小説『IS インフィニット・ストラトス 〜超常の力を持つ者たち〜』
作者:黒翼()

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Episode7『破壊無双』



Side〜シュレイド〜

「ミサイルと言うのも、大分脆いね」

僕は、接近するミサイルを破壊しているのだが、以外に脆いことに驚いた。
軽く衝撃波を飛ばしただけなんだけど、ミサイルは壊れてしまう。
想像よりも脆いから、思ったよりも簡単に終わりそうだ。

「さぁ、最終章だ。 僕の奏でる鎮魂曲(エクイエム)で、この場を静めよう」

これを奏でる以上、一発たりともミサイルは通さない。
僕の演奏は、止められない。


Side〜シュレイド〜out


Side〜ミスラ〜

「無駄に数だけあるわね……」

もう百は壊したんじゃないかしら?
まだまだ余裕はあるけど、面倒になってきたわ。

「ああもう! 一気に終わらせるわ!」

巨大なカマイタチを放ち、同時に溜めていた風たちを解放する。
その直後、複数の小型の竜巻が巻き起こる。
ちなみに、その竜巻はただの竜巻ではなく、巻き込まれた物を容赦なく切り刻んでいく。
要は持続するカマイタチ。
これを止められたのは、生徒の中では今は終焉君とシュレイドだけ。

「最初からこれをしていればよかったわ」

私は、そよ風(・・・)を浴びながら、ミサイルが破壊される様を見続けた。
ああ、私は自分で起こした風くらい、制御できるわよ?
だからそよ風で済ませれるんだから。
これも、ここで自分の能力を高めれたおかげね。

「ミサイルなんて、数だけあっても無駄なのよねぇ」


Side〜ミスラ〜out


Side〜吉宗〜

「はぁっ!」

ずどぉん。
一体、どれだけ壊しただろう。
一体、どれだけ光球を放っただろう。
一体、どれだけミサイルを無に還しただろう。
いい加減、面倒になってくる。

俺の貰った能力は、『ボンゴレの血(ブラッド・オブ・ボンゴレ)』、『原型の大空のボンゴレリング』、『超直感』、『憤怒の炎』、『理想を現実に変える程度の能力』、そして『永遠の万華鏡写輪眼』だ。
他にも、身体能力や思考処理能力だったり、身体系統の能力も圧倒的に向上している。
理想を現実に変えると言っても、大分制限がある。
指定した人が死ぬなどという、人を対象にした『理想』は大抵『現実』にならない。
だが、物質に対しての『理想』は、大抵『現実』になる。
当然、この能力にデメリットもあり、能力を使用するたびに、その理想によっても比例するが、体力が消耗されるのだ。
メリットは、一度掛ければ、覆されることない。
これを覆すには、俺の意思か、『幻想殺し(イマジンブレイカー)』のような能力によって、無効化するくらいしかない。
一度、『視界に入ったミサイルが破壊される』という理想を現実に変えてみたが、実に呆気なかったし、数が多すぎるので、無駄に体力を使うだけなので、『憤怒の炎』でぶっ壊している。
こっちの方が、楽に壊せるんだ。

「面倒だな。 こいつ使うか」

俺は、二丁の拳銃を取り出した。
これは、XANXUSさんが使っていたものと同系統の物だ。
要は、馬鹿威力の攻撃を連射すると言う物だ。
最初からこうしとけばよかった。
そして、この銃には―――正確にはマガジンにだが、能力が掛かっている。
『弾丸がなくならない』という理想を現実にしてあるのだ。
だから、この銃は無限に銃弾を放つことが出来る。

「消し飛べぇ!」

俺は、未だ飛来するミサイルに向けて、炎弾を乱射した。


Side〜吉宗〜out


Side〜終焉〜

皆は順当にミサイルを破壊しているようだ。
流石だ。
……適当に四方に飛ばしたんだが、どうして俺のところは圧倒的に量が多いんだ?
明らかにおかしいだろ?
まあ、まったく問題ないんだけどさ……。

「っと、来たみたいだな」

どうやら、白騎士は俺のほうに来たらしい。

「どうもこんにちわ」

「……のん気にしゃべっている余裕は無いぞ」

俺が挨拶をしたら、そう返された。
はっきり言って余裕ありありなんだが。
というより、絶対子供だからって理由で甘く見られてるよな。

「子供と馬鹿にしたら殺しますよ。 貴女と、貴女の纏うそれが優秀なのはわかりますが、所詮俺の前では無力。 長点上機学園の頂点を甘く見ないでください」

俺の能力には、ISの絶対防御を軽く潜り抜ける物なんていくつかあるし、いくらでも創れる。
そもそも、生身の身体能力だけで、ぶち抜ける気がする。
まだ身体が出来きっていないから、そこまで力は出せないけど、数年もすれば確実に抜ける自信がある。

「さ、来たなら手伝ってください。 なぜかは知りませんが、ここには滅茶苦茶ミサイルが来るので。 壊すのは簡単ですけど、それだと貴女たちの目的が果たせないでしょう?」

「っ!」

わかりやすいな。
本当に織斑千冬か?
まあ、まだ中学生くらいのはずだから、仕方は無いか。
俺たちが異常なだけだから、俺たちの基準で話をしたら駄目だな。

「話がしたいなら、これが終わってからです。 俺としては、早く学園に帰りたいんですよ」

学園には、父さんや麗奈や明久、それに俺たちの帰りを待つ生徒たちがいるんだ。
早く帰って、皆を安心させてやりたい。

「さ、援護するんで、ぶっ壊しちゃってください」

「……了解」

どうやら、従ってくれるようだ。
ありがたいことだ。
さて、広域殲滅型の能力、及びに技は使えないから、一極集中型の技を使うとしますか。
俺は、鉄に『未元物質(ダークマター)』で生成した空気摩擦にある程度耐性があり、なおかつ伝導率の高い物質を混ぜたメダルコインを取り出す。

「俺の超電磁砲(レールガン)は、えげつないぞ?」

サイズは本家とほとんど一緒だが、ただのメダルコインじゃないから、俺の超電磁砲(レールガン)の射程距離は、百メートルだ。
だが、音速の五倍の速度で撃ち出しているため、この程度の距離しかないのだ。
ちなみに、音速の三倍の速度なら、三百メートルほどだ。
本家の射程距離と比較すると、およそ二倍だが、威力なら桁違いだ。
上空でなければ、とてもじゃないが使えない。
地上で使ったら、それこそ災害を引き起こす。
指から弾かれたコインは、超速の弾丸となり、光の残像を残しながら、轟音を響かせ、大空を貫いた。

「何と言う威力だ……」

白騎士も、あまりの威力に驚いているようだ。
だが、それでも動きを止めていないのは流石織斑千冬というところかな。

「さて、残りも潰すか」

そしてその数分後、日本に飛来した計2451発(・・・・・)ものミサイルは、完全に消滅した。


Side〜終焉〜out



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