大丈夫かな……」

僕の最愛の人も強いけど、それでも心配になる。
可能なことなら、ミスラの分もやりたい。
だけど、範囲が広すぎるから、そんなことはできない。
っと、いけないな。
今は、僕の元に来るミサイルを破壊することだけを考えないと。

「第二位『超音王子(サウンド・プリンス)』として、無様な戦いは出来ない」

僕は、どんな曲調で破壊するか、イメージを高めだした。


Side〜シュレイド〜out


Side〜ミスラ〜

「うわっ、空に立ってる……」

飛ばされた先が空って言うのはわかっていたけど、空に立つなんて芸当は、私には出来ない。
出来るのは、空を飛ぶこと。
スカートだとしたくないんだけどね。
だって見られちゃうもの。
にしても、空に立つなんて、こんな経験は中々出来ない。
空に立つって言うのも、中々いいわね。

「さて、準備をしないといけないわね」

私の能力は、私は風を操る。
強力なカマイタチを繰り出すために、到る所に風を渦巻かせる。
竜巻を起こすにも、多少時間がかかるし。

「ミサイルなんて、全て切り刻んであげるわ」

第三位『風斬女王(ウィンド・クイーン)』の異名を持つ者として、長点上機学園を背負う者の一人として、ミサイルなんて一発も逃さないわ。
さあ、早くしないと、どんどん無惨に切り刻まれるわよ?


Side〜ミスラ〜out


Side〜終焉〜

さて、どんな能力を使おうかな。
第一位として、不甲斐無い姿は見せれない。
とりあえず、魔術は使わない。
いや、使いたくない。
魔術は未だに扱いこなせていないからな。
俺が全力で使っても壊れないほどの刀が完成しない所為で、『唯閃(ゆいせん)』は未完成。
鋼糸(ワイヤー)もあるけど、ミサイル程度に使うのは嫌だ。
だからまあ、必然的に能力を使う。

「まあ、これは能力開発をする長点上機学園の宣伝のためにも、派手にやった方がいいか」

とあるのレベル5の能力を使うか。
あれらは、大分派手だしな。

「まあ、自重しないと、ISが普及しないんだけど」

俺は、危険なものを落とすだけだ。

「っと、来たか」

俺の視線の先に、ミサイルが見え始めた。
と言っても、俺の視力は普通に8.0だから、ミサイルはかなり離れた距離があるんだが。
俺は『未元物質(ダークマター)』の六枚羽を生やし、戦闘準備を整える。

「さぁて、最強の能力者の力、見せ付けてやりますか」

俺は、空中でミサイルが射程圏内に入るのを待った。


Side〜終焉〜out



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